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【2月】みどり市東町の干し柿づくり

更新日:2021年3月8日 印刷ページ表示

「地域特産物マイスター」による技術継承と普及に向けて

桐生地区農業指導センター

 みどり市東町花輪地区で干し柿の加工に取り組む星野長太郎氏が、公益財団法人日本特産農産物協会が実施する令和2年度地域特産物マイスター認定・登録事業により地域特産物マイスターに認定され、リモートで開催された「地域特産物マイスターによる情報交換会」に参加して専門家や他地域のマイスターと交流を行いました。

1 ねらいと背景

 みどり市東町花輪地区で生産・加工されている干し柿は、比較的保存性がよいことから、道の駅に併設される直売所などにおいて、商品が少なくなる冬期間も販売しています。また、パッケージ等を工夫したことで贈答用として購入する固定客も多くなっています。
この地域における干し柿生産は、冬場の自家消費用として生産が始まり、昭和20~30年代に消費者向けの生産が拡大しましたが、その後の消費の低迷により生産量が減少し、カキの栽培も減ってしまいました。こうした状況の中、旧勢多郡東村が「東村柿の里づくり」をめざして「地域特産試験ほ場」の整備や農家に柿の苗木を配布するなどカキの生産振興をすすめました。また、苗木を導入した農家を中心に「東村柿生産組合(現 東町柿生産組合)」を設立するとともに、カキの栽培技術向上を図るため、桐生農業改良普及所(現桐生地区農業指導センター)職員による技術指導により生産技術の向上に努め、カキ生産の安定化に取り組み、現在も生産組合を中心にカキ生産が続けられています。
地域で生産されるカキを原料とした干し柿は年間約3~4万個生産され、みどり市東町における主要な特産品となっています。しかし、干し柿生産者も高齢化が進んでおり、現在の生産量を維持していくことが困難になりつつあることから、加工技術を維持し、新たに加工に取り組む農業者等への指導・助言にあたる人材を確保する必要があります。

2 取り組み内容

 星野長太郎氏は、生産組合の先輩にあたる生産者が磨いてきた技術に加え、自ら加工技術の向上に向けた試行錯誤を繰り返し、良質な製品の生産を行っています。この技術を自身の加工だけでなく、地域で生産される干し柿の品質向上等を図る上で指導的な役割を担うとともに、地域外においても生産者として活動できる水準にあると考えられたことから、(公財)日本特産農産物協会が実施する令和2年度地域特産物マイスター認定・登録事業に推薦し、令和2年12月に地域特産物マイスターに認定されました。

3 今後の方向

 干し柿作りのマイスターとして地域内外の干し柿加工農家に対する技術指導・助言にあたってもらうほか、みどり市あずま小学校の児童・親が参加する干し柿作り体験における講師として地域特産物の伝道師としての活躍が期待されています。

硫黄くん蒸後屋内で乾燥の写真
硫黄くん蒸後屋内で乾燥

真空パックにより個装した干し柿の写真
真空パックにより個装した干し柿