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高崎競馬場跡地利活用有識者検討委員会 第4回委員会概要

更新日:2011年3月1日 印刷ページ表示

1 日時

平成21年9月10日(火曜日)14時~16時

2 場所

高崎市役所31会議室

3 出席者

(1)委員

(座長)大宮 登 高崎経済大学副学長

 亀田 慎也 社団法人高崎青年会議所顧問

 土屋 和子 パリッシュ出版株式会社代表取締役社長

 湯沢 昭 前橋工科大学工学部教授

(2)群馬県・高崎市

  • 県:中野企画部地域政策課長、富宇加農政部農政課長、総務部管財課、県土整備部都市計画課、西部県民局西部行政事務所
  • 市:木部副市長、小川副市長、曽根市長公室長、白石市長公室企画調整課長、小林農政部農林課長、小林都市整備部都市計画課長

4 議事概要

(1)場外馬券発売所としての利用について

現状の利活用についての理解を深めるため、現在、高崎競馬場跡地において、場外馬券発売所を運営している日本中央競馬会(JRA)及び株式会社日本レーシングサービス(NRS)から、業務の現状や当地における今後の利用の考え方等について、御説明いただいた。

(2)自由討論

これまでの論点整理を中心に、利活用の方向性や土地整理の方法に視点を充てながら、自由な意見交換を行った。

主な意見

 1年後2年後に何かつくらなければいけないという状況でもないということであれば、現状の施設を使った上で何ができるのかということも、考えられるのではないか。

アンケートでも、競馬場の存在は知っているが、現状を知らない方がほとんどだったことから、今やるべきことは、もう少し跡地を注目させるために、市民が活用できるような仕組み作りや、今あるものをどこまで活用できるのかを考えるべきではないかと思う。

 新幹線駅から歩いて10分~15分の広大な土地をこのままでいいのか、というのがこの委員会の根本問題であり、とりあえずしばらくの間、明確な目標と明確な設定ができないのであれば、現状の利活用も同時に考えることは、一つの視点として当然必要だが、それと跡地を県としてどうするのかということは別問題で、2つやらなくてはならないと思う。

 市民が行ったことがなくて、どういう動きになっているかも分からないような状況の中で、こうした会議の中だけである程度の方向を決めるというのも、ちょっと行き過ぎなのかなとも思う。やはり、市民が常に利用しているからこそ、みんなに問題意識が生まれてくると思うので、JRA、NRSと県市で、利用のガイドラインを作ってもらうことがまず必要だと思う。

一気に何かを起こそうということではなくて、徐々にできることから行い、土地についても、少しずつでも基金のような形でプールして、売りたい方が出たときにスムーズにことが運ぶようにしておくことも必要だと思う。

 (場外馬券所について)今日の説明を聴いてみると、すごく楽しみにしている方もいるし、ファミリーが行くということからも、ギャンブルということでなく、遊びという感覚でもいいのかなと思えば、全面否定するものでもないと思う。共存共栄的な形で、前に進めていけたらいいのかなと思う。

 基本的な方向性を出すのも大事だが、まずは、市民が全然実態とか現状に触れる機会が非常に少なすぎるので、県民や市民のために利活用の方向性を決めるとしても、閉鎖空間になっているから、その辺をどうするか、工夫が必要である。

 10ヘクタールを越える一等地をどう有効活用していくか。県民・市民の意見を聞いて、最大公約数か何かで議論するというのも確かであろうが、やはりこれから、群馬県、高崎市が関東地方の中でどう位置づけを明確にしていくかという戦略的な計画を作るべきであって、そのときに今何が足りないのか、何をつくらなくてはいけないのかという議論が当然出てくるのではないかと思う。

そういう意味では、今できることとして、可能な範囲で土地を集約して行って、そういった問題が出た時に即対応可能なように地ならしをしておくことも一方では必要ではないか。逆に、使い方がなければ、JRAとの協議で使おうと思えば使えるし、現実的に真ん中に公園もあり、周りの方が来て昼間遊んでいるということもあるから、現状のままでもいいのではないかと思う。

 今の話に同感で、目標にたどり着くまでにはそれなりのプロセスがあるわけで、その目標は、大きなテーマを持つべきだと思う。県市が全国に何をもってどのテーマで全国にアピールしていくのか、どんな県になっていくのかという旗印がすごく大事だと思う。

 跡地は、あの壁を見て刑務所と勘違いされることがあるように、何か触ってはいけない空き地のような感覚になってしまっていることも、市民を遠ざけている理由かと思う。やはり、誰でも利用できるということが分かるようになって始めて、ここはこうなったらいいという声が出てきて、市民が活動する中で出てきた希望と県のビジョンが合致したときに、それはいい使い方だという話になると思う。

 今のままでは、市民もたぶん意見も感想もないだろうから、まず、周りの牢獄のような塀を取り払い、芝生を植えるなど空地として市民が活用できるような形して、JRAが使うのであれば、現在の施設はそのまま使うにしても、塀ではなくてフェンス等で駐車スペースだけは確保しておくというような第1段階の活用が可能ではないかと思う。

 群馬県が全国的にイメージがない(都道府県のブランド力47位)のは、一つは、全国規模の会議等が開かれてない、開きにくい。そういうイベントや会議を行う会場がないため、国際会議や全国的な会議が誘致しにくいことがあると思う。そうすると、この高崎の拠点性を有効活用して、新幹線駅から歩いて10分間で行ける場所に国際コンベンションとか、全国的規模のイベント等ができるものがあるのとないのでは、群馬県のイメージは、5年、10年全然違ってくると思う。

そういう意味では、ここは本来的に、群馬県に全国から集まって来るもの、それは、サッカー場でも野球場でもコンベンションでも、いろいろあると思うが、これだけの利便性と空間があったときに、県としてどのように活用するのかということは、みんな考えており、そこを本格的にやるべきだという思いは、たぶん同じだろうと思う。

では、何をつくるか、どの手続きでやるのかということがなかなか見えてこないから、もっと市民に跡地の存在がわかるように開放空間にして、しかも今現実的にこれだけ利用されているわけだから、単純にすぐにということではなくて、今後の可能性と今後の(場外馬券所の)利用を見通しながらということになると思う。

 集客施設(公共施設)という考え方は、地域間競争の中で、群馬県が日本、世界に何を売り出すかという議論になるのかと思うが、果たして、そういったものが跡地につくれるのか、あるいは何をつくればそういったことが可能なのかという根本的な問題がまずあると思う。また、そのための投資はいっときは可能かも知れないが、その維持管理は、たぶん赤字覚悟でやっていかざるを得ないと思う。

群馬交響楽団の施設という話もあったが、それは、経済効果も多少あるにしても、当然持ち出し前提の議論だから、それを県民が税金の中で投入していくという意思決定がされればいいとは思うが、箱物というのは、これから自分達の首を絞めていくのではないかと思う。よほど集客数が高いものが何があるのか、見本市会場や国際会議場というのも、関東を見ると、かなり充足しているのではないか。

日本、世界という議論をしていくのか、こじんまりと群馬県民の役に立てたいのか、どの視点でものを考えていくのか。ただ、群馬県としての目玉がないというのも事実であり、そういう意味で、日本、世界の中で競争して残れるものは、根本は文化と歴史だと思うが、その辺は、まずは今ある空間を一般市民に使っていただくことからはじめて、長期的に考えていくしかないと思う。

 今後10年くらいの間には国際的なこともあると思うので、そういうことも見据えて、10年間でどんな群馬のポテンシャルが高められるのかということを、実験的に跡地でやってみるのもいいかと思う。

例えば、東京オリンピックが実現したときに、あそこをどう使えるかということを考えてみるのもよいのかと思う。ただ野放図に使ってよいということではなくて、10年後のビジョンを示して、その視点で使ってもらいたいといった投げかけを県民市民にしてもいいのかなと思う。

 消去法で議論していけば、まず物流施設は無理だろう。高速道路の間近に造ればいいので。商業施設も中心市街地の問題との関係で消去。運動施設は、サッカー場でも野球場でもいいが、野球場は前橋に県営敷島球場があり、あえて跡地に造る意味もない。県庁や市役所はまだ新しいので移転は無理。極端なところでは、切り売りして民間に分譲してしまえば、悩まなくてすむが。

そうすると、教育・文化施設しか残らないのではないか。では、教育・文化施設に人が集まるか。県内の公立3大学を一つにしてしまえという願望のような話はあるが。

 群馬県の若い人たちの文化の意識や、感情に対する意識の低さを最近すごく感じており、いかに若い人たちに夢やチャンスを与えられるような環境づくりができるのか、ということを最近考えている。

文化とか教育しかないんじゃないかという話があったが、そこもすごく大事な部分で、我々が若い人たちに何を託すのかということも考えていきたいと思う。

そこで、こういう会議は、我々シニア層だけが議論してもどうかと思うので、若い世代、特に大学生やビジネスマンでも1、2年生などが発言できるような環境作りもすると、結構面白い意見が出てくるかもしれないと思っている。

 今日は、現実のデータや利用状況について関係者から直接聞いたということもあり、その現実を踏まえてどうするのかという議論になった。

利活用と土地整理の方法の2つのあたりで自由討論を行いたいと思っていたが、利活用の方は、市民利用の視点も踏まえた検討が必要であり、これからいろいろ利用するにしても、あのままの閉鎖空間で、市民県民が何かわからないまま特別な利用者だけがいる場所ということだとまずいのかもしれない。年に300日以上、ほとんど毎日利用しているので簡単ではないと思うが、場外馬券所以外の開放の試みを年に何回かやってみるということも、これからの方向性の積み上げとして必要はないかという意見が、多く出ていたと思う。

競馬場を何にするかということは、せっかくあれだけの土地だから、県も市も一体的な活用ということを当然考えるので、もちろん切り売りもできるが、もったいないので、あの空間をどのように一体的に活用するかは、政治状況や今後の見通し、動きなども配慮しながら考えなくてはだめだと思う。流れとしては、文化、教育、あるいは群馬県全体の底上げになる、高崎市の拠点性を活かすようなテーマ性のあるものをやっぱり追求していく、それが何になるのかは、これからも議論して行かなくてはならないが、今日はもう一回それを確認した時間だというふうに理解したいと思う。

そこで、箱物がこれから本当にいいのかどうか、どういう箱物であれば、維持、メンテナンスも含めた活用が可能なのかという指摘は、我々も重々承知しているから堂々巡りになってしまうところもあり、造ってあまり利用されなかったということではいけないので、そういうことを含めて全国的にアピールするものがあるかどうか、利用可能なものがあるかどうかをさらに議論していきたいと思う。

土地利用の方法に関しては、ほとんど触れなかったが、JRA等からこれだけの賃料収入があり、今日の報告を聞いても、これだけの事業が展開されて、収入もあるわけだから、一体的な利用という意味でも、可能なところから民有地を取得していくことも、方法としてあるなという感じを受けた。

また、組織化のためにLLP等の検討もやっていく必要があるのかなと。現状あれだけお客が付いて、収入もあって有効活用されている現状だとしたら、今後に向けた現実的な展開も検討する必要があるのかなという感じを受けた。

(3)その他

ア 委員による先進地視察の実施について

  • 事務局から実施案を説明し、実施することで了解された。
  • 日程については、座長と事務局で協議の上、委員の日程調整を行うこととされた。

イ 次回の日程について

 ・次回の委員会は、先進地視察の後に開催することとし、視察の日程と合わせて、11月又は12月中の開催を目途に日程調整することとされた。

配付資料

資料1 日本中央競馬会(JRA)説明資料

資料2 株式会社日本レーシングサービス(NRS)説明資料

資料3 自由討論における検討項目(案)(PDFファイル:50KB)

資料4 委員による先進地視察の実施について(案)(PDFファイル:25KB)

-以上-

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