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群馬県林業労働力の確保の促進に関する基本計画(第4期)

群馬県では、森林整備の担い手の確保・養成を促進するための「群馬県林業労働力の確保の促進に関する基本計画(第4期)<計画期間:平成23年4月1日~平成28年3月31日>を策定いたしました。
この計画は、「林業労働力の確保の促進に関する法律」(平成8年法律第45号)に基づく、改善計画認定の指針となるものです。

目次

第1 林業における経営及び雇用の動向に関する事項 

  1. 森林・林業の現状
  2. 林業事業体の現状
  3. 林業労働力の動向
  4. 林業労働者の雇用管理の現状
  5. 群馬県における林業労働力施策の現状
    第1の内容はこちら

第2 林業労働力の確保の促進に関する方針 

  1. 計画期間
  2. 基本的な方向
  3. 林業労働力確保の目標
    第2の内容はこちら

第3 事業主が一体的に行う労働環境の改善その他の雇用管理の改善及び森林施業の機械化その他の事業の合理化を促進するための措置に関する事項 

  1. 雇用管理の改善
  2. 事業の合理化
    第3の内容はこちら

第4 新たに林業に就業しようとする者の林業技術の習得その他の就業の円滑化のための措置に関する事項 

    第4の内容はこちら


第5 その他林業労働力の確保の促進に関する事項 

  1. 事業主の認定
  2. 林業労働力確保支援センター
  3. その他林業労働者の雇用促進に関連して取り組むべき事項
    第5の内容はこちら

第1 林業における経営及び雇用の動向に関する事項 

1 森林・林業の現状

 本県の森林面積は42万4千ヘクタールで、県土面積の約67%を占めている。これを所有別にみると民有林が22万7千ヘクタール(本県森林の54%)、国有林が19万7千ヘクタール(46%)となっている。
本県森林の43%を占める人工林の資源状況をみると、蓄積は5,694万立方メートル、齢級別分布は、36年生(8齢級)以上が7割を占めている。
木材の需要量は、昭和55年には1,618千立方メートルであったが、平成21年には613千立方メートルに減少している。また、外材依存率は昭和55年の54%から年々高まり、平成21年には66%に達しており、平成21年度における県内の素材生産量は、木材需要量に対して188千立方メートルに留まっている。
 造林面積の推移は、昭和27年の6,010ヘクタールをピークに、以降は減少傾向にあって昭和50年代後半からは1,000ヘクタールを下回り、近年では200ヘクタール台で推移している。
森林は、地球温暖化防止への貢献をはじめ、山崩れ等の災害の防止、水資源のかん養等多様なものがある。
特に、低炭素社会の実現に向けては、森林による二酸化炭素吸収機能の発揮が重要であり、間伐等の森林整備・保全の着実な実施が必要となっている。
 また、利用可能な森林資源が充実しつつあることから、国産材原木等の安定供給に対する木材産業等の期待は高まってきており、林業がこれに的確に応えていくことが急務となっている。 

2 林業事業体の現状

 県内の林業事業体数は、林業従事者実態調査(以下「実態調査」という。)によると、平成21年度末は174事業体である。
 この林業事業体の中には、「林業労働力の確保の促進に関する法律(以下「法」という。)に基づいて知事の認定を受け、雇用管理の改善や事業の合理化を図り、林業労働力確保支援センター(以下「支援センター」という。)の指導や支援を受けながら、経営の安定と労働力の安定的な確保に取り組んでいる事業主(以下「認定事業主」という。)がある。
 平成21年度末現在の認定事業主は36事業体あり、その内訳は、森林組合が16事業体、林業会社が18事業体、協同組合等が2事業体となっている。
 また、平成21年度の事業内容をみると素材生産を行った28事業体のうち、2,000立方メートル以上が14事業体、5,000立方メール以上が6事業体、10,000立方メートル以上が4事業体となっている。 

3 林業労働力の動向

 実態調査によると、1年間に30日以上林業に従事した林業従事者数は、昭和57年度の1,797人から平成18年度には604人と減少を続けてきたが、平成19年度以降増加に転じ、平成21年度は785人となり前年度に引き続き増加した。
 雇用先別では、会社315人(40%)、森林組合278人(35%)、個人108人(14%)となっている。
また、年齢構成をみると、60歳以上の割合は、平成8年度の54%をピークに年々若返り傾向が続き、平成21年度には39%となっているが、依然として高年齢者の割合が高い状況である。 

4 林業労働者の雇用管理の現状

 林業労働者の雇用管理の現状をみると、林業作業の季節性及び事業主の経営基盤の脆弱性から、雇用関係が不明確な場合が多く、また、その雇用は必ずしも安定していない。
また、社会・労働保険等への加入については、雇用が臨時的、間断的であることなどから適用にならない場合もある。
 平成19年度の実態調査(5年に1度の詳細調査)の結果では、次のとおりであった。

  ア 年間就労日数別にみると、「200日以上」が全体の約6割を占め、就労の通年化が徐々に進んでおり、専業化している。
  イ 賃金の支払い形態は、「日給制」が約7割を占めている。
  ウ 各種社会保険制度への加入率は、「厚生年金等」、「退職金共済制度」ともに6割程度である。

 また、県内の労働災害については、休業4日以上の死傷者数をみると、過去5年間は、30件から40件程度で、死亡災害は、1件あるかないかで推移している状況である。
林業は、厳しい地形的条件の下で重量物を取り扱う作業であることから他産業に比較して災害の度数率(発生頻度)、強度率(ケガの大きさ)とも高い状況にあり、引き続き労働災害を防止する取組が重要である。 

5 群馬県における林業労働力施策の現状

第3期の計画期間において取り組んだ主な内容は次のとおりである。

(1)雇用管理の改善を促進するための措置

 ア 林業における雇用管理の改善に関する指導・相談・研修等

  • 経営相談事業

 イ 林業における雇用管理の改善を担う人材育成のための研修

  • 雇用管理セミナー

 ウ 福利・厚生の充実

  • 退職金共済掛金、厚生年金掛金助成

 エ 林業労働安全衛生対策

  • 林業現場巡回指導、リスクアセスメント研修 
  • 特殊健康診断、蜂アレルギー検診助成
  • チェンソー作業特別再教育
(2)事業の合理化を促進するための措置

 ア 基幹林業労働者の育成・確保

  • 林業作業士、高性能林業機械技術者養成研修

 イ 緑の雇用担い手対策

  • 基本研修受講者への助成

 ウ 高性能林業機械リース助成

(3)新たに林業に就業しようとする者の就業の円滑化のための措置

 ア 林業における雇用管理の改善に関する指導・相談・研修等

  • 雇用アドバイザーによる相談
  • 林業体験ツアー、林業職場見学会
  • 就業前研修

 イ 新規就労者支援

  • 新規就労者支度金、住宅支援

第2 林業労働力の確保の促進に関する方針

1 計画期間

 本基本計画の計画期間は、平成23年度から平成28年度末までの5年間とする。

2 基本的な方向

 ア 雇用関係の明確化、雇用の安定化、労働安全の確保や労働条件の整備等雇用管理の改善に努める。
 イ 生産性の向上等の事業の合理化を図り、安定的な木材供給を支える生産管理能力の向上や必要な技術、知識等の習得に支援する。
 ウ 知識、技術、経験等に応じた多様なキャリア形成を支援する。
 エ 支援センター及び林業関係者による連携、協力により、効果的な支援を講じる。

3 林業労働力確保の目標

 第3期の計画では、林業従事者は緩やかに減少しながら推移するとし、平成22年度末では719人と予測していた。
しかし、平成21年度の林業従事者実態調査では785人となっているものの60歳以上の従事者は、306人であり、特に65歳以上が194人で依然として高齢者の割合が高い状況である。
 今後、この高齢者は徐々に離職することが予測されるため、新規の若年労働者の参入を年間40人台に維持することを目標とし、また、木材の生産量の増加が見込まれることを考慮し、林業従事者数は800人程度を維持することとする。

第3 事業主が一体的に行う労働環境の改善その他の雇用管理の改善及び森林施業の機械化その他の事業の合理化を促進するための措置に関する事項 

1 雇用管理の改善

(1)雇用管理体制の充実

 ア 雇用管理者の選任
   常時5人以上の林業労働者を雇用する事業所においては、雇用管理者を選任するとともに、資質の向上を図るための研修の受講を促進する。

 イ 雇用関係の明確化
   雇用の明確化を図るために、雇い入れ時に事業主の氏名又は名称、雇用の形態、雇用期間等を記入した雇入通知書の交付に努めるよう普及啓発する。

(2)労働条件の改善

 ア 雇用の通年化
   林業労働は臨時労働、季節労働及び兼業者が多く、雇用の安定化を図るには、林業労働者の雇用の通年化を促進する。

 イ 月給制の促進・給与水準の上昇・休日の整備
   雇用の安定化を図るためには、通年化を促進することに加え、収入の安定化を図るため、月給制を促進し、併せて休日の整備等を促進する。

 ウ 処遇の改善
   資格取得に合わせた諸手当の充実や、能力に応じた公正な処遇に努めるよう普及啓発する。

 エ 福利厚生の充実
   退職金共済制度等への加入を促進し、「林業従事者対策基金」を通じて、事業主に対して、保険料の一部を支援する。

 オ 労働災害の防止
       伐木造材や集材作業の現場を重点に安全巡回指導を実施するとともに、事業体におけるリスクアセスメントの徹底や安全意識の向上などに支援し、事業主、雇用者の労働災害ゼロに向けた取り組みを促進する。

(3)有効な求人活動の推進

 ア 募集・採用の改善
   求人に当たっては、適切に雇用条件を提示し、効果的な求人活動を行う必要がある。
        このため、支援センターによる募集の活用や、合同説明会などの取り組みに努める。

 イ 女性労働力の活用
   林業労働力の確保は、若い女性が労働力として参入できる雇用環境を整備する必要がある。このため機械化等を推進し、女性の職域の拡大を促進する。

2 事業の合理化

(1)事業量の安定的確保

 事業主が事業の合理化を進めるためには、事業量の安定的確保を図ることが必要である。しかしながら、私有林の小規模・零細な所有規模では、個々の森林所有者等が単独で効率的な施業を実施することは困難であるため、事業主による施業の集約化を推進することが必要である。
  このため、施業意欲が低下している森林所有者等に対し施業の方針や事業を実施した場合の収支を明らかにしたデータなどを提示しつつ、事業主が積極的に森林施業の実施を働きかけ、また、効率的な施業の実施に支援する。

(2)生産性の向上

 生産性の向上を図るためには、高性能林業機械等の普及による森林施業の機械化が不可欠であり、地域に適した作業システムの普及定着、林道等の生産基盤の整備等を 促進するとともに高性能林業機械等の導入に支援する。
  特に、路網と高性能林業機械を組み合わせた低コスト作業システムの整備に必要な人材の育成に向けた取組を推進する。

(3)林業労働者のキャリア形成支援

 新規就業者に対して、森林の多面的機能や森林の整備・保全の重要性等を理解させるとともに、安全な作業方法が習得できるよう、必要な基本的な知識や技術・技能の習得に関する研修への受講を促進する。
 また、一定程度の経験を有する者に対しては、現場管理責任者として育成するため、 作業システムや路網の設計、生産管理及び林業機械整備等の生産性の向上に必要な知識や技術、技能の習得に関する研修のほか、経験の浅い者への指導能力の向上を図る研修の受講を促進する。
 さらに、統括的な現場管理責任者として、利害関係者との合意形成やこれを踏まえた事業計画の作成等、持続可能な森林経営に必要な知識や技術、技能の習得に関する研修の受講を促進する。

第4 新たに林業に就業しようとする者の林業技術の習得その他の就業の円滑化のための措置に関する事項 

 専門知識を有する者を林業雇用改善アドバイザーとし、相談指導、研修等を通じて林業事業体の体質強化と雇用改善を進め、求職者の受入環境整備のための諸事業を行う。
 また、求職者や林業に関心を持つ者に対して、林業体験等の就業講習、情報の提供等を積極的に行い、就業促進を図る。
 また、事業主等への新規就業を促進するため、新たに林業に就業しようとする者について研修を実施するとともに必要な資金の貸し付けを行う。

第5 その他林業労働力の確保の促進に関する事項 

1 事業主の認定
 林業事業主は、本基本計画に示された目標に向けて法第5条により、労働環境の改善、募集方法の改善、その他の雇用管理の改善、及び森林施業の機械化その他の事業の合理化を一体的に図るために必要な措置について単独、複数またはセンターと共同して行う改善措置計画を作成し、知事に申請して認定を受けることができる。
  本県における「認定事業主」の認定基準は以下のとおりとする。

(1)[認定基準(第1期)]

 ア 雇用管理の改善
   雇用管理の改善計画を効率的に推進するとともに、計画期間内に雇用管理者を選任し、5人以上の林業労働者を通年雇用する事業主であること。
    (計画申請時に3人以上の林業労働者を通年雇用していること)
   注)林業のほかに事業目的を有する事業体における林業労働者とは、年間の従事日数の1/2以上を林業労働に従事しており、かつ110日を下回らない者とする。

 イ 経営基盤の強化
   経営基盤の強化を図るため、高性能林業機械の導入など生産性の向上に取り組むこと。

(2)[認定基準(第2期以降)]

 ア 前期計画期間の終了日を基準日として、基本計画の基準が満たされていること。
    林業労働者を5人以上雇用していること。
         この5人以上の林業労働者はすべて期間の定めのない雇用従事者か通年雇用の者とし、そのうち3人以上は期間の定めのない雇用従事者であること。     

  イ 法第30条第1項及び第31条の努力義務が履行されていること。
    (ア) 雇用管理者を選任し、労働者の募集・採用・教育訓練等に係る業務を行っていること。
    (イ) 雇入通知書を労働者に交付していること。 

 ウ 労働者の人数にかかわらず、労働基準法第89条の「就業規則」が作成されていること。

 エ 労災保険、雇用保険、健康保険、厚生年金、退職金共済(中退共もしくは林退共)のすべてに加入していること。


2 林業労働力確保支援センター

(1)支援センターの業務運営

 支援センターの運営にあっては、県、市町村、森林組合、林業関係団体等密接な連携、協力を行い、円滑な運営が図られるよう努めることとし、以下の業務を行う。
 ア 新たな林業就業希望者に対しての雇用相談や情報提供、林業技術習得への支援
 イ 雇用管理の改善のための研修会の開催や指導
 ウ 新規就業のために必要な資金への支援
 エ 高性能林業機械の貸付支援
 オ 林業就業者に対する知識、技術等習得のため支援
  カ 林業労働力確保に関する調査研究、啓発活動
  キ その他林業労働力確保に必要な業務


3 その他林業労働者の雇用促進に関連して取り組むべき事項

(1)市町村の役割機能の拡大

 森林資源の持つ公益的機能が重視され、地域森林の全体的な整備や地域産業振興のため市町村が果たすべき役割はますます重要となっている。
今後、市町村の森林・林業行政への積極的な取り組みが期待される。

(2)林業事業体の体質強化

 林業の担い手を確保するには、林業を他産業並みの魅力ある産業や職場に転換していかねばならない。
そのためには、地域の資源状況、労働力の需給動向、林業事業体の実態等を踏まえた体質改善を推進し、林業の合理化や近代化を図ることが重要である。
 このため、事業の広域化、事業規模・内容の拡大、事業体間の連携等による通年事業量の確保と作業の平準化、道路網の整備、機械化の促進、事業の多角化等による生産性の向上、一定の収益性の確保などの充実に努める。

(3)新規就業者のための定着条件の整備

 雇用改善や労働条件の整備と共に林業に従事しようとする人たちの安心して働ける居住環境を整備することも林業労働者の雇用促進上重要課題であって、県、市町村、事業体等の一体的な取り組みを図る。

(4)林業労働者の社会的評価の向上

 森林・林業が国民生活の維持向上に果たしている多面的役割及びこれらの役割を支えている林業労働の重要性について広報活動や学校教育等あらゆる機会を通じて、国民の関心及び理解を深めると共に、林業労働者の社会的評価が向上するように努める。

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