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浅間家畜育成牧場 家畜管理業務概要

更新日:2011年3月1日 印刷ページ表示

飼養管理

夏期放牧期間

放牧形態は夜間放牧(夕方~翌日朝まで)とし、飼料は青草の自由採食で、補助飼料として乾草やヘイレージを給与しています。

放牧の瞬間

放牧の瞬間の画像
 牧草地に出した瞬間、美味しい草があるところに勢いよく走って行きます。

食事の時間

放牧風景
 美味しい草の生えているところを見つけると夢中で食べ始めます。牛は青草を上手に舌で巻き取って下の前歯で切って食べるのです。牛タンが美味しいのは牛が舌の筋肉をよく使うからでしょうか?そして、牛には上の前歯がないのを知っていましたか?また、この時、牧草を食べずにボーッとしていたり、のろのろ歩いている牛は、体調やケガのチェックをします。

ヘイレージを食べている様子

ヘイレージを食べているところ
 ヘイレージは乳酸発酵させた牧草の漬け物です。とても良い香りがして、牛たちの大好物です。

バラ線見回り用バギー

放牧地見回り用バギー
 牛を放牧する時は、牛が逃げないように牧草地に張ってある有刺鉄線(バラ線)が外れたり切れたりしていないかをバギーに乗ってチェックします。以前は徒歩で30分以上かかって行っていましたが、バギーが導入されてからは10分程で見回れる用になりました。

冬期舎飼い期間

飼料はグラスサイレージと乾草が主体で、補助飼料として配合飼料を給与しています。

冬の育成舎での様子

冬の育成舎
 牛は寒さに強い動物で、雪が降っていても外で反芻(ハンスウ:噛み戻し)しながら平気でいる牛もいます。奥に見える三角屋根の建物がバンカーサイロです。

バンカーサイロのサイレージを食べている様子

サイロの様子
 サイレージ(乳酸発酵させた青草の漬け物で、ヘイレージより水分が多い)の壁をむしり取って食べます。

群編成

数ヶ月おきに体重や月齢、妊娠の有無により群を分け、なるべく流産や競争が起こらないようにしています。

群編成の様子

群編成の様子の画像
 移動させる牛群の前後に人が付いて、育成舎から育成舎へ引っ越しをさせます。道草を食ったり、中には脇へ逸れて林の中に逃げようとする牛もいて大変です。

体測

毎月、牛の発育状態をチェックするために体重測定を行います。ここで増体の悪い牛は体調チェックをしたり、ビタミン剤や生菌剤等の投与を行い、順調な発育を促します。

体重測定

牛の体重測定
 牛が通過する際にその体重をはかる機械があります。そこに牛を1頭ずつ歩かせて体重を測ります。中には興奮して走っていってしまう牛もいて、その場合はやり直し。再び体重計に連れてくるのはとても大変です。

繁殖管理

毎日朝と夕の2回、牛の発情を見つけて検査をし、その後、人工授精や受精卵移植を行います。計画的なホルモン処置を数頭同時に実施し、発情周期を同じにして、まとめて発情検査や黄体検査を行うこともよくあります。そうすると、新鮮受精卵による移植が計画的に効率良くできるのです。

受精卵移植では、群馬県畜産試験場供給の体内受精卵(新鮮受精卵、凍結受精卵)、家畜改良事業団供給の体外受精卵(新鮮受精卵)、または、預託農家からの凍結受精卵を移植し、県内の牛の改良増殖の促進を図っています。

発情発見の一風景

発情を見つけているところ
 牛の発情を見つけるために、朝夕、一カ所に牛を集めて10~20分程牛の行動を観察します。発情の牛は、他の牛の乗駕行動を許容したり(下の写真)、うるさく鳴いたり、落ち着きがなくうろうろしたり、中には人にすり寄って甘えてくる牛もいます。この時間は職員と牛とのふれあいの時間でもあり、癒しの一時です。

発情兆候

スタンディングとマウンティング
 黒い牛の乗駕を許容している下の牛が発情していることになります。この牛を検査します。

直腸検査の様子

直腸検査の様子の画像
 発情検査を行う牛をパドックから検査場へ追い込み、直腸検査をします。手に長いビニール手袋をはめ、肛門から直腸へ手・腕を入れて、子宮や卵巣の状態を検査します。検査の結果は全てカルテに記入します。

受精卵移植の様子

受精卵移植の様子の画像
 陰部を洗浄・消毒し、受精卵を入れたストローをセットした注入器を子宮頸管→子宮角に挿入、ストローから受精卵を注入します。