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リポーター番号19 八田信江さん(伊勢崎市)のページ9
◇ 古楽器「クラヴィコード」の音色、ご存知ですか?(5月28日 太田市)
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5月28日、太田市新田木崎町にある明治時代の蔵で「クラヴィコード」という珍しい楽器の演奏会がありました。すぐに消え入るはかなげな音に、息をひそめて聞き入る人たち。100年の時を記憶した蔵にはしんとした静けさがあり、かぼそく震える弦楽器にも似た音色をやさしく響かせていました。
クラヴィコードはピアノが誕生する以前の鍵盤楽器。チェンバロよりも歴史は古く、16〜18世紀のヨーロッパ、とりわけ1700年代のドイツで愛好されたといわれます。
構造はいたってシンプル。箱型のケースに鍵盤と弦、響板が組み込まれていて、キーを押すとその奥に取り付けられた金属片が弦を突き上げ、その振動を響板上のブリッジで拾って音にするというものです。しかしとても繊細な楽器で、奏法はピアノやチェンバロよりも難しく、打鍵には極度に神経を使うとか。また、なによりも音が小さく、広いホールでの演奏には向いていないということでした。
奏者は古楽アンサンブル「コキリコ社」の渡辺敏晴さん。ノルウェー国立音楽大学チェンバロ演奏科に学び、現在群馬において「バロック音楽を楽しむ会」を主宰、チェンバロやヴィオラ・ダ・ガンバの演奏を通じて古楽の魅力を紹介しています。
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この夜はJ.S.バッハの若き日の音楽「トッカータ」や「フランス組曲」、そしてヘンデルの鍵盤作品などを演奏。鍵盤からは一音一音、音符が羽根をつけて軽やかに飛び立ちます。20人ほどの聴衆は、その天使の舞いのようなクラヴィコードの音色と、蔵に漂う静寂に耳を澄ませました。
八田信江さんのこれまでのリポート
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