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群馬県子ども読書活動推進計画(第二次)(第1章)

更新日:2011年3月1日 印刷ページ表示

第1章 計画策定の趣旨

第1 計画策定の目的

 近年、いじめ、家庭内暴力を始め、ひきこもり等、子どもを取り巻く問題がより深刻な状況となっています。これらの要因は、決して単純なものではなく、社会情勢をはじめ様々な要因が複雑に絡み合っているものと考えられますが、要因の一つとしてコミュニケーション能力や他人の気持ちを推し量る能力の不足や、他人を思いやる気持ちの欠如があるのでは無いかと考えます。

 では、このような能力や思いやりの気持ちなどを育てていくためには、どうしたらよいでしょうか。答えは簡単ではありません。家庭、地域、学校、それぞれにおいて様々な取り組みが必要になりますが、その一つとして読書をする子、本が好きな子を育てることがあげられるのではないかと考えます。私たちは、本を読むことにより、普段は使わない言葉、聞いたことが無い言葉に出会い、本を通じて、出会うことが出来ない人と出会い、経験することがない体験をすることが出来ます。読書により、問題を解決する資質や能力が高まり、他人を思いやる心や感動する心が育まれ、「生きる力(注:1)」の基礎が養われると考えます。子どもの読書活動を推進し、社会全体で読書をする子、本が好きな子を育てることは、子どもを取り巻く問題解決の一助にもなるのではないかと考えます。

 しかし、近年、少子高齢化、核家族化など社会構造の変化や生活スタイルなどの多様化、さらに、テレビ、ビデオ、インターネットなどの情報メディアの急速な発達・普及により、子どもの「読書離れ」、「活字離れ」が指摘されてきました。

子どもの「読書離れ」を防ぐには、子どもを取り巻く大人たちが読書を強制するのではなく、子どもが自主的に読書活動を行うことが出来るように、家庭、地域、学校において子どもたちの読書に対する興味や関心を高めるための環境を整えることが必要であると考えます。県では、平成12年に、「ぐんまの子どもにすすめたい本200選」を選定し、それを紹介した小冊子を県内小中学校の生徒に配布するなど、子どもの読書活動の環境整備を積極的に推進してきました。

 一方、国においても「子どもの読書活動の推進に関する法律」が平成13年12月に公布・施行され、「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」が平成14年8月に閣議決定されました。また、「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」は平成20年3月に第2次計画が閣議決定されたところです。

 群馬県においても、「群馬県子ども読書活動推進計画」を平成16年3月に策定し、子どもの読書環境づくりを進めて参りましたが、計画策定から5年が経過し期間が終了しました。子どもが自主的に読書活動を行うことが出来るよう、そのための環境整備を推進することを目的に、一次計画策定後の情勢の変化及び成果と課題等を踏まえつつ、一次計画の方向性を引き継いだ形で二次計画を策定することとしました。

第2 計画の期間

 平成22年度から平成26年度までの概ね5年を目安とします。

第3 計画の構成

二次計画においても、次の3つを計画推進の柱として施策の方向性を示します。

  1. 家庭・地域・学校等における読書活動の推進
  2. 読書活動に関する理解と関心の普及
  3. 関係機関等の連携・協力

(注:1)生きる力:第15期中央教育審議会第一次答申(平成8年7月)で示された、21世紀の子ども達に求められる資質・能力。これからの変化の激しい社会において必要となる、自ら学び自ら考える力などの「確かな学力」、他人を思いやる心や感動する心などの「豊かな人間性」、たくましく生きるための「健康や体力」など。

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