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議第12号議案(平成28年10月12日)

北朝鮮による日本人拉致問題の早急な完全解決を求める意見書

 去る9月9日、北朝鮮は、実に5回目となる核実験を強行した。さらに、8月3日及び9月5日には、弾道ミサイルを発射し、いずれも我が国の排他的経済水域に落下している。これらは、国連安全保障理事会決議に対する明白な違反であり、我が国及び北東アジア地域の平和と安定を脅かす許しがたい暴挙に強く抗議する。
加えて、北朝鮮は、今も拉致した多数の日本国民を不法に抑留し続けている。拉致問題を巡っては、北朝鮮はこれまで、ストックホルム合意に基づく日本人拉致被害者らに関する再調査を約束していたが、その後、全面中止を表明しており、誠実な報告は何一つなされていない。このような中、数十年も自由を奪われている被害者本人と帰国を待つ家族の忍耐はもはや限界を超えている。重大な人権と主権の侵害であることは明白である。
政府は、全ての被害者の安全確保と早急な帰国を最優先課題としている。核実験等の暴挙があっても、拉致問題は、核・ミサイル問題と切り離して、優先的に解決すべき問題であり、あらゆる方策を講じて拉致被害者全員の早急な帰国を実現させるための不断の努力が政府には求められている。
よって、国会及び政府においては、北朝鮮との対話の窓口を堅持しつつ、関係各国と緊密な連携及び国連を中心とする多国間の協議等を踏まえながら、対話と圧力、行動対行動の原則を貫き、あらゆる手段を講じて日本人拉致問題の早急な完全解決のため、全力を尽くして取り組まれるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成28年10月12日

群馬県議会議長 星野 寛

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
外務大臣
防衛大臣
内閣官房長官
拉致問題担当大臣 あて