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研究報告 第22号(2018年5月)

更新日:2018年7月26日 印刷ページ表示

研究論文

カメラトラップ法と糞塊法を用いたニホンジカの生息密度推定

Estimating of sika deer habitat density using camera traps and examine correlation with the pellet group count methods

カメラトラップ法と糞塊法を用いて、奥山(鳥獣保護区)に生息するニホンジカの生息密度推定を行ったところ、以下のことが明らかとなった。

  1. カメラトラップ法の有効性が確認され、算出した推定生息密度と糞塊密度の間に、高い相関が示された。
  2. 秋期の糞塊調査により、ニホンジカの生息密度の把握が可能と考えられた。
  3. カメラトラップ法の推定生息密度と比較して、糞塊密度が極端に低い地域があり、この場合、糞塊密度を元に算出した生息数は、過小評価となる可能性がある。

幼齢人工林における獣害発生状況の把握

Investigation of the occurrence of wildlife damage in young planted forests

幼齢人工林において獣害発生状況を調査した結果、以下のことが明らかとなった。

  1. 角擦りは10月に、樹皮剥ぎは4月と10月に、明確な被害発生の集中期が確認された。
  2. 交尾期に植栽地を利用したオスジカの撮影頻度と、角擦り発生数の間に高い相関が確認された。
  3. 角擦り及び樹皮剥ぎに対する忌避剤の効果が認められないため、3年生以降の枝張り木に対応する物理的防除対策が必要である。

人工林における防除柵の効果調査と簡易防除柵の開発

Evaluation the effectiveness of fences for animal entering prevention in planted forests and develop a new simplified model

人工林の防除柵効果調査と簡易防除柵の開発を行ったところ、以下のことが明らかとなった。

  1. 既設防除柵の83%で柵破損が生じ、70%で柵内の被害が発生していた。
  2. 破損は主に、杭抜けと噛み切りが発生し、柵の保守点検は、食害発生前の3月、9月及び冬期間前の12月の実施が有効と考えられた。
  3. 開発した簡易防除柵は、柵の噛み切りや地際からの侵入が発生せず、安価で設置も容易なことから、防除対策の有効な一手法と考えられる。

マダケおが粉を利用したシイタケ栽培

Lentinula edodes cultivation using bamboo sawdust

シイタケ菌床栽培のコスト削減とマダケ材の有効利用を目的として、マダケおが粉の培地基材への混合割合、堆積期間、堆積場所について検討した。その結果、一定の条件においてマダケおが粉をシイタケ菌床栽培で有効利用できることがわかった。
空調栽培において、広葉樹おが粉の25%をマダケおが粉に置き換えても、問題なく栽培できることがわかった。

研究資料

県産材を使用した枠組壁工法部材の性能評価

Performance evaluation of dimension lumber using Gunma prefecture-derived timber

簡易乾燥施設によるスギ乾燥方法に関する研究

Study of Drying method of sugi with simple drying facility

高品質原木シイタケ栽培技術の検証

Verification of the Shiitake log cultivation technology of high quality

 

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