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令和4年度 病害虫発生予察情報 第6号(9月予報)

更新日:2022年9月8日 印刷ページ表示

令和4年度 病害虫発生予察情報 第6号(9月予報)(PDFファイル:174KB)

予報の概要

予報の概要一覧
作物名 病害虫名 対象地域名 発生時期 発生量
作物全般 アブラムシ類 栽培地帯全域  
イネ いもち病(穂いもち) 普通期栽培地帯  
紋枯病 普通期栽培地帯   やや多
もみ枯細菌病 普通期栽培地帯  
稲こうじ病 普通期栽培地帯  
斑点米カメムシ類 普通期栽培地帯  
ツマグロヨコバイ 普通期栽培地帯  
セジロウンカ 普通期栽培地帯  
ヒメトビウンカ 普通期栽培地帯  
ダイズ 吸実性カメムシ類 栽培地帯全域  
果樹全般 カメムシ類
(チャバネアオカメムシ)
栽培地帯全域   やや多
ハダニ類 栽培地帯全域  
リンゴ 斑点落葉病 栽培地帯全域  
炭疽病 栽培地帯全域  
スモモヒメシンクイ 栽培地帯全域  
キンモンホソガ 栽培地帯全域  
ナシ 黒星病 栽培地帯全域  
ナシヒメシンクイ 栽培地帯全域  
ダイズ野菜類花き類 ハスモンヨトウ 平坦地域  
オオタバコガ 栽培地帯全域   やや多
キャベツ 黒腐病 山間高冷地帯  
菌核病 山間高冷地帯  
コナガ 高冷地栽培地帯  
タマナギンウワバ 高冷地栽培地帯  
夏秋ナス ハダニ類 栽培地帯全域  
アザミウマ類 栽培地帯全域  
ネギ 軟腐病 栽培地帯全域  
シロイチモジヨトウ 栽培地帯全域   やや多
ネギアザミウマ 栽培地帯全域  
レタス 軟腐病 山間高冷地帯  

発生時期の空欄は連続発生

主な病害虫の発生予報と防除対策

1)イネ

イネの紋枯病
発生地域 発生時期 発生量
普通期栽培地帯   やや多

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量は平年よりやや多い。
  2. 前年の発生量は、平坦地域で平年並~やや多かった。
  3. 向こう1か月の気象予報(9月1日発表)によると、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込みである。向こう1か月の平均気温は高い確率50%、降水量は平年並の確率40%である。

《発生しやすい条件:前年の発生量が多い場合。高温(適温28~32度)、多湿、多肥栽培で生育が旺盛な場合。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 薬剤防除は株元まで到達するように散布する。
  2. 気温が高くなることが予報されているので、病斑の進展に注意が必要である。
  3. 病斑がイネの高い位置まで上がってきた場合、早急に防除する。

2)果樹類全般

カメムシ類(チャバネアオカメムシ)
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域   やや多

1 予報の根拠

  1. 1月に実施した越冬量調査では、本年の越冬量は平年より多い。
  2. 県内のフェロモントラップ調査では、8月下旬の誘殺数が7地点中4地点で平年より多く、増加傾向にある。
  3. 沼田市に設置した予察灯(水銀灯)の調査では、8月の総誘殺数が平年より多い。
  4. 一部地域で果実への被害が見られ、平年並だが増加傾向にある。

《発生しやすい条件:越冬量が多い年は、果樹園への飛来が多くなる可能性が高い。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 果樹カメムシ類の飛来状況は園によって差があるので、園内をこまめに見回り早期発見に努め、飛来を認めたら早急に防除を行う。特に、夜間の最低気温が高くなると飛来する可能性が高くなるので注意する。
  2. 8月に飛来の少なかった地域でも、ヒノキ林で増殖した第1世代が今後、飛来する可能性があるので注意する。
  3. カメムシ類は夜行性であるため、活動の鈍い早朝に薬剤散布を行うと効果的である。
  4. 7月12日に発生予察注意報を発表しているので、引き続き注意する。

3)野菜類・花き類

オオタバコガ
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域   やや多

1 予報の根拠

  1. 県内のフェロモントラップ調査では、8月の総誘殺数が7調査地点中6地点で平年より多い。
  2. 向こう1か月の気象予報(9月1日発表)によると、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込みである。向こう1か月の平均気温は、高い確率50%、降水量は、平年並の確率40%である。

《発生しやすい条件:高温、乾燥条件で多発する傾向があり、梅雨期に降雨が少ない年には発生が多くなる。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 幼虫は生長点付近の茎葉・花蕾・花・果実を食害する。果実や花蕾、結球の内部に食入されると農薬がかかりにくくなるため、ほ場をよく見回り、幼虫は見つけしだい捕殺する。薬剤防除を行う場合は、若齢幼虫のうちに防除を行う。
  2. 果菜類の被害果、レタスや花き類等の被害株は、内部に幼虫が生息している場合があるので、必ずほ場外へ持ち出して適切に処分する。
  3. 雑草にも寄生するので、ほ場周辺の雑草を除去する。
  4. 施設開口部は防虫ネットで被覆し、成虫の侵入を防ぐ。
  5. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。

4)ネギ

シロイチモジヨトウ
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域   やや多

1 予報の根拠

  1. 県内のフェロモントラップ調査では、8月の総誘殺数が2調査地点とも平年より多い。
  2. 向こう1か月の気象予報(9月1日発表)によると、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込みである。向こう1か月の平均気温は、高い確率50%、降水量は、平年並の確率40%である。

《発生しやすい条件:気温が高いと世代間が短縮し発生回数が多くなり、被害が多くなる。》

2 防除上注意すべき事項

  1. ほ場をよく見回り、葉の先端部のかすり状の症状や白変葉、若齢幼虫の発見に努め、早期防除を行う。
  2. 卵塊や若齢幼虫の集団を見つけたら速やかに取り除き、ほ場外で処分する。
  3. 中老齢幼虫や、葉の内部に食入した後は農薬の効果が低下するので、若齢期の防除適期を逃さないよう注意する。
  4. 雑草にも寄生するので、ほ場周辺の雑草を除去する。
  5. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。

その他の病害虫の発生予報

その他の病害虫の発生予報一覧
作物名 病害虫名 発生時期 発生量 特記事項
作物全般 アブラムシ類   各種トラップ調査による有翅アブラムシ飛来数は平年並。
イネ いもち病(穂いもち)   現在までの発生量は平年並。直近では曇雨天が続く予報なので、発生に注意する。
稲こうじ病   現在までの発生量は平年並。前年多発したほ場や窒素肥料を多用したほ場では注意する。
もみ枯細菌病   現在までの発生量は平年並。出穂期頃の高温、多雨で発生しやすいので注意する。
斑点米カメムシ類   現在までの発生量は平年並であるが、一部でやや多い。クモヘリカメムシなど、大型の斑点米カメムシ類が水田内で捕獲されているので注意する。
ツマグロヨコバイ   現在までの発生量は平年並~やや少ない。8月4半旬のすくい取り調査の結果および8月の予察灯による誘殺数は平年より少ない。これから発生のピークを迎えるので引き続き注意する。
セジロウンカ   現在までの発生量は平年並。8月4半旬のすくい取り調査の結果は平年よりやや少ない。8月の予察灯による誘殺数は平年より少ない。これから発生のピークを迎える地点もあるので引き続き注意する。
ヒメトビウンカ   現在までの発生量は平年並。8月4半旬のすくい取り調査の結果は平年並。8月の予察灯における誘殺数は一部で平年より多い。イネ縞葉枯病感受性品種栽培地帯では、イネ縞葉枯ウイルス保毒虫率を低減するため収穫後は速やかに耕起し、ひこばえを処理する。
ダイズ 吸実性カメムシ類   現在までの発生量は平年並。
8月の予察灯におけるホソヘリカメムシの誘殺数が平年よりやや多い。
果樹全般 ハダニ類   現在までの発生量は平年並だが、一部地域でやや多いので注意する。
リンゴ 斑点落葉病   現在までの発生量は平年並。
炭疽病   現在までの発生量は平年並。
スモモヒメシンクイ   現在までの発生量は平年並。
キンモンホソガ   現在までの発生量は平年並だが一部地域でやや多い。フェロモントラップ調査による誘殺数は平年並。
ナシ ナシヒメシンクイ   現在までの発生量は平年並だが、一部の地域でやや多い。フェロモントラップ調査による誘殺数は平年並だが、一部地域でやや多い。
黒星病   現在までの発生量は平年並。
ダイズ野菜類花き類 ハスモンヨトウ   現在までの発生量は平年並。
キャベツ 黒腐病   現在までの発生量は平年並。やや低温で降雨が多いと発生が助長されるため、注意する。
菌核病   現在までの発生量は平年並。発生適温は15~20度、多湿条件で発生が助長されるため、注意する。
コナガ   現在までの発生量は平年並。ほ場をよく見回り、若齢幼虫のうちに防除を行う。
タマナギンウワバ   現在までの発生量は平年並。ほ場をよく見回り、若齢幼虫のうちに防除を行う。
夏秋ナス ハダニ類   現在までの発生量は平年並。高温乾燥条件で発生が助長されるため、注意する。
アザミウマ類   現在までの発生量は平年並。
ネギ 軟腐病   現在までの発生量は平年並。
ネギアザミウマ   現在までの発生量は平年並。
一部地域で発生量が多いので注意する。
レタス 軟腐病   現在までの発生量は平年並。

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