画像 昭和50年から52年に生まれた方に対する
ポリオの追加予防接種について

 厚生省の調査によると、昭和50年から52年に生まれた年齢層は、ポリオに対する免疫があるかどうかを示す抗体の保有率が他の年齢層に比べて低いことがわかりました。
 これらの年齢層の方がポリオ患者発生国に渡航するとき、ご家族がポリオの予防接種を受けるときには、ポリオの追加予防接種を受けることをお勧めします。
 該当する方は、県内の市町村や保健所にお問い合わせください。ポリオの追加予防接種を受けることができる医療機関もそこで確認することができます。

ポリオとは
ポリオに対する免疫
ポリオワクチンの追加接種
群馬県内で追加接種を受けられる医療機関
追加接種を受ける場合のご注意
お問い合わせ先
参考:ポリオワクチンの追加接種について(厚生省資料から)
 

ポリオとは
 ポリオ(急性灰白髄炎)は、「小児まひ」と言われている病気で、わが国では30年前までは流行していましたが、予防接種の効果により、国内での自然感染は昭和47年以降見られていません。しかし、アジアやアフリカなどの一部の地域では依然として患者の発生があるため、今でもワクチンによる予防が必要となっています。
 このため、わが国では生後3か月から90か月の小児を対象に定期の予防接種が行われ、ポリオに対する免疫をつけることになっています。

 

ポリオに対する免疫
 ポリオに対する免疫があるかどうかは、血液中の抗体を測定することによって推測することができます。
 各年齢層がどの程度抗体を保有しているかを厚生省が調査したところ、昭和50年から52年に生まれた年齢層の場合、他の年齢層に比べて低いことがわかりました。
(昭和50年生まれ:56.8% 昭和51年生まれ:37.0% 昭和52年生まれ:63.8%  ※他の年代は、概ね90%)

 これらの年齢層の方については、次のような場合にポリオに感染する可能性があります。

ポリオ患者が現在でも発生している地域(東南・南アジア、中近東、中央・西アフリカなど)に渡航するとき
 ※渡航先で感染する可能性があります。
 <参考>世界保健機関(WHO)によるポリオ患者の発生状況

お子さまなどのご家族がポリオ生ワクチンの予防接種を受けるとき
 ※極めて稀ですが、接種を受けた方から感染する可能性があります。

 

ポリオワクチンの追加接種
 昭和50年から52年に生まれた年齢層の方について、以下のような場合にポリオの追加予防接種を受けることをお勧めします。

ポリオ患者が現在でも発生している地域(東南・南アジア、中近東、中央・西アフリカなど)に渡航するとき
  <参考>世界保健機関(WHO)によるポリオ患者の発生状況

お子さまなどのご家族がポリオ生ワクチンの予防接種を受けるとき

 

群馬県内で追加接種を受けられる医療機関
 群馬県内でポリオの追加予防接種を受けることができる医療機関として、現在、21病院があります(今後実施する予定の医療機関も含まれます)。
 これらの病院については、以下のお問い合わせ先で確認することができます。

 

追加接種を受ける場合のご注意

(1)接種にかかる費用
 この追加接種は、法律(予防接種法)に基づくものではないため、費用は接種を希望する方が負担することになります。
 なお、料金は、医療機関によって異なります。
(2)接種日
 ポリオワクチンは、現在のところ集団用(20人分)しかなく、長期の保存もできないことから、接種に当たっては人数等の調整が必要となります。
 したがって、必ず前もって予約や確認の電話をしてください。接種日が希望どおりとならないこともあります。

 

お問い合わせ先
 追加接種を希望する方は、以下の機関に連絡してください。
お住まいの市町村役場(または保健センター)
お近くの保健所

 また、さらに詳しいことは、以下をご覧ください。

 

参考:ポリオワクチンの追加接種について(厚生省資料から)

(1)ポリオ(小児まひ)について
 ポリオに感染した人の便中にポリオウイルスが排泄され、これが口に入ることによって感染します。ウイルスに感染しても、90〜95%の人は何ら症状が出ないで免疫ができます。5〜10%の人はカゼ様症状を呈し、感染者の0.1〜0.5%に麻痺が現れ、永久に麻痺が残ったり、呼吸困難により死亡することがあります。
 
(2)ポリオに対する免疫について
 ポリオウイルスに感染すれば症状が出なかった方にも免疫ができます。また、ポリオワクチンの予防接種により免疫ができた方についても同様です。免疫ができれば、ポリオにかかる心配はありません。
 厚生省の流行予測調査事業において、免疫を持っている人の割合(抗体保有率)は、昭和50年から52年生まれの方については、I型という種類の抗体保有率がやや低くなっている(昭和50年生・・・56.8%、昭和51年生・・・37.0%、昭和52年生・・・63.8%)ことが明らかになっています。
 日本にはポリオウイルスはいないと判断されていますが、免疫を持っていない方が、ポリオ常在国※に旅行した場合、ポリオに感染し発症する可能性があります。
  ※<参考>世界保健機関(WHO)によるポリオ患者の発生状況
 
 ポリオウイルスに感染した場合、200人から1,000人のうち1人の割合で麻痺が現れています。
 また、現在、接種されているポリオワクチンウイルスは体外に排泄されます。このワクチンウイルスが人から人へとうつっていく間に、弱めた毒性があともどりして強い力を持つようになり、発症するという可能性があります。日本でワクチン投与(乳幼児に投与)に関連して発生したと思われる麻痺患者の割合は、約200万回の投与に1人で、その内訳は、接種を受けた本人に関しては約400万回の投与に1人、接種を受けた者から感染し、免疫を持っていない家族等が麻痺をおこした人に関しては約500万回の投与に1人などとなっています。
 
 以上ポリオ及びポリオワクチンの概略について説明いたしましたが、これらをごらんの上さらに(5)の接種を受ける場合の注意事項をご参考の上、接種を希望される方については、次に示す時期に、ポリオワクチンの予防接種を受けられることが適当です。(免疫効果、副反応については(3)、(4)で詳述)

昭和50年から52年に生まれた方で
 1.ポリオウイルス常在国に渡航される時
 2.お子さまがポリオワクチン接種を受ける時
   (受ける時期はお子さまと同時期)

 なお、希望により、抗体検査実施後、予防接種を受けることも可能ですし、抗体を有している方が予防接種を受けたとしても、特に副反応の発生する率が高くなるということはありません。上記年齢以外の方についても希望されれば、予防接種を受けることも可能です。
 以上の場合の予防接種は法律に基づくものではなく、任意接種の対象となりますので、自費で接種を受けることになります。
 また、抗体検査費用についても同様に自費となります。
 なお、以下に免疫効果、大人に対する副反応等について詳しく説明します。
 
(3)ワクチンの免疫効果について
 ポリオ生ワクチンによる抗体保有率は、平成6年度の流行予測調査事業によれば、1回投与の場合は I型で92%、II型で99%、III型で66%、2回投与の場合は I型で98%、II型で99%、III型で87%となっています。
 ある型について免疫がなくても、別の型の免疫を有していれば、その型に対する免疫効果もある程度有していると考えられ、2回の予防接種を受けていれば、必要な免疫を得られると考えられています。
 なお、子供の時にポリオの予防接種を2回受けていれば、今回の追加接種は1回で必要な免疫が得られると考えられます。
 
(4)大人に対するポリオ予防接種の副反応について
 ポリオ生ワクチンは副反応のほとんどない安全なワクチンですが、接種を受けた方又は接種を受けた方の家族等で免疫のない方が、きわめて稀に、生ワクチンのために起こったのではないかと考えられるような麻痺を起こす例があります。
 その割合は、(2)で述べたとおりですが、これは乳幼児に接種した場合の結果ですので、大人への投与によって副反応がどの程度生じるかはよくわかっていません。
 なお、1984〜1985年にかけてフィンランドでポリオが約20年ぶりに流行した時に、1985年に全人口(約480万人)の96%に対して、ポリオ生ワクチンの予防接種が行われましたが、大人にも子供にもワクチンによって麻痺が発生したという報告はありませんでした。
 また、1994年、1995年に自衛隊員がPKOで海外派遣される時に、約7,400人の方がポリオ生ワクチンの予防接種を受けましたが、副反応の報告はありませんでした。
 なお、30歳を越えると麻痺出現率が高くなると記載されているテキストブックもありますが、この記載は根拠に乏しいとする意見もあります。
 
(5)接種を受ける場合の注意事項
 1)接種を受けることが適当でない方
・明らかな発熱を呈している方
・重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな方
・当該疾病にかかる予防接種の接種液の成分によって、アナフィラキシーを呈したことが明らかな方
・妊娠していることが明らかな方
・無ガンマグロリン血症、先天性胸腺形成不全、HIV患者・感染者等の免疫機能に異常がある疾患を有する方
・下痢をしている方
・その他、予防接種を行うことが不適当な状態にある方
 
 2)接種をするかどうかの判断に際し、注意を要する方
・心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患及び発育障害等の基礎疾患を有していることが明らかな方
・前回の予防接種で2日以内に発熱のみられた方、又は全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある方
・過去にけいれんの既往のある方
・過去に免疫不全の診断がなされている方
・接種しようとする接種液の成分に対して、アレルギーを呈するおそれのある方
(ポリオワクチンには弱毒化したポリオウイルスに白糖、ゼラチン、硫酸ストレプトマイシン、ラクトビオン酸エリスロマイシン、フェノールレッドが添加されています。)
 
(6)副反応があった場合の措置について
 もし、ポリオワクチンの接種により健康被害が生じた場合には直ちに医師に相談して下さい。
 市町村が行う定期の予防接種の対象者以外の方が行う予防接種は、予防接種法に基づくものではないため、健康被害の救済に関しては、医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構(TEL03-3506-9541)へご相談下さい。

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