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防災・減災対策に資する諸施策の推進に関する提言 防災・減災対策特別委員会(令和2年3月13日)

 防災・減災対策特別委員会は、近年多発している集中豪雨や発生が予見される巨大地震、また常時観測を行っている火山など本県に危機を及ぼす可能性のある災害の状況を理解し、より実効性の高い防災・減災対策の推進を目的として、令和元年5月に設置され、これまで活発な議論を行ってきた。
 委員会では、危機管理体制や地域防災対策、災害時における関係機関との連携・協力体制、災害に強い県土を築く防災・減災対策に関することをテーマに、意見交換を行うとともに、防災先進県の調査を行うなど、共通理解を深めてきた。
 そうした中で、千葉県を中心とした台風第15号による大規模停電や台風第19号による豪雨災害などが発生し、防災・減災対策については、日々新たな課題とそれに対応する能力が求められていることが改めて浮き彫りとなった。
 防災・減災対策は、災害が発生した際の県民の生命や財産への損害を可能な限り減らすとともに、県民の生活を守るための重要な課題であることから、県当局においては、下記の項目について一層積極的に取り組まれるよう提言する。

  • 災害関連死を減らすため、避難所となる施設の空調設備やライフライン確保のためのガスバルク設備等の整備を進めること。また、避難生活中の環境改善に資する備蓄物資の導入やTKB(トイレ・キッチン・ベッド)の改革を進めること
  • 自助の意識を高めるため、スマートフォンアプリ等を活用したマイ・タイムラインなどの取組を検討し、災害が発生するおそれがある時に自分自身が時系列でどのような行動をとればいいのかを県民一人ひとりがしっかりと把握できるよう取り組むこと
  • 豪雨災害時の基礎情報となる河川の水位情報や雨量の状況等については、SNSを活用した情報発信を検討すること。また、災害情報の収集についてもSNSの活用を検討すること
  • 共助の取組を促すため、自主防災組織の立ち上げや活動充実を支援する取組を強化すること
  • 災害時要配慮者支援については、避難行動要支援者名簿や避難行動要支援者避難支援プラン個別計画の早期作成を支援するとともに、地域防災計画等へ要配慮者の意見を反映させることや、避難訓練等を促す取組を行うこと
  • ハード対策として堤防整備の加速化や激甚化している水害に対応するための堤防の嵩上げや河道の浚渫、増水時の流木などを減らすための河川の草木の除去などについても、費用対効果を見極めながら効果的な対策に取り組むこと
  • 集中豪雨による河川増水が予想される場合に、ダムにおける放流量を事前に調整する仕組みを設け、洪水調節のための取組を行うとともに、万が一調整能力を超える量の降雨が発生した場合の対応についても周知と訓練を行うこと
  • 災害ボランティアへの参加を増やすことにより、県民の災害対応力を強化するため、ボランティアバス等への財政支援を行うなど、より参加しやすい環境づくりを行うとともに、実際に被災地で活動した経験豊富な災害ボランティアの知見を活かす取組を行うこと
  • 令和元年台風第19号など、災害対応後の検証と情報共有を部局横断的に行い、他県への支援活動で得た知見なども参考に、必要に応じたマニュアル等の修正や、組織・実施体制などの見直しを行い、県全体の災害対応力向上に努めること

 以上、提言する。

 令和2年3月13日

群馬県議会防災・減災対策特別委員会

 群馬県知事 山本 一太 様


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