IPM(総合的病害虫・雑草管理)

IPMとは・・・

 化学農薬による防除だけでなく、様々な防除手段の中から適切なものを組合せ、経済的な被害が生じないように、病害虫や雑草を管理することです。
 IPMにより、難防除病害虫の効率的な防除や、環境への負荷軽減による持続的な農業生産の実現を目指すことができます。

   IPM = Integrated(総合的な)Pest(病害虫)Management(防除) 
 

IPMの基本的な実践方法

 IPMを実践するにあたっては、予防、判断、防除の3分野の基本的要素について、それぞれ検討する必要があります。

(1)予防
   輪作、抵抗性品種の導入や土着天敵等の生態系が有する機能を可能な限り活用すること等により、病害虫・雑草の発生しにくい環境を整える。
(2)判断
   病害虫・雑草の発生状況の把握を通じて、防除の要否及びそのタイミングを可能な限り適切に判断する。
(3)防除
   防除が必要と判断された場合には、病害虫・雑草の発生を経済的な被害が生じるレベル以下に抑制するため、多様な防除手段の中から、適切な手段を選択して講じること。
 

群馬県総合的病害虫・雑草管理(IPM)実践指針

1 総合的病害虫・雑草管理(IPM)導入の必要性

   近年、環境にも優しく、環境と調和した農業の推進が求められています。 化学農薬や化学肥料を主体とした生産性の向上を主目的とした生産体系では、社会的な合意・認知が得られ難い状況になりつつあります。
  国では、環境問題に対する国民の一層の関心の高まりを踏まえ、従来以上に病害虫防除分野について環境保全を重視したものに転換していくことが求められているため、農業生産における病害虫防除を化学農薬だけに頼らない防除技術であるIPMを推進していくこととしています。

2 群馬県としてIPMに取り組む意義

  本県でも化学農薬の使用を削減するため、各種作物においてフェロモン剤や天敵の導入が行われている産地が少なくありませんが、一般的には化学農薬を利用した病害虫防除が主流であり、広く行われています。
  しかし、今後、環境問題を抜きにした農業技術は消費者の合意が得られづらくなっていくものと考えられ、IPMに取り組み、環境保全及び県産農産物に対する消費者の信頼確保に取り組むことは有意義なことであると考えられます。

IPMに取り組むことによるメリット

  • 化学農薬の使用量の削減による環境に優しい防除体系の実践により、環境保全に貢献できます。
  • 化学農薬だけに頼らない防除方法を取り入れて病害虫防除を実践することから、農薬に耐性や抵抗性をもった病害虫が発生し難くなると考えられます。
  • 生産者が各作物のIPMチェックシートを利用してチェック作業を行うことにより、作物の生長にあわせた的確な病害虫防除を選択して実施できるようになります。

3 群馬県における実践指標の作成の必要性

  国が示した各農作物のIPM実践指標は一般的なものであり、地域により土壌、気象条件などが違うことから、発生する病害虫や雑草もそれぞれ異なってくると考えられます。
  そのため、県では国が示した主要作物別IPM実践指標をベースに、群馬県の栽培技術体系に適合した群馬県版の作物別IPM実践指標を策定しました。
  また、県版IPM実践指標を基にしてさらに各地域の栽培条件にあった地域版のIPM実践指標の策定を必要に応じて行い、地域にあった取り組みを推進します。

4 群馬県版IPM実践指標を作成した農作物

  本県では主要な17作物について現時点での実践指標を作成しました。今後、新たなIPM技術が開発された段階で付け加えることとします。

  普通作物(3作物)水稲、大豆、麦                      
  工芸作物(1作物)コンニャク
  花き(1作物)露地キク
  果樹(2作物)リンゴ、ナシ
  露地野菜(5作物)キャベツ、レタス、ネギ、ホウレンソウ、ナス
  施設野菜(5作物)トマト、イチゴ、キュウリ、ナス、ホウレンソウ  

5 IPM実践指標について

  1. (必)の項目は、IPM実践指標モデルの必須項目です。必ず実行して下さい。
  2. (必)以外の項目についても積極的に取り組むように努力して下さい。
  3. IPM実践指標による活用方法
      ア  昨年度実施した項目にチェックを入れ、合計点数を記入し評価結果を記入します。
      イ  今年度目標とする実践項目を決定し、合計点数を記入します。
      ウ  実施した項目にチェックを入れて、栽培終了時に実施合計点数を記載します。
      エ  実施した項目の合計点数が全項目の合計点数の80%以上をAランク、60%以上80%未満をBランク、60%未満をCランクとして評価を行い、IPMの推進計画に役立てます。
     

6 その他

  IPMとGAPの関係

  群馬県食品安全GAP生産管理基準の生産リスク管理の栽培管理では病害虫防除におけるIPMが盛り込まれています。

 

 関連リンク

  国の総合的病害虫・雑草管理(IPM)実践指針及び実践指標モデルは、以下のホームページに掲載されています。
 

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