リポータートレードマーク(ゆうまちゃん)群馬県民リポーターのページ

リポーター番号19 八田信江さん(伊勢崎市)のページ25


◇ こころ洗われた七夕コンサート(7月16日 伊勢崎市)

こころ洗われた七夕コンサート
音楽会の準備の様子
玄関にぎっしり並んだ履物
会場いっぱいの大勢の聴衆
演奏に耳を傾ける聴衆

 天の川も氾濫(はんらん)しそうな雨模様の日が続く中、7月15日・16日の2日間、伊勢崎市では七夕まつりが行われました。かつては笹飾りに埋まり吹き流しがザワザワと鳴った中心市街地も、年々、七夕飾りが減っていくようです。

 そんな市街地にレトロなたたずまいを見せる「いせさき明治館」。16日の夜、この洋館の大きな窓からは、オレンジ色の明かりとともにモーツァルトの妙(たえ)なる調べが街路にこぼれました。群馬交響楽団による弦楽四重奏、曲目は歌劇「魔笛」より序曲・夜の女王のアリア。年に一度だけ逢瀬(おうせ)が許されるという牽(けん)牛・織女の星物語に、思いを巡らせたくなる「七夕音楽会」でした。

<妙なる調べをストリートに>いせさき七夕まつり

 この音楽会を主催したのは、商店振興組合「本町百店会」(井下泰伸会長)です。同会では町なかを舞台にした「ストリートコンサート」を定期的に開催していきたい考え。中心市街地が空洞化、町並みの景観も様変わりしていくなかで、街路にこころ潤う音色を響かせ、美しい空気で満たしたいということです。

 今回の企画は、「群馬交響楽団は群馬の素晴らしい財産。町の人たちが、クラシックに身近に親しむ機会を」との思いから。その熱意がコンサートホールにはない手作り音楽会の実現となりました。
 プログラム作成や会場運営には、伊勢崎市観光協会や市民団体「光のページェント実行委員会」も協力。モーツァルト生誕250年と、七夕にちなんだ曲目が選曲され、バイオリン、ビオラ、チェロの透き通った音色が、小さな明治の館に響き渡りました。

 会場はあふれるほどの人で、玄関にぎっしり並んだ履物は、スニーカーやサンダルなどさまざま。乳児を抱いた子育て中の若い夫婦など、コンサートホールにはなかなか足を運べない人たちの姿も見られました。
 「旋律の振動が肌に感じられるコンサートとは、なんというぜいたく」「ホールだと、かしこまって肩が凝るけど、こういう会場だと楽しんで聴ける」と、聴衆の皆さん。鳴りやまない拍手を背に、第一バイオリン奏者の渡会裕之氏は「お客様が近く、ダイレクトに反応が感じられるのは素晴らしい」と語ってくださいました。
 笹飾りは少なくなったけれど、星空に込める願いは大きくなった気がする今年の七夕さまでした。

 なお「いせさき明治館」は、明治末に医院として建てられた和洋折衷の建物。現在は市の文化財として残され、市民活動の場として使われています。


八田信江さんのこれまでのリポート

◇ 一世紀半の時を記憶した茶室、解体改修へ(2006年6月6日 伊勢崎市)
◇ 「古馬牧の人形浄瑠璃」を観て(2006年5月14日 みなかみ町)
◇ 洋館の陽だまりでまどろむ人形たちに思わず微笑「創作人形の魅力」展(2006年3月27日 伊勢崎市)
◇ 「絹の国」を記憶する繭倉庫に、シャンソンが流れて(2005年11月6日 富岡市)
◇ のこぎり屋根のアトリエから[6] ハーブ研究家・北川やちよさんの場合(2005年10月18日 桐生市)
◇ のこぎり屋根のアトリエから[5] 服飾デザイナー・岩田一崇さん、福田康子さんの場合(2005年10月18日 桐生市)
◇ のこぎり屋根のアトリエから[4] 画家・児島新太郎さん、造形作家・守亜和由紀さんの場合(2005年10月18日 桐生市)
◇ のこぎり屋根のアトリエから[3] 版画家・難波多輝子さんの場合(2005年10月18日 桐生市)
◇ のこぎり屋根のアトリエから[2] 彫刻家・丸尾康弘さんの場合(2005年10月18日 桐生市)
◇ のこぎり屋根のアトリエから[1] 建築家・北川紘一郎さんの場合(2005年10月18日 桐生市)
◇ 夢の卵と向き合う建築家たち/女子中学生の職場体験から(2005年8月26日 伊勢崎市)
◇ 七夕茶会「梶の葉に想いをこめて」(2005年7月16日 伊勢崎市)
◇ 「世界遺産ミーティング・イン・伊勢崎」に参加して(2005年7月6日 伊勢崎市)
◇ 「女の自立 男の自立」落合恵子さんの講演より(2005年6月26日 伊勢崎市)
◇ 座して見る花菖蒲も風流/旧秋元別邸で「花菖蒲お座敷鑑賞会」(2005年6月21日 館林市)
◇ 古楽器「クラヴィコード」の音色、ご存知ですか?(2005年5月28日 太田市)
◇ 豪農屋敷で「能に親しむつどい」(2005年5月15日 伊勢崎市)
◇ 心を澄ませて香りを聞く/相川考古館で香遊び(2005年5月5日 伊勢崎市)
◇ 春の花レポート伊勢崎編(2005年4月27日 伊勢崎市)
◇ 明治の洋館、市民の集いの場に(2005年4月23日 伊勢崎市)
◇ 上州の地酒が勢ぞろい、「群馬のお酒フェスタ」(2005年4月22日 伊勢崎市)
◇ 伝統文化、次の世代へ/伊勢崎茶道会が大茶会(2005年4月3日 伊勢崎市)
◇ 揺れる明かりのなかで、夜の茶会(2005年3月26日 桐生市)
◇ 骨董市は現代人のオアシス(2004年6月5日 桐生市)


県民リポーターのインデックスページへもどる / 県ホームページへもどる