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令和3年度ぐんま緑の県民基金市町村提案型事業の評価

更新日:2024年3月22日 印刷ページ表示

 今年度は事業開始から3年目の箇所(令和3年度開始箇所)を第三者機関である「ぐんま緑の県民税評価検証委員会」に評価していただきました。
 評価因子として、2つの視点(実績アンケートと効果アンケート)から補助事業者と市町村にアンケートを行いました。

アンケートについて

アンケートの種類について

1.実績アンケート

 事業を実施した年度ごとに、補助事業者に対して行うアンケートで、事業が採択された計画どおりに実施されたかを尋ねています。
 今回は、令和3年度に実施した箇所についてアンケートを実施しました。

2.効果アンケート(公共性と効果の可視化)

 事業実施後から3年間行うアンケートで、市町村に対して行いました。
 公共性の判断のために事業の効果が地域に対して利益があったかを尋ね、効果の可視化により事業の波及効果があったかを尋ねています。

アンケートの集約方法について

 アンケートは点数評価の(5段階評価と3段階評価)合計により、A判定、B判定、C判定に分類すると共に、自由に記載できるコメント部分を設け、判定因子としています。

  • A判定:取組が特に優れており、模範となり得る
  • B判定:現状の取組が充分である
  • C判定:現状の取組には課題があり、改善が必要

アンケート結果による判定結果

アンケート結果による判定結果一覧表
事業名 箇所数 アンケート結果による判定 備考
内訳 A B C 判定不能
荒廃した里山・平地林

69箇所

箇所数 65箇所 4箇所 - -  
構成比 94% 6% - ​-  
荒廃した里山・平地林
【機器の購入】

9箇所

箇所数 9箇所 - - -  
構成比 100% - -​ ​-  
貴重な自然環境の保護・保全

0箇所

箇所数 - - - -  
構成比 - ​- -​ -  
森林環境教育・普及啓発 4箇所 箇所数 4箇所 - - -  
構成比 100% - ​- -  
森林の公有林化 0箇所 箇所数 - - - -  
構成比 - - - -  
独自提案事業 11箇所 箇所数 11箇所 - - -  
構成比 100% - - -  
合計 93箇所 箇所数 89箇所 4箇所 - -  
構成比 96% 4% - -  

評価結果

市町村提案型事業【総括評価】

  • ​​各市町村が事業に取り組んでおり、高評価が得られている。また県民の身近で実施されている事業として効果も認められると評価できる。身近な問題が解決され、ぐんま緑の県民税が役立っていることを県民に実感してもらえていると思う。今後も各市町村の実状に合った事業の展開を期待する。
  • 「荒廃した里山・平地林についての評価」「森林環境教育・普及啓発についての評価」「独自提案事業についての評価」のすべてにおいてほぼA評価となっており、ぐんま緑の県民税は有効に活用されている。
  • 事業後の評価が調査され、集約書となっているのはわかりやすくてよい。各市町村は他地域の事例を参考にしながら、ぐんま緑の県民税を有効活用していただきたい。
  • 整備後の管理については、地元自治体や団体が行う事例が多く見受けられたため、市町村による粉砕機などの貸出により、共助が推進されることを期待したい。森林環境教育・普及啓発事業については、木材に触れる機会や森林整備に関する理解を深めるためにも、世代を問わずに活動を継続いただきたい。
  • 今後の課題は各市町村が挙げているように、管理団体の高齢化による担い手不足のため、整備後の管理継続に不安があることや整備区域の拡大等であるが、社会情勢を考えると解決が困難な課題である。
  • 申請から審査の手続きについて透明性の確保が不足している。事業数は増加傾向だが実際に知らない住民も多い。各市町村に母体となる団体がないと事業が進まないため、そのような団体がない場合でも、県が代理で他の市町村の団体に委託するなど事業が実施できるようにしてほしい。
  • 里山の整備については市町村に任せきりで無くアドバイザー制度などを取り入れ、事業の主体者が支援を受けられるようにした方がよい。整備で不明な点や整備後の方針など専門的にアドバイス受けられるとよい。

荒廃した里山・平地林の整備についての評価

  • ​荒廃した里山・平地林の整備については、69件の森林・竹林整備の実施報告があり、多くの市町村で同様の問題が生じている。
  • 獣害対策や災害を未然に防ぐために実施されるものが主であり、その後の管理体制の構築が前提となるため、高齢化等による継続が困難であることを課題としている市町村が多く見られる。
  • 里山・平地林整備のための機器購入事業について、9件の実施報告があり、管理団体への粉砕機や刈払機の貸出など、その後の管理体制を促すための仕組み作りが展開されている。
  • 機器の導入により、効果的に活動支援ができている。安全に使用するために、保守点検が重要である。
  • 継続的な管理を実施するためにも、機器購入及び貸出事業の導入によるバックアップが効果的であるため、今後も多くの市町村に広く利用いただきたい。
  • 地域住民の安全・安心を確保するため、集落周辺の荒廃した里山の整備や、地域の課題に対応した取組が多く成果が認められる。
  • 県民が身近に成果を実感できる事業なので、市町村と連携しながらより多くの整備が進むとよい。一方で、多くの市町村が高齢化によって管理の継続ができるかということを課題に挙げているが、このことはあらゆる分野で問題となっており、効果的な解決策を見出すのは困難である。
  • 総じて高い評価が得られた事業だと思う。整備後の管理の継続という課題はあるが、住民の生活に係る切実な問題解消を目にできる事業である。
  • 市町村の区分にこだわらず人材を派遣し、ボランティアではなく賃金を補助することも視野に入れて、検討する必要があるのではないか。
  • 整備後の植栽樹種について、コナラの植栽は専門的に間違っているため、県が正しい指針を作成すべきである。また、どのような森林にすべきかパンフレットにして配布してはどうか。

森林環境教育・普及啓発についての評価

  • 森林環境教育を通じて、森林を身近なものに感じてもらえる事業が展開されている。機械なども利用する体験イベントでは、参加者の安全面にも十分留意したうえで、事業を継続していただきたい。
  • 鳥の巣箱の取付を体験したり、他地域の山を山岳ガイドと歩き植物や水源の理解を深めたり、間伐を行い間伐材に絵を描く体験イベントの実施など、様々な方法で行われていることがわかった。多くの市町村で取り組んでいただきたい事業である。
  • 体験活動による森林環境教育が継続されていくことは重要だと思われ、このような活動で普及啓発を進めていただきたい。
  • それぞれの地域で工夫した取組がなされていると思う。子ども達の成長に応じて、体験学習の機会があるとよい。
  • 実施事業は高い評価であるが新規の実施件数が少ないことは課題だと思われる。学校提案型、企業提案型の事業実施も検討してはどうか。
  • 企業のCSR、小・中学生の教育、県外からの観光者に対し、森林環境教育の一環として、木を植えることに補助金を出してはどうか。また、イベントの企画なども含めて、県が進めてはどうか。

独自提案事業についての評価

  • 未整備の個人所有の里山において、ぐんま緑の県民税の財源及び市町村の費用負担により整備を行ったとの報告が多く見られた。個人所有地の整備に対し、市町村の費用負担の是非を課題としているとの意見もあるが、インフラ保全など市町村全体の利益として、必要とされるものについては、ぐんま緑の県民税の活用に併せて市町村が費用負担することは、順当であると思われる。
  • 放置林・竹林の整備や管理により、獣害対策や道路の凍結防止など地域住民の安全・安心のために有効活用されていると評価できる。
  • 成果を評価しながらも、今後の管理については不安を感じている事業が多くみられた。他の市町村とも連携しながら有効な方法を模索していけるとよいのではないか。
  • 県民にとっては他の事業との区別が難しいため、名称を工夫した方がよいのではないか。評価検証委員会でも、区分の違いを明確に説明する資料を付けてはどうか。
  • 実施事業については、効果も認められ高い評価のものだと認められる。アイデア溢れる多くの事業を期待したい。

その他意見

 群馬県は自然保護に対する意識が大変遅れていると感じるため、そのような意識を高めるような取組を考えるようにすべきである。希少種の生息域の保護・保全について、企業・研究者からの応募があってもよいのではないか。群馬大学や高崎経済大、前橋工科大などとも連携できるとよい。

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