団地造成事業

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団地造成事業


1 事業の概要

 この事業は、土地造成事業、板倉ニュータウン建設事業、格納庫事業、賃貸ビル事業及びゴルフ場事業(観光施設事業)を行っているものである。
 営業部門は、土地造成事業では、分譲中の12工業系団地(「工業系団地」とは、住宅団地以外の団地の総称)及び4住宅団地のうち、伊勢崎三和工業団地ほか4工業系団地、ふれあいタウンちよだほか1住宅団地の計181,388.02m2(対前年度比96.8%増)を分譲するとともに、伊勢崎・東流通団地公益用地の土地信託を行っている。ニュータウン事業では、住宅用地等計24,379.04m2(対前年度比485.3%増)を分譲した。格納庫事業では、群馬へリポート敷地内に建設した格納庫を群馬県ほか3社に賃貸している。賃貸ビル事業では、群馬県公社総合ビルを群馬労働局ほか25団体等に賃貸している。ゴルフ場事業では、上武ゴルフ場ほか4ゴルフ場を財団法人群馬県観光開発公社に管理運営を委託して営業している。
 建設部門は、土地造成事業では昭和関屋工業団地ほか2工業系団地で分譲促進のための付帯工事が行われた。ニュータウン建設事業では造成工事等が行われた。

2 決算報告書

(1) 収益的収入及び支出
 収益的収入の決算額は9,870,812,225円で、予算額に対して100.4%となっており、予定どおりの収入が確保されている。
 収益的支出の決算額は9,925,433,877円で、予算額に対して97.4%となっている。これは主に、土地造成事業及びニュータウン事業の団地資産管理費並びにゴルフ場管理費が予定を下回ったことによるものである。
(2) 資本的収入及び支出
 資本的収入の決算額は2,565,050,632円で、予算額に対して98.0%となっている。これは主に、ニュータウン事業の一部で工事が繰越されたことにより企業債が収入されなかったことによるものである。
 資本的支出の決算額は7,846,359,043円で、予算額に対して86.4%となっている。これは主に、土地造成事業において、平成16年度から繰り越していた造成費が、用地買収を完了できなかったため造成工事を行うことができず、執行残となったことによるものである。

3 損益計算書

(1) 土地造成事業
 経常収益は4,400,534,349円で、前年度に比べて82.5%の増となっている。これは、工業団地の分譲が対前年度比202.5%と好調であったことにより分譲収益が増加したことによるものである。総収益は7,699,020,539円で、前年度に比べて105.4%の増となっている。これは、上記分譲収益の増加に加えて、価格調整引当金が3,298,486,190円(対前年度比146.7%増)取り崩されたことにより特別利益が増加したことによるものである。
 経常費用は5,802,654,589円で、前年度に比べて80.3%の増となっている。また、総費用は経常費用同額で、前年度に比べて76.0%の増となっている。これらは主に、分譲面積の増加により工業団地の造成原価が増加したことによるものである。
 この結果、当年度の営業損失は1,316,227,502円で、前年度に比べて649,674,369円の増、経常損失は1,402,120,240円で、前年度に比べて594,423,804円の増となっている。これは、工業団地の販売が好調で分譲収益が増加したものの、それ以上に地価低迷の影響により造成原価の回収が困難であったことによるものである。
 なお、純利益は1,896,365,950円で、前年度に比べて1,445,792,619円の増となっているが、これは、価格調整引当金の取り崩し額が増加したことによるものである。
 総費用100に対する総収益は132.7(前年度113.7)、営業費用100に対する営業収益は76.9(前年度78.3)である。
(2) ニュータウン事業
 総収益は1,418,348,888円で、前年度に比べて623,455,683円、78.4%の増となっている。これは主に、住宅用地が前年度の14区画に対し、本年度は108区画が販売できたことにより土地売却収益が大幅に増加したことによるものである。
 総費用は3,304,911,370円で、前年度に比べて1,603,091,807円、94.2%の増となっている。これは、住宅用地の土地売却費用が大幅に増加したことによるものである。
 差し引き、営業損失が1,894,950,064円(対前年度比206.1%)で前年度に比べて975,445,900円の増、経常損失(=純損失)は1,886,562,482円(対前年度比208.0%)で前年度に比べて979,636,124円の増となっている。
 総費用100に対する総収益は42.9(前年度46.7)、営業費用100に対する営業収益は42.4(前年度45.6)である。
(3) 格納庫事業
 総収益は41,500,992円で、前年度に比べて48,200円、0.1%の減となっている。賃貸収益は前年度と同じく4団体の賃貸により同額の収益があった。
 総費用は20,378,796円で、前年度に比べて1,716,459円、7.8%の減となっている。これは主に、減価償却費及び修繕費の減少により、格納庫管理費が減少したことによるものである。
 差し引き、当年度の経常利益(=純利益)は21,122,196円で、前年度に比べて1,668,259円の増となっている。
 総費用100に対する総収益は203.6(前年度188.0)、営業費用100に対する営業収益は205.3(前年度191.6)である。
(4)賃貸ビル事業
 総収益は212,447,442円で、前年度に比べて7,161,327円、3.3%の減となっている。賃貸収益は、短期入居者があったことなどにより1,817,434円増加したが、前年度計上した減価償却累計額の過年度修正がなくなったことにより営業外収益が減少したことによるものである。
 総費用は252,891,999円で、前年度に比べて67,583,458円、21.1%の減となっている。これは、管理費の節減のほか、前年度において計上した減価償却累計額の過年度修正がなくなったこと、支払利息が減少したことによるものである。
 差し引き、当年度の経常損失(=純損失)は40,444,557円で、前年度に比べて60,422,131円圧縮された。
 総費用100に対する総収益は84.0(前年度68.5)、営業費用100に対する営業収益は85.7(前年度69.1)である。
(5)ゴルフ場事業
 総収益は461,709,041円で、前年度に比べて126,478,460円、21.5%の減となっている。これは主に、前年度に計上した修繕準備引当金の取り崩しによる特別利益がなくなったことによるものである。経常収益は総収益と同額で、前年度に比べて10.0%の減となっている。これは、利用料金制により管理委託先である(財)群馬県観光開発公社から受け入れている使用収益の減少によるものである。使用収益については、企業局が直接執行する必要経費分を受け入れているが、平成17年度は、このうち資本的支出にかかる金額を資本的収入に振り替えたため、損益計算書上の使用収益が減少したものである。
 総費用は500,255,802円で、前年度に比べて48,195,866円、10.7%の増となっている。これは、営業費用において平成18年度から導入する指定管理者制度の準備のために、観光開発公社が所有する物品等を買い取ったことなどにより、ゴルフ場管理費が増加したことによるものである。
 なお、電気事業からの借入金利率の見直しにより、営業外費用の支払利息が大幅に減少した。
 差し引き、当年度は営業損失59,813,449円であり、前年度の営業利益69,216,967円に対し、129,030,416円悪化した。また、経常損益においても前年度の利益に比べて108,459,781円減少し、38,546,761円の赤字となり、事業全体でも前年度の利益と比べて174,674,326円減少し、38,546,761円の赤字となった。
 総費用100に対する総収益は92.3(前年度130.1)、営業費用100に対する営業収益は87.9(前年度116.3)である。

4 貸借対照表

 資産総額は96,363,945,781円で、前年度末に比べて7,825,295,487円の減となっている。これは主に、事業資産である分譲土地及びニュータウン事業が分譲により減少したことによるものである。
 負債総額は44,643,837,422円で、前年度末に比べて2,247,807,040円の減となっている。これは主に、他会計借入金が増加したものの、引当金が価格調整引当金の取り崩しにより減少したことによるものである。
 資本総額は51,720,108,359円で、前年度末に比べて5,577,488,447円の減となっている。これは主に、企業債の償還により借入資本金が減少したことによるものである。

5 経営分析

(1) 経営成績について
 財務諸表から分析した主な比率等は次のとおりである。

指標

平成15年度

平成16年度

平成17年度

全国平均(平成16年度)

団地

観光

経営資本営業利益率(%)

-0.5

-1.6

-3.4

-4.1

-1.8

経営資本回転率(回)

0.03

0.04

0.07

0.23

0.12

営業収益営業利益率(%)

-15.1

-40.6

-50.8

-17.7

-15.0

職員1人あたり営業収益(千円)

101,824

130,557

269,506

2,095,058

33,035


 経営の経済性を示す指標を見ると、経営資本営業利益率は営業損失を計上しているため、マイナス数値となっている。平成17年度は前年度に比べて1.8ポイント悪化しており、平成15年度、平成16年度、平成17年度と年々数値が悪化している。
 経営資本回転率は前年度に比べて0.03回多くなっており、平成15年度0.03回、平成16年度0.04回、平成17年度0.07回と年々多くなっている。これは主に、営業収益の増加によるものである。
 営業収益営業利益率についても、営業損失を計上しているため、マイナス数値となっている。平成17年度は前年度に比べて10.2ポイント低くなっており、平成15年度、平成16年度、平成17年度と年々数値が悪化している。これは営業収益に対する営業損失が増加していることによるものである。
 これらを総合すると、経営資本営業利益率が悪化しているのは、営業収益営業利益率の悪化によるものであり、この要因は、土地造成事業及びニュータウン事業において、地価の下落等を勘案して造成原価割れによる分譲をしているため、営業収益の増加以上に営業費用が発生していることによるものである。
 労働生産性について見ると、当事業の職員数(損益勘定)は平成15年度が33人、平成16年度が30人、平成17年度が24人と減少している。職員1人あたりの営業収益は、職員数の減に加えて営業収益の増加により年々増加している。
 次に、施設の稼働状況等、業務の実績についての比率等は以下のとおりである。

項目

平成15年度

平成16年度

平成17年度

備考

施設利用率
格納庫(%)   

84.0

 84.0

84.0

 

賃貸ビル(%)

85.9

83.7

81.7

 

ゴルフ場(%)

60.4

55.8

53.8

県内ゴルフ場平均↓

ゴルフ場18ホールあたり利用人員(人)

53,683

48,728

47,407

(平成17年度) 28,632

販売実績

土地造成・工業系団地(ha)

4.6

8.5

17.7

 

土地造成・住宅団地(区画)

28

30

19

 

ニュータウン事業(区画)

29

16

110

 

 ※格納庫及び賃貸ビルの施設利用率は、年間平均賃貸面積/賃貸対象面積とした。
 ※ゴルフ場施設利用率は、年間利用人員/(年間営業日数×1日最大利用人員)とした。
 ※18ホールあたり利用人員は、年間利用人員/(総ホール数/18)とした。

 格納庫の施設利用率は、平成15年度、平成16年度、平成17年度とも賃貸面積の変更がないため、変動がない。
 賃貸ビルの施設利用率は、前年度に比べて2.0ポイント低くなっており、平成15年度から年々わずかながら低下している。
 ゴルフ場の施設利用率は、前年度に比べて2.0ポイント低くなっており、平成15年度から年々低下している。ただし、平成17年度の県内すべてのゴルフ場における18ホールあたりの年間平均利用人員と比べると、かなり高水準であるといえる。
 団地販売実績は、前年度に比べて土地造成事業、ニュータウン事業ともに高くなっている。特に、工業系団地においては平成15年度、平成16年度、平成17年度と年々販売面積が増加している。ニュータウン事業においては平成17年度中に新規造成した69区画を含めて110区画を販売し、大幅に販売実績を伸ばしている。

(2) 財政状態について
 財政状態の良否を示す主な財務比率は次のとおりである。

指標

平成15年度

平成16年度

平成17年度

全国平均(平成16年度)

団地

観光

流動比率(%)

5.1

1.1

5.1

132.1

188.5

自己資本構成比率(%)

30.3

31.2

33.9

35.9

25.4

固定資産対長期資本比率(%)

18.1

16.2

16.3

14.5

93.0


 流動比率は5.1%と100%を大きく下回っているが、これは、分譲資産を造成中に処分するときに、資産計上する見返りとして計上する原価見返勘定が流動負債に整理されているためである。
 しかし、原価見返勘定を除いて算出した場合でも流動比率は58.0%となり、100%を下回る。全国の類似する団地造成事業及び観光施設事業の平均値はともに100%を超えており、本県団地造成事業の流動性は低いといえる。平成17年度は、前年度に比べて4.0ポイント高くなっているが、これは主に、現金預金の増加及び固定負債である原価差額調整勘定への振替が行われたことによる原価見返勘定の減少によるものである。
 自己資本構成比率は33.9%で、年々高くなっており、平成17年度は前年度に比べて2.7ポイント高くなっている。これは主に、企業債の償還による借入資本金の減少及び価格調整引当金の取り崩しによる固定負債の減少等によるものである。全国の類似する事業の平均値と比較すると、団地造成事業よりやや低いものの観光施設事業よりは高い数値となっている。
 固定資産対長期資本比率は16.3%で、前年度より0.1ポイント高くなっているが、これは主に、企業債の償還により借入資本金が減少したことによるものである。全国の類似する事業の平均値と比較すると、団地造成事業よりやや高いものの観光施設事業よりは大幅に低い数値となっている。



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