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【7月9日】石川原遺跡で天明泥流下から人骨を発見(文化財保護課)

1 出土遺跡の概要

  1. 遺跡名:石川原(いしかわら)遺跡
  2. 調査要因:八ッ場ダム建設工事に伴う調査
  3. 調査主体(委託者):国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所
  4. 受託者:公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団
  5. 調査期間:平成30年4月から平成30年7月まで(予定)

2 内容

  1. 6月26日に、八ッ場ダム建設に伴って発掘調査を実施している長野原町川原湯地区の石川原遺跡で、天明三年(1783)の浅間山の噴火に伴って発生した天明泥流で倒壊した建物の中から、泥流に被災して亡くなったとみられる人骨が発見されました。
  2. 人骨は、27号建物とした建築部材が残っていた建物内から出土しました。1体(1号人骨)は頭蓋骨が検出されたもので、他の部位が残っているかは現状では確認できていません。もう1体(2号人骨)は頭蓋骨と下顎骨で、西側に1mほど離れた位置から出土した下肢骨とみられる骨も同一の可能性があります。どちらも形質学的な調査前であるため、年令、性別、身長などはわかっていません。
  3. 4月17日にも、今回人骨が出土した建物北東の泥流に埋もれた畑の面から骨(3号人骨)が発見され、人骨の可能性があったため形質学的な調査を行っていました。その結果人骨の一部であることが確認されました。
  4. 3号人骨は、左寛骨(ひだりかんこつ)と左足の大腿骨(だいたいこつ)・脛骨(けいこつ)・腓骨(ひこつ)・足根骨(そっこんこつ)・中足骨(ちゅうそっこつ)で、ほかに部位不明の骨もわずかに出土しました。大腿骨などが華奢であることから女性である可能性があるものの、性別を特定できる部位がないため正確に判定することはできませんでした。骨の状況から、16~20才以上の成人である可能性が高く、大腿骨などから、女性であった場合は身長151cm以上、男性と仮定すると身長153cm以上と推定されます。

3 要点

  1. 天明三年浅間山噴火の犠牲者が発見されたのは、1987年以来、およそ30年ぶりのことです。
  2. 建物内から発見された1号人骨と2号人骨は、建物内で泥流に被災して犠牲になった可能性が考えられます。
  3. 3号人骨と1・2号人骨との関係は現状では確認できていません。
  4. 3号人骨は左足だけで、周辺に他の部位も多少存在した痕跡がありましたが、全身が埋もれていたとは考えにくい状況であることから、他の場所で被災して体の一部が発見場所に泥流で流されてきた可能性もあります。

【補足説明】

  1. 天明泥流は、天明三年(1783)新暦8月5日の浅間山の大噴火に伴って、浅間山北斜面に起こった大規模な土石なだれが吾妻川に流れ込み発生したと考えられ、被害は吾妻川から利根川沿いの村々にもおよびました。
  2. 天明泥流の犠牲者の数は、長野原町では440名とされ、吾妻川と利根川流域を含めると1500名以上にのぼりました。
  3. 発掘調査に伴って発見された天明三年の浅間山噴火に伴う犠牲者は、浅間山麓埋没村落総合調査会が1979年に実施した調査で、鎌原村の十日ノ窪で1体、観音堂階段下で成人女性2体と、1987年の嬬恋村による延命寺跡(鎌原地内)の調査で発見された壮年期の男性1体が知られています。
  4. 石川原遺跡は、JR吾妻線の川原湯温泉駅の北側の段丘面に立地し、約97,000平方メートルに及ぶ範囲の調査で、天明泥流に埋もれた近世の寺院や建物、道、畑などのほか、平安時代や縄文時代の竪穴建物なども多数発見された複合遺跡です。

4 問い合わせ先

公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団
 八ッ場ダム調査事務所
 電話 0279-76-8040

5 その他

 一般公開はありません。

6 位置図・写真

石川原遺跡の位置画像
石川原遺跡の位置
石川原遺跡の人骨出土位置画像
石川原遺跡の人骨出土位置
石川原遺跡の人骨出土位置画像
石川原遺跡の人骨出土位置
27号建物と人骨の出土位置画像
27号建物と人骨の出土位置
1号人骨の出土状況画像
1号人骨の出土状況
1号人骨出土状況画像
1号人骨出土状況
2号人骨出土位置画像
2号人骨出土位置
2号人骨出土状況画像
2号人骨出土状況
3号人骨出土状況画像
3号人骨出土状況
3号人骨出土部位画像
3号人骨出土部位

このページについてのお問い合わせ

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〒371-8570 前橋市大手町1-1-1
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FAX 027-243-7785
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