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リポーター番号19 八田信江さん(伊勢崎市)のページ6


◇ 春の花レポート伊勢崎編(4月27日 伊勢崎市)

伊勢崎の春の花
広瀬浄水場の桜
華蔵寺公園のツツジ

 「世の中に絶えて桜のなかりせば、春の心はのどけからまし」と詠んだのは、平安時代の歌人、在原業平でした。花の季節が近づくと、そわそわして心が落ち着かないのは、千有余年前からすでに日本人の習性だったようです。

 というわけで、今年も芽吹く花、咲き誇る花、散りゆく花を追って町のあちこちに幾度も足を運んでしまいました。

 伊勢崎の桜の名所といえば、まずは華蔵寺公園です。約千本のソメイヨシノが、一斉に花をつけた光景は見応え十分。桜色にすっぽり包まれてそぞろ歩くのもなかなかですが、お勧めは園内にある大観覧車「ひまわり」からの眺めです。回転するにつれて、徐々に広がる花の海。その花霞(がすみ)を眼下にすれば、気分は「雲上人」といったところでしょうか。
 4月1日から5月20日は「花まつり」期間で、桜に続いてツツジ約5千株が、白に紅に咲き競います。霧島ツツジの群生がつくる花のトンネルを歩けば、山懐(やまふところ)に迷い込んだかのよう。
花見を楽しむ地産地消市民ネットの皆さん
 一方、小規模ながら情緒満点の「穴場的」お花見スポットは、広瀬川の土手にある広瀬浄水場でしょう。敷地内に約20本の桜の古木があり、花の季節は夜間も一般開放されています。樹齢を重ねた巨木が傘のように枝を広げ、満開の花姿は「妙齢の婦人のようだね」と見物客。
 タンポポをはじめ野草が芽吹いた木の下の緑もきれいです。ここにシートを広げてお弁当を楽しむ人たちや、風に舞う花びらを追いかけて遊ぶ子どもたちを見ると、落ちてきた花片を拾い集め糸に通して作った「花の首飾り」などが思い出され、昔ながらのニッポン健在と、安堵の思いにも。この日、大鍋を持ち込み老若男女で郷土料理の宴を開いていたのは、伊勢崎の市民グループ「地産地消市民ネット」の皆さん。地場産食材の「地の力」を万朶(ばんだ)の桜の下で味わう幸せ、いかばかりでしょう。広瀬浄水場の夜桜

 夜桜なら、広瀬川をまたぐ水道橋が明かりで飾られ、闇に浮かぶその青白いシルエットと競うかのように、花は惜しげもないあでやかさを見せてくれます。


八田信江さんのこれまでのリポート

◇ 明治の洋館、市民の集いの場に(2005年4月23日 伊勢崎市)
◇ 上州の地酒が勢ぞろい、「群馬のお酒フェスタ」(2005年4月22日 伊勢崎市)
◇ 伝統文化、次の世代へ/伊勢崎茶道会が大茶会(2005年4月3日 伊勢崎市)
◇ 揺れる明かりのなかで、夜の茶会(2005年3月26日 桐生市)
◇ 骨董市は現代人のオアシス(2004年6月5日 桐生市)


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