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令和7年度第1回農政審議会
更新日:2025年9月1日
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1 日時
令和7年7月17日(木曜日) 10時00分~11時50分
2 場所
群馬県庁 29階 第1特別会議室
3 出席者
農政審議会委員:12名、県農政部:15名、事務局等:5名
4 議題
「次期群馬県農業農村振興計画」について
5 委員の主な意見
(1)生産性の向上について
- 移住者への営農の支援は、遊休農地対策や人材確保に繋がる。
- 1日農業バイトディワークを上手く活用している事例があり、交流人口として定着しつつある。このような取組にも目を向け、PRすることも良いと思う。
- 外国人の労働力なくして今の農業を保っていくことが難しい。基幹産業としての農業を守るために、適正な外国人の労働力を確保できる体制づくりをお願いしたい。
- 農業者の減少に対し、過去に実施した養成塾など、横の繋がりをもって県の農家みんなで底上げできるような施策があれば、将来的には、しっかりした基盤のある農業になるのではと思う。
- 生産性向上には、基盤整備が重要である。トラクターが入れないような畑もあるため、基盤整備を進めていただきたい。
- 地域計画による農地の集積・集約化について、中山間地では区画の拡大をすることによって、スマート農業による省力化が初めて推進できる。
- スマート農業の導入が必要ではあるが、機械が高額化しており躊躇してしまう。
- 外国の農業と比べるとまだ規模が非常に小さい。生産性を上げるためにもう少し規模拡大をしていかなければ、価格ではなかなか対抗できないと思う。
- 海外の農業の実情、農業者について調べ、日本も参考にするべき。
- ドローンあるいはトラクターのICT化に向け、内閣府の補助金により検討している。
- 群馬県の農業産出額の目標を設定し、戦略をしっかり立てる必要がある。
(2)需要拡大について
- 6次産業化への支援として、加工所に対する県単独の支援制度が必要である。
- 首都圏に新鮮野菜が届くよう、ネットワークづくりに取り組み、儲かる農業を実現する必要がある。戦略的に首都圏に農畜産物を届け、収益を上げる農業を増やすことを基本計画に入れるべき。
- 外国人留学生の声を取り入れていくことはどうか。
- 自然栽培の野菜の効能のデータ化を行い、違いが出れば1つの売りとなる。
- 健康や美味しさの分析も重要であるが、生産過程を伝えることが重要であり、消費者教育として野菜の適正な価格をもう少し伝えることが必要である。
- 海外輸出については、手数料や輸送費等の問題を解決していかなければ販売することは難しくなる。また、世界で販売できる品種についても考えていく必要がある。
- 畜産は、輸出目標を作った上で、みんなで売る、儲かる農業をすることが継続のために重要である。
- 農家と消費者との間に、研修を受けてコーディネートができる方、知識を持った方が入ることで、繋がりができると思う。
- ホームページやECサイトでの販売を支援する企画を考えてもらいたい。
- 地産地消として、教育委員会と連携し、学校給食の副読本を作成した上で子供たちに群馬県野菜を提供することが必要。
(3)持続可能性について
- 有機農業、環境負荷低減の推進については、地産地消、販路拡大、認証制度の確立が必要である。
- バイオ炭の供給が間に合わず手に入れることができなかったので、フォローしていただきたい。
- 耕畜連携のネットワークを広げるサポートをしていただきたい。
- 畜舎の暑さ対策として、冷房や建替などが必要となりつつあるため、対応が必要である。
- 畜産関係で資材高騰により経営が難しくなり、辞められるうちに辞めるという状況が続いている。
- お米が白く濁ることや、暑さで枯れることが多くなっている。暑さに強い品種開発が必要である。
- 農業従事者の減少、60歳以下の割合が非常に少ないことが問題であり、若い人たちに農業をやろうという気持ちにさせる施策を考える必要がある。
- 子どもに「農家が苦労して大変な思いをして作った作物だから食べなさい」ではなく、「農家が心を込めてみんなのために作ったんだから、食べようよ」と伝えることで、農業はきつくて汚くて、大変で収入に見合わないという印象は無くなると思う。
- 企業存続のためには収益が上がるようどうすべきか、災害発生時に何を優先しどう対応すべきかを考えていく必要がある。持続可能性の項目に農業版BCPを含めることはどうか。
- 高齢化により、地域で水路を管理することが難しくなっている。
- 激甚化する自然災害に関し、ため池も含めて農業に関係する部分の対応を考えていただきたい。
- 酪農における後継牛として、環境変化への対応の視点から、ホルスタインの交雑種を提案したい。
- 有害鳥獣は、捕ることよりも、その後の処理が重労働である。単独の自治体ではランニングコストが大きな負担となることから、広域圏でジビエの処理施設設置を検討する必要がある。
- 豚熱対応の方向性を定める中で、レンダリング施設の導入を検討する必要があると感じる。
- アライグマが畑を荒らすなど、今までにない鳥獣害も発生しており、水路や河川の整備を検討していただきたい。
6 結論
委員の意見を次期農業農村振興計画策定等に生かしていく。