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環境学習推進基本指針(第3章)

更新日:2011年3月1日 印刷ページ表示

1 目標

 群馬の環境を守り、自然と共生した持続可能な社会をつくっていくためには、私たち一人一人の自覚と行動が必要です。そして、この行動は、世代を越えて引き継がれていく必要があります。
 そのためには、現代を生きる私たちが、環境について正しい理解を持ち、進んで行動することはもとより、環境に関心を持ち、「人と環境」の関係について総合的かつ科学的な理解を深め、環境に責任と誇りをもって主体的に行動できる人を育てることが求められています。
 環境学習の目標は、このような人を育てることにあります。

2 環境学習の視点

 環境学習は、知識の習得だけで終わるものではありません。「人と環境」の関係について正しい理解を持ち、環境問題を自らの問題として主体的に考え、行動することが重要です。また、環境学習は継続して行われる必要があり、学習を通じて、環境への関心が更に高まるものである必要があります。
 環境学習を効果的に継続して実施し、環境に配慮した行動につなげていくためには、次の3つの視点が重要です。

(1)環境への関心を高める

 自然体験等を通して、自然の美しさ、不思議さを感じ、環境に興味を持ち、関心を高めることが、意欲をもって自主的に継続して環境学習を進めるうえで重要な要素となります。 例えば、自然とふれあう、動物や植物を観察する、自然体験学習プログラムを取り入れる、簡易な環境測定を自分で行ってみる、電気の使い方やごみの出し方を調べるなど、体験を多く取り入れることが望ましいと言えます。

(2)正しい知識を習得する

 行動は正しい知識に基づく必要があります。とくに、今日の環境問題は、さまざまな要素が複雑に絡み合っており、これを正しく理解することは容易なことではありません。
 そのためには、関係者が連携、協力し、情報の共有化、研さんに努め、学習者の成長段階に対応した、適切な情報が共有できるようにする必要があります。

(3)自ら考える態度を養う

 環境学習を知識の習得だけに終わらせないためには、環境問題を多面的に捉え、自らの問題として認識し、主体的に考える態度を養うことが重要です。
 受動的な学習だけでなく、考えるきっかけを提供することが大切であり、簡単な設問やディスカッション、課題の提供等、学習者の成長段階に合った方法で実施されることが必要です。

3 環境学習推進基本方針

(1)成長段階に応じた体系的な環境学習を進めます

 人間は、家庭や学校、社会で、さまざまな知識や体験を積んで成長していきます。環境学習は、学習者の成長段階に合った情報を適切に提供する必要があります。そのためには、関係者が「成長段階に応じた体系的な環境学習のあり方」について共通の認識を持ち、互いに連携し、役割が適切に果たしていくことが重要です。
 関係者が連携、協力して、幼児期、小学校低学年期、小学校中高学年期、中学校期、高等学校期、成年期の特徴を踏まえ、成長段階に応じた体系的な環境学習を推進します。

(2)さまざまな場面における多様な環境学習を進めます

 環境学習は、学校等の限られた場所だけで行われるものではありません。家庭をはじめ、職場や地域等、さまざまな場で実施される必要があります。とくに、環境は一面的な理解では本当の理解につながらないことから、あらゆる機会を捉え、多様な環境学習を推進します。

(3)現実を知り、体験を重視した主体的な環境学習を進めます

 環境問題に対する理解を深め、行動につなげていくためには、実際に接し体験を通した学習が重要です。県内にあるさまざまな素材を活用し、地域に根ざした体験型の環境学習を推進します。

(4)科学的な理解に基づく総合的な環境学習を進めます

 今日の環境問題にはたくさんの要素が複合的に絡み合っています。これを正しく理解するためには、科学的な知見を踏まえつつ、一面的でなく総合的にとらえる態度が必要です。環境学習とは、「人と環境」の関係について正しく知るための学習であり、そのためには、「人と人」との関係を含めた総合的な理解が必要となります。

(5)関係者の交流・連携による効果的な環境学習を進めます

 環境学習は、さまざまな主体により、多様な形で進められています。関係者が目的を共有し連携を図ることで、県内の環境学習の実効性は格段に向上する可能性があります。
 環境学習にかかわるすべての県内関係者の連携を促進し、有機的かつ効果的な環境学習を推進します。