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令和6年度群馬県献血推進計画の策定について

更新日:2023年2月28日 印刷ページ表示

安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律に基づき、標記計画を策定しました。

県民の皆様の献血へのご理解とご協力をお願いします。

令和6年度群馬県献血推進計画 (PDF:458KB)

令和6年度群馬県献血推進計画

第1 はじめに

 本計画は、安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律(昭和31年法律第160号)第9条第1項に規定された血液製剤の安全性の向上及び安定供給の確保を図るための基本的な方針(平成20年厚生労働省告示第326号)及び法第10条第5項の規定に基づき令和4年度の群馬県における献血の推進に関する計画を定めるものです。

第2 基本的な考え方

1 国が策定した中期的な献血推進目標「献血推進2025」を踏まえ算定した数値目標を、本県における中期的な目標とします。
 目標達成に向けて、県、市町村、採血事業者は、連携して献血の必要性について県民に理解と協力を求め、献血推進運動を展開します。

表1 献血推進に係る県の中期目標
項目 令和7年度までの達成目標
若年層の献血者数の増加 10代(注)の献血率の8.2%以上を継続する。
20代の献血率を6.8%まで増加させる。
30代の献血率を7.6%まで増加させる。
安定的な集団献血の確保 集団献血等に協力頂ける企業・団体を1,120社まで増加させる。
複数回献血の増加 複数回献血者数年間1万8千人以上を継続する。
献血Webサービスの利用の推進 献血Web会員サービス「ラブラッド」の登録者の人数を
80,000人まで増加させる。

 (注)10代とは献血可能年齢である16~19歳を指す。

2 今後の人口動態を考慮すると、献血可能人口の減少及び血液供給量の増加が見込まれることから、若年層に対する献血への理解と協力及び医療関係者に対する血液製剤の適正使用を呼びかけます。

3 400ミリリットル全血献血、血漿成分献血は、献血量確保に有効であるとともに、感染症等のリスク低減などの利点があることから、一層の普及を図ります。

第3 群馬県の献血の状況

 群馬県における献血者数は、平成27年度に80,969人に落ち込んだものの、平成25年度から85,000人以上で推移しています。令和3年度の400ミリリットル献血者数は56,619人となりました。また、400ミリリットル献血率は93.8%と高水準を維持しています。全体の献血量も40,666リットルと、前年度よりも減少したものの、コロナウイルスの流行以前よりも多くなっています(表2)。年代別では、10代から40代は前年度よりも減少し、50代以上は増加しています。(表3)。

表2 過去5年間の献血状況の推移
  平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度
全血献血 400ミリリットル(人) 52,860人 53,786人 55,448人 56,867人 56,619人
200ミリリットル(人) 3,157人 3,647人 3,21人 3,748人 3,643人
小計(人) 56,017人 57,433人 58,569人 60,615人 60,262人
成分献血 血小板(人) 9,591人 7,963人 11,218人 12,868人 11,512人
血漿(人) 19,787人 23,973人 22,512人 19,716人 18,986人
小計(人) 29,378人 31,936人 33,730人 32,584人 30,498人
合計(人) 85,395人 89,369人 92,299人 93,199人 90,760人
献血量(リットル) 36,022リットル 39,844リットル 41,219リットル 41,253リットル 40,666リットル
表3 過去5年間の年代別献血者数の推移 単位:人
  平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度
16~19歳 6,027人 6,528人 5,460人 5,851人 5,580人
20~29歳 11,148人 11,222人 11,223人 11,127人 10,727人
30~39歳 14,147人 14,297人 14,562人 14,038人 12,695人
40~49歳 25,476人 26,146人 26,071人 26,472人 22,372人
50~59歳 21,127人 23,094人 25,732人 27,348人 28,015人
60~69歳 7,470人 8,082人 9,181人 10,363人 11,371人
合計 85,395人 89,369人 92,299人 93,199人 90,760人

第4 令和6年度に献血により確保すべき血液の目標量

1 献血により確保すべき血液量

 令和6年度中に必要と見込まれる輸血用血液量と血漿分画製剤の原料となる原料血漿確保目標量(20,633リットル)を勘案し、国から本県に割り当てられた献血により確保すべき血液の目標量は、全血採血22,576リットル及び成分採血17,094リットル(血小板採血6,570リットル及び血漿採血10,525リットル)の計39,670リットルです。

献血により確保すべき血液量
区分 全血献血 成分献血 合計
血小板 血漿 小計
成分献血 成分献血
血液量(リットル) 22,576リットル 6,570リットル 10,525リットル 17,095リットル 39,670リットル

2 献血者確保目標人数

 感染症等のリスクを低減させるなどの利点がある400ミリリットル全血献血を推進するとともに、上記必要量を確保するため全血献血により57,342人(400ミリリットル献血55,537人、200ミリリットル献血1,805人)、成分献血により30,755人(血小板12,302人、血漿18,453人)、計88,097人を献血者確保目標とします。

(1) 献血種類別
  献血の種類 令和6年度 令和5年度(参考)
血液確保 献血者確保 血液確保 献血者確保
目標量(リットル) 目標人数(人) 目標量(リットル) 目標人数(人)
全血献血 200ミリリットル献血 456リットル 2,282人 310リットル 1,805人
400ミリリットル献血 22,074リットル 55,185人 22,215リットル 55,537人
小計 22,530リットル 57,467人 22,576リットル 57,342人
成分献血 血小板成分献血 5,636リットル 10,278人 6,570リットル 12,302人
血漿成分献血 11,712リットル 20,426人 10,525リットル 18,453人
小計 17,348リットル 30,704人 17,095リットル 30,755人
39,878リットル 88,171人 39,671リットル 88,097人
(2) 受入体制別
  献血の種類 令和6年度 令和5年度(参考)
血液確保 献血者確保 血液確保 献血者確保
目標量(リットル) 目標人数(人) 目標量(リットル) 目標人数(人)
移動採血 200ミリリットル献血 310リットル 1,551人 213リットル 1,065人
出張採血 400ミリリットル献血 13,460リットル 33,651人 13,376リットル 33,442人
  小計 13,770リットル 35,202人 13,589リットル 34,507人
オープン 200ミリリットル献血 2リットル 10人 4リットル 20人
献血 400ミリリットル献血 76リットル 190人 80リットル 200人
  小計 78リットル 200人 84リットル 220人
献血 200ミリリットル献血 144リットル 721人 144リットル 720人
ルーム 400ミリリットル献血 8,537リットル 21,344人 8,758リットル 21,895人
  血小板成分献血 5,636リットル 10,278人 6,570リットル 12,302人
  血漿成分献血 11,712リットル 20,426人 10,525リットル 18,453人
  小計 26,030リットル 52,769人 25,997リットル 53,370人
39,878リットル 88,171人 39,670リットル 88,097人

第5 目標量を確保するために必要な措置

 第4で示す目標量を確保するため、県、市町村及び採血事業者等の関係機関が密接に連携し、県民の献血への理解と協力を深め、献血を 推進するため、次の事業を実施します。特に、少子高齢社会の進展に伴う献血者の減少と輸血用血液製剤の供給増大が予想されるため、将来にわたる献血者の確保を目的とし、若年層対策を強化します。
 なお、各種事業実施に際し、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策を徹底します。

1 献血推進のための啓発、広報等の実施

(1) マスメディアによる広報の実施

 県及び採血事業者は、「愛の血液助け合い運動」月間及び「はたちの献血キャンペーン」期間を中心にラジオ、広報紙、その他の各種広報手段を用いて献血や血液製剤に関する理解を深めるための普及啓発、献血への協力を呼び掛けます。
 また、県は、特に血液が不足しがちな冬季(1~3月)には、ラジオ番組により、献血に関する各種の情報を県民に提供し、献血への協力を呼び掛けます。

  • 群馬県「愛の血液助け合い」運動(7月から8月)
  • 群馬県「はたちの献血」キャンペーン(1月から2月)
  • 群馬県「はたちの献血」街頭キャンペーン(1月)
  • 広報誌、エフエム群馬、群馬テレビ、インターネット等による啓発活動(通年)
  • 広報誌、報道機関、インターネット等の活用による献血に関する情報の提供(通年)
(2) SNSを活用した広報の周知及び実施

 県及び採血事業者は血液センターが運営しているSNSについて啓発資材等を用い、若年層を中心に広く周知を図ると共に、血液センターはSNSを活用して若年層が気軽に献血に関心を持てる機会の提供と協力を呼び掛けます。

(3) 献血推進活動の実施

 県及び採血事業者は、「愛の血液助け合い運動」及び「はたちの献血キャンペーン」期間の他、血液の供給状況や献血者の確保状況に応じて献血推進キャンペーンを実施し、各市町村や関係機関の協力を得て、献血ルームボランティアや大学生等献血ボランティアを活用して、地域住民への献血啓発活動を行います。

  • 群馬県献血推進ガールや献血キャラクターなど地域住民、若年層に親しまれるキャラクターを用いた啓発イベントの実施
  • 「愛の血液助け合い運動」月間及び「はたちの献血キャンペーン」期間中の厚生労働省、日本赤十字社等から提供されるポスターの掲示
  • 広報等による献血日時会場のお知らせ
  • 全国学生クリスマス献血キャンペーンの実施
  • 夏季献血確保キャンペーンの実施
(4) 啓発動画等を活用した啓発

 県は献血啓発動画を作成、インターネットで配信し、献血に関する情報の提供に努めます。
 また、採血事業者も独自に作製したパンフレット・ポスター等を活用して、献血についての啓発に努めます。

・インターネットを活用した献血啓発動画作成及び配信

2 若年層対策の実施(重点項目)

(1) 高校献血の推進

 採血事業者は、中学校、高等学校及び大学等に対し、献血の意義や血液製剤について分かりやすく説明する日本赤十字社主催の「献血セミナー」を積極的に行い、献血に関する正しい知識の普及啓発を図ります。
 また、次世代の献血者の育成と子育て世代への献血への理解を深めるために親子で参加できるようなイベントを開催していきます。献血可能年齢に達する前の小学生を主な対象とし、博愛精神を学ぶとともに献血に親しんでもらうことを目的とした「夏休み親子献血教室」や「キッズ献血デー」を開催します。

  • 学園祭会場内での献血セミナーの開催及び移動採血車による献血の実施
  • 児童を対象とした夏休み親子献血教室、キッズ献血デー(献血疑似体験イベント)の開催
(2) 高校献血の推進

 採血事業者は、大学等(大学や専門学校)の協力を得て、献血推進活動の担い手となる大学生等献血ボランティアを育成し、献血推進キャンペーンなどのボランティア活動を通して、若年層の献血への理解を深めるための啓発に取り組みます。

  • クリスマス献血キャンペーンの実施
  • 夏季献血確保キャンペーンの実施
(3) 献血セミナー等の推進

 採血事業者は、中学校、高等学校及び大学等に対し、献血の意義や血液製剤について分かりやすく説明する日本赤十字社主催の「献血セミナー」を積極的に行い、献血に関する正しい知識の普及啓発を図ります。
 また、次世代の献血者の育成と子育て世代への献血への理解を深めるために親子で参加できるようなイベントを開催していきます。献血可能年齢に達する前の小学生を主な対象とし、博愛精神を学ぶとともに献血に親しんでもらうことを目的とした「夏休み親子献血教室」や「キッズ献血デー」を開催します。

  • 学園祭会場内での献血セミナーの開催及び移動採血車による献血の実施
  • 児童を対象とした夏休み親子献血教室、キッズ献血デー(献血疑似体験イベント)の開催

3 企業等への献血推進対策の実施(重点項目)

 県及び採血事業者は、献血推進員を活用して献血に協力する企業や団体に対し、献血への一層の理解と協力を求めるため、定期的に献血に関する情報等を提供するとともに、献血サポーター制度(献血活動に参加・協賛する企業にロゴマークを発行する制度)の周知を図り、献血サポーター参加企業・団体の増加に努めます。
 また、これまで献血活動に参加していない企業や団体に対し、血液事業がSDGsの観点からも社会貢献につながる活動であることを加えて、献血への協力を呼び掛けると共に、献血に協力してくれている企業へも20代、30代の献血協力の重要性について説明を行うなど積極的な献血推進活動を行います。

  • 群馬県赤十字血液センターへの献血推進員設置費補助
  • 事業所等への献血協力要請
  • 「献血サポーター」参加企業の募集

4 複数回献血の推進(重点項目)

(1) 献血Web会員サービス「ラブラッド」の運営(複数回献血者登録)

 採血事業者は、複数回献血者の協力が十分に得られるよう、ラブラッド(前年度献血回数が1回以上の献血者で、年間2回以上の献血に協力できる献血者自らが、電子メールを送信することにより登録)の登録者数の増加及びサービスの向上に努めます。また、県は、安全な献血者を安定的に確保するため、献血献血Web会員サービス「ラブラッド」の運営及び広報に協力する。

  • ラブラッド(複数回献血者登録)からのメールによる献血情報の発信
  • クラブ会員に対する限定処遇品の配布等待遇の強化
  • クラブ会員に対する献血結果のITを活用した常時閲覧及び直近5回分のグラフ表示の実施
  • 県が作成する啓発動画や資材に、献血メールクラブについて案内する。
(2) ハガキによる献血案内通知の送付

 採血事業者は、移動採血車配車計画に合わせて、周辺地域における過去の献血者に対してハガキにより案内を通知し、複数回献血への協力を呼びかけるとともに、特に企業等を離れ地域に属するようになった50代、60代献血者への再協力を働きかけます。

・移動採血車による献血実施を案内する通知(ハガキ)の送付

5 献血不適格者に対する支援

 問診及び事前検査にて献血不適格として協力いただけなかった方に対して、健康づくり関連情報の提供し、次回の献血協力につなげるための支援を行います。

  • 献血者全員に対しての生化学検査及び血球計数検査の実施及び結果の通知
  • 健康づくり関連情報の提供(血色素量不足者への資料配布)

6 群馬県献血功労者等表彰式の開催

 県及び採血事業者は、「愛の血液助け合い運動」月間(7月)行事の一つとして、献血運動の推進に特に顕著な功績のあった団体等について厚生労働大臣に推薦を行うとともに、表彰状及び感謝状等の伝達を行います。また、「群馬県献血功労者等表彰式」を開催し、県民に献血推進への一層の協力を呼び掛けるとともに、日頃献血推進に積極的に協力し、貢献した個人や団体に知事特別功労章等の贈呈を行います。

  • 日本赤十字社群馬県支部、群馬県赤十字血液センター及び群馬県健康福祉部薬務課による三者会議の開催
  • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策を徹底した上で、群馬県献血功労者等表彰式の実施(厚生労働大臣表彰状・感謝状の伝達、特別功労者知事章等の授与)

7 献血推進協議会の開催

 県は、献血に対する県民の理解と協力の下に、献血思想の普及と献血者の組織化を図り、献血制度の適正な運営を推進するため、献血協力団体の代表者等の委員で構成する群馬県県献血推進協議会を開催します。
協議会では、県献血推進計画の策定の他、献血に関する各種施策等について協議します。

  • 群馬県献血計画策定検討会の開催(1回/年)
  • 群馬県献血推進協議会の開催(1回/年)

8 職場における献血の推進

 県は、県庁や県地域機関等を会場とした移動採血車による献血を定期的に実施するなど、献血に積極的に協力します。
 また、他の官公庁、企業、医療関係団体等に、ボランティア活動である献血への協力を呼び掛けるとともに、献血のための休暇取得を容易にするなど、職場で進んで献血できる環境づくりへの配慮を呼び掛けます。

  • 県庁内献血の実施(3回/年)
  • 協力事業者への献血協力依頼文の送付
  • 市町村、企業等集団献血の推進
  • 市町村血液事業担当部局との連携強化
  • 献血協力事業所との関係強化

9 献血者が安心して献血できる環境の整備

 採血事業者は、献血の受入れに当たっては献血者に不快の念を与えないよう、丁寧な処遇をすることに特に留意し、献血者の要望を把握するとともに、採血後の休憩スペースを十分に確保する等、献血受入体制の改善に努めます。
 また、採血事業者は、特に初回献血者が抱いている不安等を払拭することはもとより、採血の度ごとに、採血の手順や採血後に充分な休憩をとる必要性、気分が悪くなった場合の対処方法等について、映像やリーフレット等を活用した事前説明を十分に行い、献血者の安全確保を図ります。

  • 献血場所及び移動採血車の駐車場所の確保
  • 献血推進キャラクター「けんけつちゃん」ラッピング移動採血車の常時運行
  • 献血ルームの環境の整備及び充実
  • 献血者が協力しやすい雰囲気を作るための職員接遇の強化
  • 献血者安全確保のための事前説明の徹底

第6 その他献血の推進に関する重要事項

1 血液製剤の適正使用の推進

 県は採血事業者と連携して、貴重で有限である血液製剤の安全かつ適正な使用の推進による輸血医療の向上を目的として、県内医療機関の輸血療法委員長及び輸血責任医師等で構成される合同輸血療法委員会組織し、輸血医療に関する調査研究及び講演会等を開催します。

  • 群馬県合同輸血療法委員会世話人会の開催(9月頃)
  • 群馬県合同輸血療法委員会の開催(11月頃)
  • 群馬県合同輸血療法委員会講演会の開催(1回/年)
  • 県内輸血医療機関を対象としたアンケート等を活用した調査研究の実施

2 献血受入れ計画の策定

 県及び採血事業者は、市町村と連携して、各市町村における献血の年間計画を策定し、効率的な献血の実施に努めます。

  • 次年度移動採血車配車日程の計画、調整(1月から3月)
  • 次年度献血受入計画の策定(1月から3月)

3 検査目的の献血の防止(重点項目)

 県及び採血事業者は、HIVウイルス等への感染検査を目的とする献血が行われていることや献血を介した輸血によりHIV感染事例が報告されたことを踏まえ、安全な血液製剤を確保するため、検査体制の強化を図る他、関係機関と協力して、検査目的での献血防止のための啓発に努めます。

  • HIVウイルス等感染症検査目的の献血防止の広報・呼びかけ強化
  • 献血受付時の本人確認の徹底
  • 海外渡航者等の献血制限の徹底
  • 採血時における問診の強化
  • 医療関係者における情報収集及び提供

4 400ミリリットル全血献血の推進(重点項目)

 県及び採血事業者は、血液製剤の安全性、製造効率、医療機関からの需要の観点から、400ミリリットル全血献血を基本として献血を推進します。(目標:400ミリリットル全血献血率 95.0%)なお、400ミリリットル全血献血を推進していく中で、血液量が足りているために200ミリリットル全血献血を遠慮いただく場合は、今後の献血意欲を損なわないよう献血希望者に対して丁寧な説明を行っていきます。
 一方で、将来の献血基盤の確保という観点からは、若年層における献血体験が非常に重要であると考え、県及び採血事業者は、高校生等の献血においては、400ミリリットル全血献血に不安がある場合には200ミリリットル全血献血を推進するなど、若年層の献血体験を最優先するよう努めます。

  • 血液製剤の安全性確保を目的とした400ミリリットル全血献血の推進
  • 400ミリリットル全血献血に不安がある高校生への献血体験を優先とした200ミリリットル全血献血の推進
  • 高校生初回献血時の経過観察の強化

5 血液製剤の在庫水準の常時把握と不足時の的確な対応

 県及び採血事業者は、血液製剤の不足等による危機的な状況を未然に回避するため、赤血球製剤等の在庫水準を常時把握し、在庫が不足する場合または不足が予測される場合には、連携して広報等を行い、献血者を確保して緊急時に対応します。

6 災害時等における血液の確保

  1. 県は、災害等が発生した際には、報道機関等の協力を得て、市町村及び採血事業者等関係者と連携の下、適切な血液量を確保し、医療現場に長期にわたり円滑かつ安定的に血液製剤が供給されるよう所要の措置を講じます。
     採血事業者は、災害時における献血受入体制を構築し、広域的な需給調整等の手順を定め、県及び市町村と連携して対応できるよう備えることにより、災害時における血液製剤の確保及び献血の受入れを行います。
     また、日頃から複数の通信手段の確保や移動採血車等燃料の確保について燃料供給者と提携を結ぶなど災害・緊急時を想定した処置を講じます。
  2. 採血事業は、医療体制の維持に不可欠なものであることを踏まえ、採血事業者は、新興・再興感染症のまん延下の状況であっても、医療需要に応じた血液製剤の安定供給を図るため、安心・安全な献血環境の保持と献血者への感染防止を図るとともに、様々な広報手段を用いて、献血への協力を呼びかけます。また、県は、採血事業者の取組を支援します。

7 血漿分画製剤の周知と成分採血の推進

 県及び採血事業者は、市町村、製造販売業者等の協力を得て、近年需要が増大している血漿分画製剤について、普及啓発資材等を活用し、献血から得られた血液を原料とすることや、多くの疾患の治療に欠かすことができないことなどを周知するとともに、安定供給が確保されるよう、成分採血への協力を呼びかけます。