ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織からさがす > 農政部 > 農業技術センター > 令和2年度 病害虫情報 第1号(スモモヒメシンクイ)

本文

令和2年度 病害虫情報 第1号(スモモヒメシンクイ)

更新日:2020年6月4日 印刷ページ表示

令和2年度病害虫情報第1号 スモモヒメシンクイ(PDFファイル:314KB)

この夏のスモモヒメシンクイの増加に注意してください

1 スモモヒメシンクイ(Grapholita dimorpha Komai)とは

  1. 成虫は体長が約7ミリメートル、翅は黒褐色のナシヒメシンクイによく似た小さな蛾です(写真1)。群馬県では平成21年にリンゴへの被害が初確認されました。
  2. リンゴ等の果実に産卵し、ふ化した幼虫は果皮下を食し、直線状、渦巻き状、放射状など多様な食害痕を残します(写真2)。その後加害部が変色、腐敗します。
  3. 7月下旬以降はリンゴへの飛来が多くなります。

スモモヒメシンクイ成虫写真1
写真1 スモモヒメシンクイ成虫

被害果(品種:陽光)写真2
写真2 被害果(品種:陽光)

2 現在までの発生状況

 県内のリンゴ園4地点に設置したフェロモントラップについて、5月5半旬までの越冬世代成虫の誘殺数は渋川市、中之条町、みなかみ町の3地点で平年を上回っています(図1~4)。発生時期は平年並です。

3 今後の発生傾向

  1. 過去の誘殺の消長から、6月下旬~7月に第1世代成虫、8月に第2世代成虫、9月に第3世代成虫が発生すると予想されます。越冬世代が多いと今後の世代がさらに多くなり、リンゴへの被害が大きくなるおそれがあります。
  2. 最新のフェロモントラップ調査結果は、群馬県農業技術センターホームページの病害虫発生予察情報一覧に掲載しています。

4 防除対策および防除上の参考事項

  1. リンゴの重点防除期は、成虫の飛来が多くなる7月下旬~9月上旬です。
  2. スモモ園地と隣接するほ場は飛来が多くなりやすいです。
  3. 農薬の散布は丁寧に行ってください。特にほ場の周縁部など薬液のかかりにくい部分に対しては、手散布などを行ってください。
  4. 農薬の使用に際しては、必ず農薬のラベルに記載されている使用方法、注意事項等を確認して適正に使用してください。リンゴでは「シンクイムシ類」で登録されている農薬が使用できます。
  5. 被害果は放置せず、土中深くに埋めるなどの方法により適切に処分してください。

図1~4 リンゴ園に設置したフェロモントラップへの誘殺数の画像
図1~4 リンゴ園に設置したフェロモントラップへの誘殺数

農業技術センターへ戻る