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令和4年度第1回産業教育審議会議事概要

更新日:2022年9月30日 印刷ページ表示

1 日時

 令和4年6月17日(金曜日)13時30分から16時00分

2 場所

 群馬県立伊勢崎工業高等学校

3 出席委員

 11名(加藤委員(会長)、小林委員(副会長)、飯野委員、鷲澤委員、山口委員、細谷委員、茂木三委員、大嶋委員、茂木創委員、簑輪委員、井野委員)
 ※欠席委員 1名(田中委員)

4 次第

  1. 開会
  2. 群馬県産業教育審議会長挨拶
  3. 群馬県教育委員会教育長挨拶
  4. 委員及び幹事自己紹介
  5. 学校概要説明(群馬県立伊勢崎工業高等学校 生徒会生徒、校長)
  6. 生徒活動発表「機械保全3級取得とものづくり」
  7. 授業・施設・設備等視察
  8. 審議
    「地域や産業界と連携した実践的な職業教育の在り方について
    ~新しい時代のニーズを踏まえた専門教育の充実に向けて~」
  9. 閉会

5 議事概要

会長

 ・「地域や産業界と連携した実践的な職業教育の在り方について~新しい時代のニーズを踏まえた専門教育の充実に向けて~」というテーマでの審議となる。専門高校の教育内容に必要なこと、産業界として協力や連携ができること、インターンシップ、外部講師の派遣、コロナ禍において育成を目指す資質・能力、職業教育の推進に係るICT環境の整備や実験・実習のための環境整備などの視点から、本日の学校紹介、施設・設備の見学等を踏まえて、御意見をいただきたい。本日の研究発表、実演、視察等について、各委員の皆様方の御意見をいただきたい。

委員

  • 今日は、素敵な体験をさせていただいた。また、学校が生徒達の活動に対して、様々な支援をしているということに感動した。
  • 学校と地域が連携できるということは、本当に素晴らしいことだと思っている。
  • 現在、群馬県では43の商工会があるが、人手が足りないとか、後継者がいないということが課題となっている。話題として、人手確保という視点だけではなく、県内の高校で素晴らしい職業教育が行われている現状や、子供達が頑張っている様子を、機会をみて紹介したいと思う。

委員

  • 授業を拝見させていただき、感謝申し上げる。
  • 本日は2点お話ししたい。
  • 3年生の皆さんが、課題研究で御自分の興味のあることを研究していたが、そこで、少人数教育が行われていることに非常に感銘を受けた。少人数教育は、先生方は大変だと思うが、続けていただければ有り難いと思う。
  • 視察した中で、一人で洋服を縫っている生徒がいたので、将来も洋服を作る仕事に就くのか聞いたところ、工場で働くとの答えだった。社会に出てから役に立つことだけでなく、本人の希望する、社会に出る前の今だからこそできることを学ばせてくれる環境があるということは、高校生にとてもよいことだと思う。
  • もう1点だが、特に機械・電気機械など、大きな機械があり、新しい機械を導入するのは、財源的に大変だろうと思う。それをメンテナンスしていくことも非常に大変だろうと感じた。
  • 県立大学の1つに、県民健康科学大学があり、そこには、診療放射線学科がある。新規にCTやMRIの機械を入れるとなると、とんでもない金額がかかるということ、また、それをメンテナンスしていくということが本当に大変だということを常々感じている。同じことが、工業高校にもあるのだと思った。
  • その中で1つ、御提案したい。企業には、最先端の機械があると思う。その機械を、高校生に見せたり触らせたりして欲しいと思う。そういう意味では、インターンシップというのが非常に重要で、よい機会になると思う。そういう機会を使って、今最先端の機械はこういうものである、また、こういった人材が今必要とされているなど、お話ができる機会があると、将来の学びのインセンティブになると思う。

委員

  • 私は工業高校電気科出身であるが、私の高校のときを振り返ると、こちらの高校にある設備はすごく恵まれていると感じる。実際にこちらにある設備を全て使うと、ショーケースくらい作れるのではないかというぐらい、充実していると感じた。
  • その中で、機械科だったと思うが、安全教育をしっかりと行っていた企業側からすると、やはり安全教育、整理整頓、そういった基本的なものは大切であり、加えて、改善する能力の育成なども教育の中に少し入れていただけたら有り難いと感じた。物が遠くにあるよりも、近くに置けば効率がいいとか、本当に小さなことであるが、そういったことも指導していただきたいと思う。

委員

  • 初めの生徒会の皆さんの発表が素晴らしく、目頭が熱くなるような話であった。特に印象的だったのが、地域に根付いていること、そして歴史があることをすごく誇りに思っているのが素敵だと思った。
  • 最近、地域のことや自分の所属を、大人の私たちも誇りに思うことが本当に少ないが、高校生たちが「私たちの学校は、素敵なんです」ということをはっきりと言えることを、先生方が大事にしているということがよく分かった。機械科の生徒は最後の締めで、「地域に寄り添った活動を、状況を見極めて実施しています」ということを言っていた。きちんと自分たちの立ち位置を把握して、地域が何を自分たちに何を求めているのか、見極めながら活動できることは本当に素晴らしい。今回、いろいろと見学させていただき、校長先生の話を伺い、それぞれの個性を大事にしていることを実感した。
  • この点を踏まえて、3つほど御提案させていただく。
  • 1つ目は私自身が工学部の土木科を卒業している。その当時、88人の同級生のうち、女性が11名であった。その11名の中で、女性の土木科の先輩というのはすごく心強いメンターでもあった。また、現場に出てからは、分野の中で女性のロールモデルがいるということは本当に心強かった。工業系では女性の生徒が少ないかと思うが、女性で活躍している方が現場にいれば、そういう方をロールモデルとして紹介をする、また、男性でも女性でも大丈夫かと思うが、メンターとしてフォローしてくださる方を支援するなどしていただくと、就職した後、女性の工業系の方が長く、そして活躍できるのではないかと思う。
  • 2点目である。藤岡北高校で大豆栽培を行っているが、先日、その収穫した大豆を使って豆腐づくりを実施した。これは、有機農業推進協議会というのが多野藤岡にあり、そちらの方と共同で行っているものであるが、やはり大豆栽培においても、全体を知って一部を作るのと、全体を知らずに一部だけ作るのでは目的が変わってくる。今回拝見させていただいて、工業系もやはり大きな機械のパーツを作っているとか、電気系のコンピューターの制御のパーツはたくさん学ばれていると思うが、ぜひ、そのパーツが世界に貢献しているのか、貢献するためには自分はどう考えればいいかなど、全体をまず知ってもらって、自分の立ち位置を知ってもらうような学びが深まるとよいと思う。そこで、入口から出口まで体験するプログラムを御検討いただきたい。
  • 最後になるが、社会に開かれた学校というお話があった。主体的に社会と関わることが大事であるということで、藤岡市では、小中学校でコミュニティスクールというものを実施している。そちらの委員も務めているが、定期的に校長先生と市民が集って、どういう学校があるとよいか、同じ目標に向かって話し合う場がある。ここでもぜひ、協会の方や地域の方をお招きして、先生方とお話をする機会があると、より社会に開かれた学校になるのではないかと思う。

委員

  • 本日は大変よい勉強をさせていただき、ありがとうございました。実習を見せていただいたが、探究型のような取組の時間がたくさんあり、非常によいことだと思う。知識を得るということも大切だと思うが、あのような場では、お互いにディスカッションしながら悩むようなこともあり、そこでまた何かいろいろなものが出てくることで、成長にもつながるかと思う。あの時間がとても素晴らしいと思いながら拝見させていただいた。
  • また、実習設備が古くなってきているという問題も聞いた。実際に企業で使っているものは最先端のものを使っているケースもたくさんあるかと思うが、学校の中で更新するというのは徐々にやっていけばよいと思う。素晴らしい会社はたくさんあるので、安全の問題等により難しいこともあるかと思うが、そういったところを見学させていただくなどの取組が進むと、いろいろなものに興味が向くのではないかと思う。
  • 群馬は産業技術センターの取組が、日本の中でもとても素晴らしいと聞いている。いろいろな機械が太田と前橋にあり、自由に見学もできるので、そういったところを活用して、学校の外で学習するというのはとてもいい機会だと思う。私も太田の方を見学したが、全く音がしない部屋に入れてもらった。世界観が変わることもあるので、高校生くらいの多感なときに、必要なものを経験するのはとてもよいことだと思う。

委員

  • 視察させていただき、産業に関する電気・機械などの専門知識や専門技術を身に付ける授業をしていることが分かった。
  • 私は、仕事で企業に行くことが多く、工業高校出身の方や、工業高校出身で一度就職をしてから独立した方に会うことが多い。工事をお願いすることなどがあるが、そこで感じることは、経営側からものを見ることや、営業やマーケティングといった視点が、もっとあればよいということである。
  • 今の子供たちは、読書量が減っている。もっと本を読むということは難しいと思うが、例えば、地域連携などを活用して、経営を実践されている方の講演や研修があれば、経営や営業、マーケティングなどに接する機会になるのではないかと感じた。

委員

  • 本日は伊勢崎工業高校でお宝紹介や校長先生の学校概要説明、生徒の研究発表等を見せていただき、ものづくりの基礎・基本について、生徒が楽しく、充実した授業を受けていると感じた。
  • ものづくりは、一つのものを作り上げていく中で、生徒たちが協力し合って、いろいろな課題を見つけ、解決していくという素晴らしさがある。伊勢崎工業高校は、創立112年の県下の伝統ある工業高校として、工業科の特色を生かしながら、「地域に信頼される学校」、「地域に愛される生徒を育てる」ことを目標として教育を実銭しているということを、今日の授業等の見学の中で感じられた。
  • 特に、「実習」、「課題研究」の授業において、ものづくりに関する研究テーマを、生徒一人一人が見つけ出し、計画、実施、評価、改善するという、まさに様々な分野の企業等が実践しているPDCAサイクルを回すことを、高校時代から実践できる授業が行われている。
  • 発表されたイルミネーションの作成なども含めて、生徒たちが地域をフィールドとして、実践的・体験的な課題解決学習を行っている。今、学んでいることが一体どのように社会と関わってくるのかという、学びに対する目的意識や学習意欲の向上に繋がるのではないかと思う。
  • 生徒は、実験・実習などを行う中で様々な成功と失敗を体験し、その振り返りを通して自己の学びや変容を自覚し、キャリア形成を見据えて学ぶ意欲を高めるような力が必要ではないかと思う。
  • また、他の委員の方からもあったが、最新の施設・設備を揃えることはなかなか難しい。安全面の問題などもあるが、これからは外部との連携やデュアルシステム等を行いながら新しい技術等を体験させるなどして、自分の持っている知識・技術がどのように社会で役立っているのか理解し、自己有用感にもつなげていってもらえればと思う。
  • 最後に、新型コロナウイルスの影響により進学者がかなり増えたとのことである。コロナ禍以前は、工業高校においては就職が6割から7割だったと認識していたが、コロナ禍によって進学者が増加している結果になっていると思われる。
  • 高校時代に大学に行って何を学ぶのか目的意識を持たせ、最終的に勤労観・職業観を醸成するようなキャリア教育を実施してもらえれば、大学で学び社会に出た後に、工業高校で学んだことを生かしながら、社会の有為な人材になれるのではないかと思う。
  • 先生方には、引き続き、生徒の成長のためにご尽力をお願いしたい。

委員

  • 昭和41年から大切に使用されているという工作機械の説明を受けた。新しい機械等を導入してあげられないのかと思いながら授業を参観させていただいた。しかし、ものづくりがしたくて伊勢崎工業高校に来たという女子生徒の話を聞いていると、自分の道具をとても大事に、丁寧に扱っているということが分かった。ものづくりをする上で、それを生み出す道具への愛着などをきちんと教育しているのだなと、話を聞いて非常に感心した。そのような姿勢というものは、時代が変わっても継承されるべき実践的な職業教育だと私は思う。
  • 最先端の新しい道具や技術というものは、どんどん変わっているが、こういった姿勢を、十代の高校生がしっかりともっているということは、日本の工業を支えていく上でも非常に重要な教育であると、感心して拝見させていただいた。

委員

  • 授業を見学させていただき、工業高校はすごいなということと、今年4月から学年進行で始まった新しい学習指導要領の中で書かれている探究が、すでに実践されているのだということを知った。学習指導要領に書かれる前からも、課題研究で探究活動を行っており、本当に素晴らしいと思う。これをもっと、いろいろな場面で大々的に発表していただいてよいのではないかと感じた。
  • 学習指導要領で重要視されている探究活動をすでに実践しており、さらに、専門教育における課題研究を本日見せていただき、素晴らしい実践をしているのだということを実感した。この取組を今後も続けてもらいたいと感じた。

委員

  • 本日は貴重な時間を体験させていただきありがとうございました。県内の経済・産業の発展のためには、高度人材の確保が企業にとって必要不可欠だと思われる。先般、自動車産業関係の方から、機械の保全を担当する人材がなかなか育たないという話を聞いた。本日、生徒の発表の中で、機械保全3級取得を目指しているという話があり、よいことだと感じた。また、地域に密着した活動や、安全・衛生の5S活動の教育についても拝見させていただいた。
  • 現在の雇用情勢は今まで非常に厳しいという話をしてきたが、コロナが一旦収束の傾向になるとともに、経済活動が活発になる中で、人手不足の傾向が顕著になってきている。卒業後就職する生徒の割合が低下しているという話があったが、非常に心配している。進学率が上がることが良いか悪いか、その答えは持ち合わせていないが、インターンシップや企業見学等の取組を今以上に充実させていただくとともに、キャリア教育の中で、進学・就職のそれぞれのメリット、デメリットについて、生徒に説明していただく機会を設けていただければ有り難い。

会長

  • 先ほど設備が古いという話があったが、機械加工にしても化学にしても、基本的に物を加工する原理と成立する条件としての原則というものがあると私は思っている。今日拝見した設備は確かに古いが、物を加工する、曲げる、穴を空けるという機能はあるので、それをまずはしっかりと身に付けることが高等学校において大事である。ただし、加工の機械などにおいて、電気・電子など、加工する条件のところがどんどん進化しており、精度も先鋭化している。現状の設備でも加工はできるが、その原理と原則の部分をもとに、世の中ではより早く、より精度の高いものができている。そういう面では、これが基本となり、複合させて最新の設備になっているということを勉強することにより、今学校で学んでいることが基本なのだと気付かせることも必要だと思う。
  • それでは、以上で審議を終了する。

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