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令和7年度 病害虫情報 第11号(ハスモンヨトウ)
更新日:2025年11月10日
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令和7年度 病害虫情報第11号(ハスモンヨトウ) (PDF:1.38MB)
トラップへの誘殺数が平年より多くなっています。平年より遅い時期までの飛来が予測されます。
対象:県中部・西部・東部地域 露地野菜および施設野菜
平年より遅い時期まで、被害や施設への侵入が心配されます。
- 露地野菜:早期発見・早期防除に努めましょう。
- 施設野菜:開口部の侵入防止を行い、侵入を確認したら早期防除に努めましょう。
1 性フェロモンを利用したトラップへの誘殺状況
- ハスモンヨトウの雌性フェロモンを利用したフェロモントラップ(以下「フェロモントラップ」)への誘殺数は、伊勢崎市では10月4半旬以降、富岡市では9月1半旬以降、平年より多く推移しています(図1)。
- なお、10月5半旬時点で、フェロモントラップへの誘殺数は伊勢崎市、富岡市ともに平年の1.9倍となっています。


図1 フェロモントラップへの誘殺数の推移(左:伊勢崎市、右:富岡市)
2 今後の気象予報と発生予測
- 関東甲信越1か月予報(10月30日発表)によると、今後も気温が高く、特に後半に高くなると予報されています。
- このため今後もハスモンヨトウの飛来が多く、平年より遅い時期まで飛来する可能性があります。
3 被害が予想される作物
- 露地ではネギ、ハクサイ、キャベツなどの葉茎菜類で、施設ではイチゴ、キュウリなどで被害が心配されます。
4 防除対策
- 老齢幼虫になると薬剤の効果が低下するため、ほ場をよく見回り、若齢幼虫の発見に努め、早期防除を徹底しましょう。
- 施設栽培では、開口部に防虫ネット(目合い2.0~4.0ミリメートル)等を張り、成虫の侵入を防いでください(注)。
(注)ハスモンヨトウは防虫ネットに産卵し、ふ化した幼虫が施設内に侵入することがあります。このため、卵塊やふ化幼虫を見かけたら除去しましょう。すでに施設内に侵入している事例もあるので、早期発見に努めてください。

写真1 卵塊(サトイモ)
写真2 集団で加害する幼虫(サトイモ)








