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平成27年度第2回群馬県立図書館協議会の開催結果について

更新日:2016年5月15日 印刷ページ表示

1 日時

 平成28年3月22日(火曜日)14時30分~15時30分

2 開催場所

 県立図書館 3階研修室

3 出席者

 委員8名、図書館12名

4 傍聴人

 なし

5 議事

報告事項

  1. 平成27年度事業の実施状況について
  2. 平成27年度図書館サービス目標の進捗状況について
  3. 平成28年度当初予算(案)について
  4. 平成28年度主要事業(案)について
  5. 耐震化工事について

(委員)

  • 平成27年度の事業実施状況は大変充実していると思いました。例えば本校でいいますと、図書セットの貸出事業については、1年生から6年生まで借りたものをフル活用させていただいてます。セットで借りるものですから学年によっては多少レベルが難しい、易しいなどがありますが、学校の本だけでは対応しきれない本の質の多様さに出会える良いチャンスになっています。今後もぜひ続けていただきたいですし、できることであれば貸し出すサイクルを増やしていただけるとありがたいと考えています。
  • 学校では予算が絞られている状況にあって、できるだけ学校図書室の充実については普段から考えているわけですが、それでも予算が足らない。そう考えると多様なレベルの本に出会えるチャンスとして、県立図書館の事業がとても役に立っているということをこの場でご報告したいと思います。
  • 県立図書館に自ら足を運べる人はある程度の年齢の人が多いと思います。いずれ中学生、高校生、社会人になって県立図書館に通いたくなる子どもを育てるには、小さい頃からの本との出会いが大切だと考えています。そういう意味で先程の事業を充実させていくことが重要だと思います。
  • 「除籍資料無償譲渡」が毎年ありますが、この大きな県立図書館からすれば小さな事業かもしれませんが、子どもが本を好きになるように育っていく環境づくりに大きな影響を与えています。
  • 今後のことになりますが、今、学校では英語教育に注目が集まっています。学校の図書室の1コーナーにも英語の絵本などが置いてありますが、まだまだ足りません。ぜひ県立図書館でも、図書セット貸出の中に英語の絵本なども入れていただければ、子どもたちが新しい出会いのチャンスをもらえるのではと考えています。

(委員)

  • 「図書館こどもまつり」は大変参加者が多いのですが、このイベントを実施した際の参加者の生の声や、その後の効果等についてお聞きしたいと思います。

(図書館職員)

  • 「図書館こどもまつり」については、新聞掲載記事を抜粋した添付資料に上毛新聞に取材していただいた記事があり、具体的な子どもの声も載っておりますので、ご覧ください。読み聞かせや紙の工作も好評でした。読み聞かせは熟達したボランティアさんがいまして、子どもたちも大変喜んでいました。好評でしたので、平成28年度も引き続き開催したいと考えています。

(委員)

  • 私は中学校で相談員をしています。ビブリオバトルは素晴らしい事業だと思いました。今年度は高校生対象ということですが、できれば中学校にもお声がけいただきたいと思います。というのも不登校傾向の生徒を専門に相談を受けているのですが、例えば学校の授業には出られないけれど相談室には登校できる場合にどう過ごしたらいいかということが問題になりますが、図書館に行って本を借りてくるパターンが多いんです。好きな子は1日1冊のペースで読みますが、読んだ後の感想を言い合う場がないのでもったいないと思っています。ビブリオバトルに急にその子たちが出られるとは考えていませんが、思春期の自己表現ができる場所がいろいろ提供されていると、素晴らしい教育に繋がるのではないかと感じました。

(図書館職員)

  • ビブリオバトルについては、大学生は就活に役立つということで、県内でも行っている大学があります。中学生にも今後広がっていくと思います。高校生は全国大会がある関係で、目指せ日本一と呼びかけやすいため、平成28年度は高校生を対象に県大会を行いますが、ゆくゆくは中学生の地区大会も行い、県立図書館で県大会を行うようにできればと考えています。

(委員)

  • 学校司書に相談のご協力をいただく場合もあるのですが、研修の内容の中に生徒に対する関わり方なども入れていただきたいと思います。今までにあった例で、学校司書に心を開いている生徒がいて、その人のおかげで方向性が決まったということもありましたので、そういう視点も取り上げていただきたいと思いました。

(図書館職員)

  • 太田市などでは、学校司書が悩みごとの相談にも応えるような形で学校に配置されています。勉強に行き詰まった生徒が保健室や図書室に行くのはある意味で救いになりますので、そういった活動も十分承知しています。ご意見のような研修会が必要であれば考えていきたいと思いますが、当面は本を中心にした研修を行いたいと考えています。
  • 全国に県立図書館はたくさんありますが、その中で群馬県立図書館が唯一のものがあります。それは、指導主事が3人常勤していることです。それだけ群馬県は学校と図書館が連携していると思っています。先生に対しては先生の言葉で話したほうが効果がありますので、指導主事のパワーを活用して今まで以上に研修に力を入れていきたいです。また、市や地域レベルの研修にも積極的に関与していきたいと考えています。

(委員)

  • 本日配布された県立図書館の新聞記事を1年分拝見して、工夫して情報発信していると思いました。高崎市立中央図書館で活動して28年目になりますが、1か月に1度読書相談を行っています。たくさんの方々が来館され、本を借りていきます。27年間見ていて少し工夫が足りないと感じています。市も県立図書館が行っているような「しかけ」をもっとしてほしいと思います。
  • 「学校図書館関係者実務研修会」ですが、前橋市では市主催の研修はなく、県立主催のものだけだそうです。大変ありがたいと言っていました。高崎市では教育センターの中で小・中学校の読み聞かせに5年間携わっていますが、皆さん意欲的に学びたいのに学びの場がないので、県立図書館に頑張っていただきたいです。
  • ビブリオバトルも大変素晴らしいと思います。朗読大会を県の生涯学習課が行っていて、本選に小・中・高校生合わせて6名づつ計18名が参加しますが、高校生の参加は毎年少ないと感じています。今年は去年から県立図書館でビブリオバトルを始めたので高校生はそれに一本化し、小・中学生の朗読大会として行いたいとご相談がありました。何かのきっかけがあれば本に興味を持つので、様々な切り口から提供する必要があると思います。これからも頑張っていただきたいです。

(図書館職員)

  • 県庁の担当課とも話をして、高校生はビブリオバトル(の大会を行うこと)で一本化することになりました。中学生については、将来的にはビブリオバトルの県大会を県立図書館で行えるようにできればと考えています。
  • 県立図書館を先々使ってもらうのは今の子どもたちなので、小さい時期から本に親しむ運動に取り組んでいきたいと考えています。

(委員)

  • 「学校図書館支援1000冊プラン」は主として図書館未設置町村の学校図書館が対象ということですが、とても良い取組だと感じました。「市町村支援協力車運行による館間資料搬送」は冬場など雪で外に出られない方々のために行っている事業なのでしょうか。生涯学習として子どもから高齢者までを対象にしていて、地域の中核図書館に相応しい良い事業だと思いました。

(図書館職員)

  • 1000冊プランは地域に図書館のない学校図書館を1000冊の本で応援しようということで行っています。そういった地域の大人に対しては「図書館未設置町村の公民館図書室に対する図書一括貸出」で対応しています。一括貸出の対象資料の選定を行うにあたっては、県立図書館内に図書を手に取って見られる部屋を用意しました。図書館未設置の町村と連携しながら地域全体の読書力を高めていきたいと思っています。

(委員)

  • 今日配布された新聞掲載記事を見て分かりましたが、こういった様々な新しい事業を試みていくことは素晴らしいことだと思います。
  • このような新しい事業は、県立図書館サービス目標の評価項目としてはどこに位置づけられるのでしょうか。せっかく良い事業を計画しても、評価項目として取り込めないのは如何なものでしょうか。

(図書館職員)

  • 図書館サービス目標の評価項目については、見直しも考えながら、新しい事業が評価に反映できるように考えていきたいと思います。

(委員)

  • 「学校図書館支援出前講座」事業は、県立図書館に相応しい事業であると思います。可能であるなら、この事業を拡充・拡大する観点から、一般県民や読書グループ等の要請に応え職員等を派遣する仕組みを検討できないでしょうか。県では、県民の要請に基づき職員を派遣する「出前講座」を行っていると思います。

(図書館職員)

  • 県民に対しては、天文台、文書館、昆虫の森などの社会教育施設と連携して、図書館職員がそこに行って、直接本の素晴らしさを伝えていきたいと考えています。

(委員)

  • 千葉県立図書館では、「NHK FM(千葉版)」の番組の中で、週に1回15分か30分程度だと思いますが、図書館の時間を設けているそうです。そこで、図書館活動等の紹介やお知らせ、読書推進に向けた啓発等を一般県民向けに放送しています。本県でも、「NHK FM(群馬版)」や「FM GUNMA」等の協力を得ることはできないでしょうか。

(図書館職員)

  • 「FM千葉の図書館の時間」の話を伺って羨ましいなと思いましたが、今後「FM GUNMA」や「群馬テレビ」などのメディアを使った図書館のPRをできるか検討していきたいと思います。

(委員)

  • 読書推進のための国の助成制度である「子どもゆめ基金」の枠の一つに「子ども読書活動」への助成があります。対象となる活動も非常に広く捉えた事業となっています。すでに群馬県内でも3~4グループほど助成を受けていますが、他県の様子を見ると10~15グループほどが受けています。県立図書館としても新たな申請に向けたPRをしていただくことをお願いいたします。

(図書館職員)

  • 群馬県は読書運動の歴史がありますので、今後活動を行っていく中で、委員ご指摘の「子どもゆめ基金」といったものを活かしていきたいと思います。

(委員)

  • 図書館の大きな役割の一つに本の充実があります。平成28年度の当初予算で、資料購入費が対前年400万円の増額とありますが、減額が続いていて今年度増額になったのか、近年の図書購入費の状況を教えてください。

(図書館職員)

  • 平成28年度予算では図書購入費を400万円増やしていただきました。群馬県は県の規模から言うと全国で20番目くらいです。図書購入費が5,000万円くらいあると全国の県立図書館の順位も20番前後になりますので、まずはそこを目指したいと考えています。
  • 資料購入費のピークは平成12年度で、およそ8,500万円でした。そこからほぼ減少傾向です。一時的に「こども読書年」など若干増えた年もありましたが、今回5年ぶりの増額になりました。

(委員)

  • 県立図書館には小説が少ないという声を聞いたことがあります。他の図書館とは違う県立ならではの選定があってのことなのかもしれませんが、県民のリクエストがどれくらいあるのか、またリクエストが本を購入する際にどの程度反映されているのか、教えてください。

(図書館職員)

  • 今年度は耐震化工事に伴う休館期間があったため、リクエストは例年よりも少ないのですが、3月2日までの集計で206件ありました。この中で対応できたものが109件で52.9%になります。
  • リクエストては予算が足りなくて十分に応えられていません。リクエストがあると、まず県内の図書館に本があるか調べて、あれば取り寄せて貸出します。県内の図書館にない本がリクエストされた場合はできるだけ購入できるように努力しますが、残念ながら購入できていないものもあります。予算が減額になり、調べごとに使う本や、郷土の本などを重点的に購入して、その分小説が薄くなった時期がありました。子どもの本についても同じような状況がありました。ただ、県立図書館は群馬県にある唯一の県立の図書館ですので、この分野の本がないという状況はいけないと思います。ある程度の本はそろっていて、なおかつ郷土資料はどこにも負けないという図書館にしていかなくてはいけないと考えています。いずれにしても予算が伴う話ですので、今後とも多くの方々のご理解をいただいて図書館の充実を図っていきたいと考えています。利用者が増えるように取り組んで行きますので、委員の皆様も県立図書館のPRをよろしくお願いいたします。

 以上