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リポーター番号19 八田信江さん(伊勢崎市)のページ2


◇揺れる明かりのなかで、夜の茶会 (3月26日 伊勢崎市)

茶会の様子

 3月26日、伊勢崎市の相川考古館で石州流の茶席「夜会」が開かれました。行灯(あんどん)や燭台(しょくだい)など古い灯火具を使い、和ろうそくの揺れる明かりのなかでお点前を楽しむ趣向です。

 庭に点々と灯された露地行灯に導かれて席入りすると、そこは幻想的な別世界。椀型の手燭(てしょく)に刻まれた図柄が、畳の上に影絵を描き、炎の揺らめきにかげろうのようにたゆたいます。その明と暗、静と動の妙!かぐや姫の月の世に遊ぶ思いがしました。

 相川考古館は江戸時代、伊勢崎藩の町役人を勤めた相川家の居宅。茶室は幕末期の建造で、現存する県内最古の茶室建築といわれ、県指定の重要文化財です。京風の土壁、床に切られた丸い炉など、はんなりした風情をたたえ、建築当初のままに保存されています。
 伊勢崎藩の歴代藩主は石州流の茶の湯を好んだといわれ、この日に飾られた軸は「酒井培堂」として知られた7代藩主忠恒公の作。考古館はほかにも酒井家旧蔵の品々を所蔵し、茶席に入る前に点心をいただいた母屋には、享保雛とともに藩主の奥方が愛用した雛道具が飾られていました。
 また席主の話によれば「石州流のお点前は、弓や槍(やり)を扱う所作も取り入れられて完成された」とか。

 武家好みの茶道といわれる石州流の夜会で、50余人の参加者は、闇に身を置く安らぎの時間をたん能しました。

手燭に照らされての茶会
畳に映し出された図柄

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