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胃がん(治療について)

がんの解説

がんの症状から治療法までを、県内病院で診察中の医師が解説します。

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1~3 胃・胃がんの解説など

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4 胃がんの治療

 基本的に胃がんの治療は、検査の結果、評価された病期に基づいて方針が決定されます。以下に示すチャートは、胃がん治療ガイドラインに沿った進行度と治療法の関係を表したものです。担当医と最終的な治療方針について話し合う参考にしてください。

胃がんの進行度と治療法の関係図
胃がんの進行度と治療法の関係

手術治療

 胃がんにおける最も標準的な治療といえます。胃がん病変を周囲のリンパ節を含め、完全に切除することを目的とします。病変の部位により、幽門側胃切除術・噴門側胃切除術・胃全摘術のいずれかの術式が選択されます。それぞれ、術式に合わせて消化管の再建術(吻合術)が行われます。さらに、病期により、リンパ節の摘出範囲を決め、胃の周辺リンパ節を摘出(リンパ節郭清)します。

※腹腔鏡下胃切除
 腹腔鏡手術は、手術により体にかかる負担を出来るだけ少なくするために、工夫・考案された手術方法です。大きくお腹を切って開腹するのではなく、腹部に5~10mmの小さい穴を数ヵ所開けて、腹腔鏡というカメラで観察しながら、専用の器具を用いて、お腹の中で手術を行う方法です。
 近年では、器具の開発も進み、手術の方法も確立されてきており、早期胃がんの標準的な手術方法となりつつあります。しかし、開腹手術と比べて、技術の習得に時間がかかること、長期的な予後を含めた安全性の十分な臨床検討がなされていないことから、臨床研究としての治療という位置付けになっています。
 現在では十分な治療経験を持つ施設における手術の安全性は示されましたが、開腹手術との比較検討試験はいまだ進行中というのが現状です。

写真:腹腔鏡手術後の傷跡
腹腔鏡手術後の傷跡

内視鏡的治療

 術前の検査で、悪性度の低いタイプのがん(低分化腺癌・印環細胞癌でない)であり、深達度が粘膜層に留まるような早期胃がんの場合に限り、内視鏡を用いて胃がんを切除する治療が選択できます。このようながんの場合、リンパ節に転移している可能性は極めて低いと考えられるためです。
 内視鏡的粘膜切除術(EMR)や内視鏡下粘膜下層剥離術(ESD)と呼ばれる方法で、内視鏡下に、お腹を切らず、胃の病変のみを摘出します。摘出標本は病理検査で確認し、切除が不十分な場合や、予想以上に浸潤が深い場合には、改めて胃を切除する手術治療が必要になることもあります。

写真:内視鏡下粘膜下層剥離術(ESD)
内視鏡下粘膜下層剥離術(ESD)

化学療法(抗がん剤治療)

 胃がんにおける化学療法については、沢山の臨床研究が行われ、標準的な薬剤の選択や組み合わせが、ほぼ確立しています。

 4期のような手術治療の適応とならない場合の中心的な治療法になります。化学療法により、がんの縮小や転移巣の消失が認められることもあり、その場合、改めて手術療法が選択できる可能性もあります。
 また、手術後の最終診断で、病期がII期以上の場合、術後の再発率を低下させるため、補助化学療法が行われることがあります。

 抗がん剤による副作用の程度は個人個人で大きく違うため、効果と副作用をよくみながら、その人に合った薬や量を適宜、調節しながら行います。

写真:抗がん剤治療前の進行胃がん
抗がん剤治療前の進行胃がん
写真:抗がん剤治療中の胃がん
抗がん剤治療中の胃がん

執筆者紹介


緒方 杏一(おがた きょういち)

平成14年 群馬大学卒業
平成23年 群馬大学附属病院 消化器外科助教
日本外科学会専門医、日本消化器外科学会専門医、日本消化管学会専門医、医学博士
趣味:ドライブ、スポーツ観戦

桑野 博行(くわの ひろゆき)

昭和53年 九州大学卒業。昭和59年 米国ハーネマン大学留学。
平成10年群馬大学附属病院 消化器外科教授。
日本外科学会理事、日本食道学会監事、
趣味:スポーツ全般

(更新日:平成26年1月31日)

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