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畜産排水処理対策について(水質汚濁防止法の排水基準を遵守するために)

更新日:2014年1月17日 印刷ページ表示

1 高度処理装置などの追加

 畜産排水処理施設の大半は、活性汚泥法と呼ばれる微生物による処理を行っています(ばっ気槽での微生物処理)。これは、BOD(生物化学的酸素要求量)やSS(浮遊物質量)を取り除くことには向いていますが、窒素、燐を取り除くには、限界があると言われています。

 このため、水質汚濁防止法の排水基準を遵守するためには、化学的処理を行う高度処理装置を追加設置することが効果的です。

 この方法は、活性汚泥法による生物処理後に、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、ポリ硫酸第二鉄(ポリ鉄)、塩化第二鉄(塩鉄)などを適量添加し、混合撹拌して反応させ、沈殿分離後に上澄みを放流します。沈殿した汚泥は、ばっ気槽や汚泥貯留槽に返送します。この処理により有機性窒素や燐などが除去されるので、排水基準を遵守できるようになります。

PAC添加高度処理装置:写真
PAC添加高度処理装置

ポリ鉄添加高度処理装置:写真
ポリ鉄添加高度処理装置

2 生物処理槽(ばっ気槽)などの改修

 硝酸性窒素等の除去には、活性汚泥法による処理を強化する必要があります。

 回分式活性汚泥法では、尿汚水を投入し活性汚泥と混合して嫌気状態にする時間をできるだけ長くし、窒素を効果的に除去しますので、ばっ気時間を短縮する必要があるので、ばっ気装置(ブロワ)の増強とばっ気槽の容積を増やすなどの改修が必要です。

 より高い除去効果を得るためには、嫌気状態と好気状態(ばっ気)を交互に繰返して処理する間欠ばっ気法が有効とされています。これも、ばっ気装置(ブロワ)の増強とばっ気槽の容積を増やすなどの改修が必要です。

 連続式活性汚泥法の場合には、ばっ気槽とは別に脱窒槽(嫌気性微生物のより窒素除去を効果的に行うための槽)を設けて、窒素除去の工程を追加するなどの対策が必要です。

 また、酸化還元電位(ORP)センサーを設置してそのデータに基づきばっ気強度やばっ気時間を正確に制御するか、簡易水質測定器材での測定結果をもとにばっ気強度やばっ気時間を制御することが必要です。

3 県単補助事業の活用について

 畜産排水処理施設の追加や改修を行う場合、活用できる補助事業がありますので、補助要件などについては、畜産経営環境周辺整備事業(県単補助事業)のページで確認願います。