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令和5年度普及現地情報(令和5年5月)

更新日:2023年10月27日 印刷ページ表示

利根沼田農村生活アドバイザー協議会定期総会の開催~女性視点で「農作業安全対策」を共有~

 利根沼田農村生活アドバイザー協議会の定期総会が開催され、協議会の事業等の承認が行われました。また、総会終了後に「農作業安全」についての情報交換会を実施し、資質向上と交流を図ることができました。

ねらいと背景

 利根沼田農村生活アドバイザー協議会では、毎年、年度初めに総会を開催し、今年度の活動等の検討を行っています。総会終了後には情報交換会を実施し、意見交換等の交流を図りました。

取組の成果

 昨年度に引き続き、対面での開催となり、全ての議案は満場一致で承認されました。令和4年度に新規認定された2名の自己紹介と認定解除になった2名に花束の贈呈を行い、総会は無事に終了しました。
 その後、管内での農作業事故発生を受けて、「農作業安全」に関して情報交換を行いました。5、6人のグループに分かれ、過去のヒヤリハット体験を報告し合い、対策等の共有を行いました。各生産者、扱う品目は異なるものの、共通して行える対策もあり、有意義な会となりました。

今後の方向

 普及指導課では今後、予定されている研修会等の実施について支援を行い、農村生活アドバイザーの活躍の場を広げていきます。​
定期総会に参加するアドバイザー画像
総会の様子

オウトウの凍霜害対策~散水氷結法による凍霜害対策~

 みなかみ町新治地区のオウトウ栽培園では、新たな凍霜害対策として散水氷結用のスプリンクラーを設置しており、普及指導課ではその防止効果の検証を行いました。

ねらいと背景

​ 利根沼田地域ではオウトウの栽培が盛んに行われており、地域の基幹産業である観光果樹園の中心品目を担っています。近年の温暖化の影響により、凍霜害のリスクが年々高まっていることから、効果的な凍霜害対策の普及が不可欠となっています。

取組の成果

 散水氷結法とはスプリンクラーからの散水により作物体に水を付着させ、その水が氷結する際に放出する潜熱を利用して、凍結温度(0℃)付近を保持し、気温の低下から作物体を保護する凍霜害対策技術です。
 みなかみ町新治地区では令和3年度に1件のスプリンクラーが試験導入され、一定の効果が確認できました。令和4年度には、地域一帯となって対策に取り組む為、多面的機能支払交付金事業を活用し新たに4件の農業者のほ場にスプリンクラーが導入されています。
 普及指導課では令和5年3月29日に散水氷結講習会を開催し、正しく散水氷結法が実施できるように農業者に指導を行いました。また、新たに設置したスプリンクラーの効果を確認するため、地上1.5メートルの花束状短果枝に温度データロガーを設置し散水による温度保持の効果を確認しました。
 その結果、外気温(無処理区)が最低-4.4℃まで低下したところ、試験区は開花期の安全限界温度内とされる最低-1.3℃の低下に抑えることができました。

今後の方向

 水量や水圧等の違いにより温度保持効果に差が見られたため、より効果的な散水技術の検証を重ね、農業者に指導できるように努めていきます。
散水により氷結したオウトウの枝画像
散水による氷結の様子