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栽培期間を通じたイチゴIPM導入に向けた取り組み

更新日:2017年11月21日 印刷ページ表示

平成29年7月21日発
吾妻農業事務所普及指導課

要約

 イチゴのハダニ類被害低減のため、育苗期から天敵資材を導入する取り組みをすすめています。

1 ねらいと背景

 吾妻地域では、5月から9月にかけてイチゴの育苗が行われています。イチゴは育苗から収穫まで栽培期間が長く、特に、近年の高温、乾燥条件により発生が増えているハダニ類の防除に苦慮しています。以前から、本ぽにおいてはハダニ類の天敵であるカブリダニ類を利用した防除を行っていましたが、薬剤感受性の低下などの懸念から、育苗期から農薬の使用を控えた健苗生産を行うため、全期間を通した天敵資材の利用によりIPM(総合的病害虫管理)をすすめています。

2 取り組み内容

(1)実証ほの設置
 平成28年に管内生産者1戸で天敵資材を全期間利用する実証試験を行い、ハダニ類と農薬使用回数の削減効果が得られました。29年度は初めて天敵を導入する生産者も含め、異なる育苗方式(ナイアガラ式、プランタ~ポット受け式)2戸で実証しています。
(2)関係機関と協力した推進
 5月12日にJAあがつまいちご生産部会(部会員25名)で天敵導入講習会を行い、参加者12名のうち8名(実証ほ2戸含む)が育苗期の天敵利用を始めました。関係機関と協力し、5月下旬から、個別の設置支援を行い、6月中旬から巡回により天敵の定着状況を順次確認しています。薬剤抵抗性の発達や散布ムラなどにより導入前のリセット防除が充分でなかったほ場でも、追加放飼や育苗ほ場で天敵が過ごしやすい環境づくりを心がけた結果、ハダニ類の密度が激減しました。

3 今後の方向

 盛夏期に甲虫類が発生するほ場も見受けられるため、定期的に実証ほの発生動向を確認しつつ、薬剤防除に切り替えるタイミングを検証しながら、本ぽにおける防除支援を継続していきます。

天敵育苗講習会の写真
天敵育苗講習会

関係者で実証作業を実施写真
関係者で実証作業を実施

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