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【6月】鉢花におけるハウス環境モニタリング導入実証の取り組み
鉢花生産が盛んな東部地域では、こまめにハウス内環境を確認することで高品質を維持していますが、その労力が負担となっています。そこで、管理の高度化や省力化に向けて、導入が容易なハウス環境モニタリング機器の導入効果の検証に取り組んでいます。
1 ねらいと背景
東部地域では鉢花の生産が盛んで、シクラメンやコチョウランは昨年の全国品評会で農林水産大臣賞に輝くなど、その品質も全国トップクラスとなっています。高品質化のためには栽培環境の適切な管理が必須ですが、現状ではハウス内環境を確認するため直接ハウスへ行き来しており、多くの労力を要しています。ネット回線を利用した環境モニタリング機器が市販されているものの、ランニングコストや設置工事を必要とするなどの課題が多く導入が進んでいません。そこで、普及指導課では、設置工事や定額料金の負担を必要とせず、容易に設置可能なハウス環境のモニタリング機器を試験導入し、ハウス管理の高度化や省力化、低コスト化の効果を検証に取り組んでいます。
2 取り組み内容
農林水産省のジャパンフラワー強化プロジェクト推進事業(実施主体:群馬県花き振興地域協議会)を活用し、4月24日に準備検討会を行った上で、シクラメン及びコチョウランの生産ハウス2戸にて実証を開始しました(設置日:5月29日及び6月1日)。生産者からは「ハウス環境がいつでも確認でき、不安解消やストレス軽減にもなる」という声のほか、「リアルタイムだけで無く、過去の推移も確認できるので、品質向上に向けて様々な管理が試せる」と更なる品質向上への期待の声が聞かれました。
3 今後の方向
繊細な温度管理が必要となる夏季や初冬における効果の検証を行い、導入事例マニュアルを作成した上で、管内鉢花生産者への普及に取り組んでいきます。
準備検討会の様子
機器設置時の様子