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麻しん(はしか)に注意しましょう
かつては毎年春から初夏にかけて流行が見られていましたが、平成27年3月27日、世界保健機関西太平洋地域事務局により、日本が麻しんの排除状態にあることが認定されました。
しかしそれ以降も、海外で麻しんに感染し、日本国内へ持ち込まれる例が報告されており、それに伴った、国内での感染例も報告されています。
2020年から2022年までは新型コロナウイルス感染症による入国規制により、患者数は激減しましたが、2023年以降、再び麻しんの感染事例が増えてきています。
2024年においては10月以降、近県で麻しん患者の報告が続いていました。
2025年3月頃より国内の患者報告数が増えており、海外渡航歴がない方の感染も確認されています。
海外に行かれる場合は、発生状況に注意するとともに予防接種歴について確認しましょう。
- 麻しんとは(国立健康危機管理研究機構)<外部リンク>
- 麻しんについて(厚生労働省)<外部リンク>
- 海外感染症発生状況(厚生労働省検疫所)<外部リンク>
- トピックス「麻しん(はしか)に注意!~国内で感染者が増加中~」(2025年3月25日発行) (PDF:177KB)
- トピックス「国内で麻しん(はしか)の感染事例が増えています」(2024年3月19日発行) (PDF:198KB)
- トピックス「3月1日~7日は、子ども予防接種週間です!」(2024年2月27日発行) (PDF:152KB)
- 麻しん(はしか)は世界で流行している感染症です(厚生労働省検疫所)<外部リンク>
どんな病気?
麻しんは、麻しんウイルスによって引き起こされる感染症です。
麻しんウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、その感染力は非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症すると言われています。
感染すると潜伏期(10~12日間)の後、38度台の発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れます。
2~3日熱が続いた後、39度以上の高熱と発しんが現れます。肺炎や脳炎などの合併症を伴い、重症化することもあります。
麻しんに係るご相談は、お住まいの地域の保健福祉事務所(保健所)にお問い合わせください。
麻しんを疑う症状が出たとき
発熱や発しんなど、麻しんを疑う症状があった場合は、必ず受診前に医療機関に電話等で連絡しましょう。麻しんを疑う旨を伝えた後、医療機関の指示に従い早急に受診してください。周囲に感染を広げないよう不要な外出は自粛し、医療機関受診の際は、公共交通機関の利用は避けてください。
予防方法は?
麻しんの予防接種を受けましょう。
麻しん・風しん混合(MR)ワクチン接種の考え方(国立健康危機管理研究機構)<外部リンク>
予防接種歴を確認しましょう。母子健康手帳等で確認することができます。予防接種を受けた記録のない方、接種歴不明の方は、予防接種についてご検討ください。
また、麻しんの定期接種対象者(1歳児、小学校入学前1年間の幼児)は、予防接種を受けましょう。
かかりつけの医師や、市町村の予防接種担当にご相談ください。
群馬県内の発生状況
麻しんは、2008年以降、感染症法上の全数把握対象疾患となりました。
県内では、2016年は1例(輸入例)、2017年は2例(輸入例、国内感染例)の患者が報告されています。
2025年3月より国内の報告が増加しており、群馬県でも8年ぶりに患者の報告がありました。
No. | 届出受理保健所 | 年齢 | 性別 | 陽性判明日 | 接触者の特定できない施設の利用 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 太田 | ー | ー | 3月21日 (金曜日) |
なし |
2 | 富岡 | 10歳代 | 男 | 4月25日 (金曜日) |
あり 第1報(PDF:305KB) 第2報(PDF:224KB) |
3 | 富岡 | 20歳代 | 男 | 5月4日 (日曜日) |
あり 第1報(PDF:297KB) 第2報(PDF:225KB) |
4 | 富岡 | 40歳代 | 男 | 5月13日 (火曜日) |
あり 第1報(PDF:320KB) |
※接触者の特定できない施設の利用があった場合に、感染拡大防止の観点から年齢や性別を公表しています。
報告数 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
群馬県 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 |
全国 | 165 | 186 | 279 | 744 | 10 | 6 | 6 | 28 | 45 | 116 |
※全国2025年は第19週(5月5日~5月11日)までの報告数です
最新の報告数はこちらをご覧ください。
麻しんの集団発生事例(県内同一施設で2名以上の発症者があったもの)
受理週 | 件数 | 患者数 |
---|---|---|
第17週 | 1 | 2 |
受理週:初発患者の届出受理週
- 群馬県:医師が届出を行う感染症(全数報告:五類感染症)
- 全国:感染症発生動向調査 (IDWR)(国立健康危機管理研究機構)<外部リンク>
他県での発生状況
麻しん患者が、周囲に感染させる可能性のある期間内に不特定多数の人と接触した可能性がある場合、その立ち寄り場所等の情報を提供しています。
この情報提供は感染症拡大防止のために行われています。
同一日時に当該施設を利用された方で、注意期間に記載の日付までに発熱・発疹などの麻しんを疑う症状が現れた場合は、すみやかに医療機関へ連絡の上、医師の指示に従い受診しましょう。
※麻しんウイルスは、空気中での生存期間は2時間以内とされています。麻しん患者の利用日以外に当該施設を利用された場合は、感染のおそれはありません。
発生自治体 | 発生日 | 発症に注意する期間 | 詳細(各自治体のホームページ等) |
---|---|---|---|
神戸市 | 4月27日(日曜日) | 5月21日(水曜日) |
神戸市:市内麻しん(はしか)患者の発生に伴う注意喚起<外部リンク> |
茨城県 | 5月4日(日曜日) | 5月23日(金曜日) | 麻しん(はしか)患者の発生について(PDF:113KB)<外部リンク> |
岡山県 | 5月5日(月曜日) | (※注) | 麻しん(はしか)の発生がありました(令和7年5月5日届出)|倉敷市公式ホームページ(倉敷市保健所 保健課 感染症係)<外部リンク> |
茨城県 | 5月6日(火曜日) | (※注) | 麻しん(はしか)患者の発生について(17~19人目)(PDF:58KB) <外部リンク> |
長野県 | 5月8日(木曜日) | (※注) | 長野県感染症情報/長野県<外部リンク> |
茨城県 | 5月8日(木曜日) | 5月29日(木曜日) | 麻しん(はしか)患者の発生について(PDF:111KB)<外部リンク> |
岐阜県 | 5月10日(土曜日) | 5月29日(木曜日) | 麻しん(はしか)患者の発生に伴う注意喚起について(第2報) - 岐阜県公式ホームページ(感染症対策推進課)<外部リンク> |
福井市 | 5月11日(日曜日) | 5月28日(水曜日) |
麻しん(はしか)患者の発生に伴う注意喚起について(福井市)(PDF:1.24MB)<外部リンク> 麻しん(はしか)に関する注意情報/大阪府(おおさかふ)ホームページ [Osaka Prefectural Government]<外部リンク> |
香川県 | 5月12日(月曜日) | 5月31日(土曜日) | 麻しん(はしか)患者発生に関する注意喚起について|香川県<外部リンク> |
神奈川県 | 5月16日(金曜日) | 6月6日(金曜日) | 麻しん(はしか)患者の発生に伴う注意喚起について - 神奈川県ホームページ<外部リンク> |
・発生日…麻しん検査で陽性になった日
・発症に注意する期間…麻しん患者と接触した場合、健康観察を要する最大の日数(接触から21日間)
※注意期間が「(※注)」の場合…不特定多数の接触者につながる行動歴は確認されていない
医師の皆様へ
医療機関において、麻しん・風しん(疑いを含む)患者様が受診した場合は、最寄りの保健所にご連絡いただき、積極的疫学調査の実施についてご協力ください。
感染症法に基づく医師の届出のお願い(厚生労働省)<外部リンク>
麻しん・風しん(疑いを含む)患者様へ感染拡大防止について説明するためのリーフレットです。診療時に御活用ください。
麻しん・風しん疑いと診断された人へ(通常日本語版) (PDF:443KB)
麻しん患者と接触した方へ注意事項を説明するためのリーフレットです。診療時に御活用ください。
麻しん 接触者向けリーフレット(やさしい日本語版) (PDF:210KB)
麻しん 接触者向けリーフレット(ベトナム版) (PDF:262KB)
関連情報
- 麻しん(はしか)に関するQ&A(厚生労働省)<外部リンク>
- 麻しん(国立健康危機管理研究機構)<外部リンク>