定住外国人実態調査概要

群馬県では、平成22年度に定住外国人実態調査を行いました。概要は以下のとおりです。 

1 調査目的

 経済状況の悪化後における県内の外国人集住地域に住む外国人の就労状況や生活実態、子供の就学状況等と受け入れ側日本人の意識を調査し、その結果を分析・研究することにより県の支援施策に切れ目なく反映させるとともに、今後の群馬県多文化共生推進指針の見直しの参考とする。また、調査結果を各集住市町にフィードバックすることにより、一層の施策連携を図ることを目的とする。

2 調査方法

外国人の場合 個別訪問による聞き取り調査

日本人の場合 ポスティングによるアンケート調査

 3 調査対象

  1. 県内に定住しているブラジル人、中国人、フィリピン人、ペルー人
  2. 伊勢崎市、太田市、大泉町、前橋市、高崎市在住の日本人

 4 調査内容

(1)外国人住民対象

  • 基本項目(居住市町、年齢、性別、家族状況等)
  • 就労状況
  • 生活実態(居住環境、地域の満足度等)
  • 子供の就学状況
  • 日本語の学習状況
  • 日本人住民との交流状況、交流に関する意識 等

 (2)日本人住民対象

  • 基本項目(居住市町、年齢、性別、家族状況等)
  • 生活実態(居住環境、地域の愛着度等)
  • 地域活動の状況(地域活動の活発度、参加状況等)
  • 外国人住民との交流状況、交流に関する意識 等 

 5 調査状況

(1)外国人住民対象 調査実績

国名

ブラジル

中国

フィリピン

ペルー

その他

合計

世帯数

500

297

218

194

73

1,286

目標数

450

230

180

150

 

1,010

達成率

111.1%

116.5%

121.1%

129.3%

 

127.3%


(2)日本人住民対象 調査実績

市町村名

伊勢崎市

太田市

大泉町

前橋市

高崎市

合計

世帯数

531

543

404

270

388

2,136

目標数

250

180

140

100

100

770

達成率

212.4%

301.7%

288.6%

270.0%

388.0%

277.4%

 6 調査実施期間

平成22年12月1日から平成23年2月28日まで

 7 調査委託先

株式会社 群馬中央総合研究所

 8 調査風景

 外国人住民宅への戸別訪問調査風景

調査風景1

調査風景2

調査風景3


9 外国籍県民に対する調査結果の概要

(1)雇用環境の状況 ~厳しい雇用情勢が続いている~

 雇用形態の状況についてみると、「現在の職場がある会社に直接雇用」が36.6%と最も多く、次いで、「派遣会社から職場へ派遣」が34.9%となっている。一方、「失業中」は25.6%となっており、約1/4の回答者が失業中であった。失業中の回答者の失業期間は、「12ヶ月以上」が36.8%と最も多く、次いで、「3から6ヶ月」が25.0%となっている。3ヶ月以上失業している割合は7割強となっており、厳しい雇用情勢が続いていることがうかがえる。  

 (2)定住に関する外国人の意向 ~7割が今後も日本に住み続けたい~

 今後の在日予定についてみると、「今後も日本に住み続けたい」が69.0%となっており、国籍別に見ると、中国人(76.9%)、ペルー人(74.2%)が特に多い。平成18年度調査と比較すると、33.0ポイント増(36.3%が69.0%に)となっている。
 また、「今の地域に住み続けたい」が80.0%となっており、国籍別では、ブラジル人(88.5%)が最も多い。平成18年度調査と比較すると、6.0ポイント増(74.0%が80.0%に)となっており、日本での定住かつ現住所での定住意向が、以前より高まっていると言える。

(3)日本人との交流意向 ~日本人との交流は以前より進んでいる~

 日本人との交流については、「積極的に交流したい」が72.0%と最も多くなっており、「必要最低限の交流でよい」が21.7%となっている。平成18年度調査と比較すると、「積極的に交流したい」は、13.9ポイント増(58.1%が72.0%に)となっており、日本人との交流意向は高くなっている。交流したい理由は、「これからもこの地域で生活していきたいから」(69.9%)が最も多く、次いで、「日本の文化をもっと知りたいから」(55.9%)、「日本人の友人が欲しいから」(52.8%)となっている。 

(4)日本語教育と学習意欲について ~日本語の学習意欲は依然として高い~

 回答者本人の日本語の学習意欲をみると、「学びたい」が79.7%となっており、平成18年度調査の結果(89.9%)と比較すると少し下がっているが、依然として学習意欲は高い。
 また、「学びたくない」は15.5%となっており、平成18年度調査の結果(3.3%)と比較すると12.3ポイント増となっている。日本語を「学びたくない」をみると、「既に日本語でコミュニケーションがとれるから」が44.8%となっており、これが「学びたい」の回答率低下と「学びたくない」の増加の一因となっていると考えられる。

(5)日本での情報入手等について ~正確な情報の入手が必要~

 日本での暮らしに必要な情報として、回答者の64.4%が「医療(病院、予防接種など)」をあげている。また、「福祉(健康保険、年金など)」は回答者の61.3%、「母国語での様々な情報」は56.9%、「労働(求人、就職、労働条件)」は56.2%が必要とあげている。
 必要な情報の入手先割合をみるため、情報入手先の選択総数を100とすると(設問が複数選択回答のため)、「インターネット(公的機関)」(11.5%)と「役所等からのお知らせ」(7.5%)を合わせると、公的機関からの情報入手は2割弱にとどまっている。したがって公的機関以外から得ている情報が多いと推測され、情報の正確さが十分に担保されていないと考えられる。

10 日本人に対する調査結果の概要

(1)外国人との関わり方 ~必要最低限の交流でよいという考えが強い~

 日本人の外国人住民との関わりに対する考え方は、「生活上、必要最低限の交流はしたほうがよい」が53.2%と最も多くなっている。平成20年度調査の結果と比較すると、「積極的に深めていく方がよい」は1.7ポイント減(12.9%が10.2%に)、「生活上、必要最低限の交流はしたほうがよい」は0.6ポイント減(52.8%が53.2%に)、「特に深めなくてもよい」は5.3ポイント増(17.9%が23.2%に)となっており、外国人住民との関わりに対する意識は、“必要最低限の交流”でよいという考えが依然として強いままである。

 (2)外国人が増えることについて

 ~外国からの観光客が増えることは好ましいが、単純労働者が増えることは好ましくない~
 外国人が増えることについては、“好ましい”順に「外国からの観光客が増えること」、「日本の文化や芸術などを学ぶために日本で生活する外国人がふえること」、「海外の文化や芸術を紹介するために来日する外国人が増えること」となっている。
 一方で、“好ましくない”順に「工場などで単純労働を行う外国人が増えること」、「日本にやってきた外国人のなかで定住する人たちが増えること」、となっている。

 (3)よりよく暮らせる地域づくりを進めるための取り組み

 ~行政には多言語対応できる相談窓口や、相談員の設置を要望~
 外国人と日本人がよりよく暮らせる地域づくりを進めるために、行政に求める取り組みは、
 第1位 「多言語で対応できる相談窓口や、相談員の設置」(95.7%)
 第2位 「働く外国人の家族の生活に関する支援」(82.9%)
 第3位 「災害時など、緊急時の連絡・支援」(78.6%)
 となっている。
 地域に住んでいる日本人に求める取り組みは、
 第1位 「地域の住民との交流や意見調整」(77.2%)
 第2位 「地域の生活ルールに対する支援」(75.2%)
 第3位 「災害時など、緊急時の連絡・支援」(65.5%)
 となっている。
 外国人を受け入れている企業に求める取り組みは、
 第1位 「日本語の習得への支援」(73.9%)
 第2位 「就労・就職に関する支援」(70.7%)
 第3位 「住居の手配・確保に関する支援」(69.9%)
 となっている。
 これらのことから、行政には総合的な対応を、地域の日本人には地域生活に関する支援を、企業には就労のために必要な日本語教育と生活への支援を求めており、外国人との関わりに応じたそれぞれの取り組みが求められていると言える。

PDFファイルをご覧いただくためには、Adobe社「Adobe Reader」が必要です(無料)。
以下の「Get ADOBE READER」のボタンを押して、Adobe Readerをダウンロードして下さい。

Get ADOBE Reader

このページについてのお問い合わせ

生活文化部NPO・多文化共生推進課
〒371-8570 前橋市大手町1-1-1
電話 027-226-3396
FAX 027-221-0300
npo@pref.gunma.lg.jp