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第2回入学者選抜制度検討委員会

更新日:2021年1月27日 印刷ページ表示

1 日時

令和2年11月26日(木曜日)13時30分~15時30分

2 会場

群馬県庁 29階 第1特別会議室

3 出席者

入学者選抜制度検討委員会委員 9名(欠席1名)

4 概要

(1)指導担当教育次長
(2)議事

  1. ワーキンググループ会議における入学者選抜制度の検討について
  2. 入学者選抜実施方法等について
    • 選抜方法
    • 選抜スケジュール
    • 検査日程
  3. 選抜制度に関するその他の検討
    • 不登校経験等のある生徒、外国人生徒、障害等のある生徒の受入れ
    • 志願理由書

配付資料

次第、入学者選抜制度検討委員会委員名簿、ワーキンググループ委員名簿、幹事名簿
第2回入学者選抜制度検討委員会資料

議事

委員長
 暫時議長を務めさせていただく。それでは設置運営要綱に従い、議事を進行してまいりたい。
 前回の委員会では、選抜の一本化を推す意見が多かった。前回の議論を踏まえ、ワーキンググループ会議で一本化する場合の課題等を整理していただいたので、今回はワーキンググループ会議の検討を受け、委員会としての結論を探っていきたい。それでは事務局から資料の説明等をお願いしたい。

「検討委員会のスケジュール」、「第1回検討委員会での意見のまとめ」「ワーキンググループでの検討について」

委員長
 事務局の説明について、御質問や御意見があるか。
 (発言なし)
 それでは引き続き、「(2)入学者選抜実施方法等について」の説明を、事務局からお願いしたい。

選抜方法、選抜スケジュール、検査日程について

委員長
 事務局の説明について、御質問や御意見があるか。
 「前期選抜」「後期選抜」を「特色方式」「一般方式」とすることや、段階選抜方式、定員割合や比重の設定についてはどうか。また、一部の進学校での面接の実施と評価についてどうか。

委員
 ワーキンググループ会議で定員の割合や検査項目の比重に関する意見をうまくまとめてあり、基本的に例として示された方向でよいと思う。

委員
 ただ一本化するというだけでなく、これまでの前期選抜・後期選抜の趣旨を生かした内容となっており、中学生や保護者に対しても説明がしやすいと思う。前期選抜で多くの生徒が不合格になり、精神的な負担を負うのは厳しいものがあった。前期選抜が不合格で気持ちが折れてしまい、後期選抜で同じ高校に挑戦する力を持っていても、妥協してしまう生徒もいた。受検機会を2回から1回にすることには、反対意見もあると思うが、この内容であれば理解してもらえると思う。

委員
 優秀な生徒が前期選抜で不合格になることがあり、精神的な負担があったように思う。特色方式と一般方式の名称は仮称ということだが、特徴を分かりやすく表していて、よいと思う。

委員
 全体としては資料の例の方向でよいと思うが、学力検査の比重が極端に小さいのは、高校の入学試験としていかがなものかと疑問に思う。

委員
 定員の比重や検査項目の割合のバランスを、学校の実態等に応じてよく調整していただく必要があると思う。

委員長
 選抜日程の日程Aと日程Bについてどうか。

委員
 日程Bがよいのではないか。日程Aは卒業式の準備と入試業務の時期が重なってくる。卒業式が終わってから、しっかり準備ができる日程Bの方が負担が少ない。

委員
 日程Bがよいと思う。日程Aは試験の日程が早く、3学期の学習時間を十分に確保するのが難しいように思う。

委員
 日程A、Bそれぞれにメリット、デメリットがあると思う。早く進路が決まってしまって、残りの中学校生活の目標を失ってしまうという状況を回避できるのは日程Bだろう。また、私立高校の入試時期も考慮する必要があると思う。

委員
 日程Aがよいと思う。日程Bは現行の後期選抜日程と差がなく、せっかく入試制度を変えるということであれば、日程Aの方がよいのではないか。また、一本化によって変わってくる判定業務のスケジュールをよく確認したほうがよい。

委員
 日程Aがよいと思う。日程Bだと再検査の結果が出るのが、3月末になってしまう。そこから入学の準備などを整えるのは時間的に厳しいし、生徒も保護者も年度末まで不安な気持ちで過ごすことになる。3学期の学習期間をしっかり設けることの重要性も理解できるが、私立高校の入試が1月の中旬に行われていることと比較すれば、2月中旬に検査がある日程Aならば、著しく早いということはないのではないか。

委員
 日程Bは現状の後期選抜と同じような日程ということだと思う。日程Aの方が期間的な余裕があり、よいのではないか。

委員長
 検査日程は「現行ベース」と「学力検査1日実施」の2例が示されたが、どうか。

委員
 第1例がよいと思う。これまでも検査は2日間で、1日目に3教科、2日目に2教科というやり方であったので踏襲するのがよい。検査の実施にはある程度余裕があった方がよいだろう。ただし、3日目を実施するのは賛成できない。

委員
 検査の日程は第1例の2日に分ける方がよいが、やはり3日間というのは長いように感じる。

委員
 選抜期間が3日間というのは、中学・高校双方の負担が大きいだろう。検査を1.5日とし、2日目の午後に面接というのがよいのではないか。

委員
 第2例の方がよいのではないか。入試と通常の学校生活は違うという意見もあると思うが、中学生は日頃から50分×6時間の授業に慣れている。1日で50分の検査を5教科行うことは中学生にとってそんなに大きな負担というわけではないだろう。

委員
 3日目を設けない形で、第1例がよい。学力検査を1日で行うことは可能だと思うが、ある程度余裕があった方がよいと感じる。

委員
 2日目の12時35分から面接となっているが、全ての高校でこのスケジュールで可能か、受検者数やタイムスケジュールをよく検討した方がよいだろう。

委員長
 制度変更の周知から実施までの期間と対象となる学年の例が示されているがどうか。

委員
 令和3年度の早い時期に周知することを前提に、令和5年度からの実施がよいのではないか。

委員
 入学者選抜の改善について検討しているので、実施は早い方がよいだろう。ただし、令和5年度からの実施には、令和3年度の早い時期に周知する必要がある。公表が令和3年度の後半になるようであれば、令和6年度からの実施とした方がよい。

委員
 キャリア教育の観点から、小学校時点で高校入試のことを考えておくのはよいことであると思う。入試制度の改革は非常に大きな影響を与えるものであるので、万が一不備があって、変更が生じるような事態は避けなければならない。拙速に公表して後から変更というのはよくない。スケジュールよりも、しっかりと制度設計が完了できるかどうかが大切ではないか。

委員
 令和3年の早い時期に周知することを前提に、令和5年度からの実施がよいと思う。ただ、大学の共通テストも非常に大きな混乱をもたらしたので、そのような事態は避けなければならない。

委員
 やはり大学の共通テストの迷走があったので、公表する時点でしっかりと確立した制度となっていることが重要だ。大学入試も重要であるが、高校入試と比べると選択肢や受験機会も多いので、ほとんどの生徒にとって人生で初めての大きな試験となる高校入試は、大学入試以上に重要という考え方もある。令和3年度中に公表するなら、おぼろげな状態での公表というのは避けなければならない。

委員
 小学生のうちから高校入試を意識するより、中学生になってから一本化することを知った方が、気持ちとしては受け入れやすいように思う。検討委員会の意見を今年度内にしっかり消化して、制度設計が完了するとよいと思う。

委員長
 配付資料では現行制度と一本化のメリットと課題が示されている。改めて一本化について、いかがか。前回の会議では、子どもの視点も踏まえた検討の必要性が提案されているので、子どもの視点も意識した意見を頂きたい。

委員
 これまでも意見が出されているように、一本化するということでよいだろう。前期選抜で入学した生徒も、後期選抜で入学した生徒も、入学後の差というのを感じることはない。唯一、部活動実績を生かして前期選抜を受検した生徒が、そのことを理由に部活動でリーダーシップを発揮することがある。日常の学校生活においての入試制度による生徒の違いというのを感じることはなく、一本化する上で生徒の意識というのは問題にならないだろう。

委員
 一本化の方向で進めていくべきだと思う。これまでも申し上げたように、総定員内でありながら、前期選抜で多くの生徒が不合格になっている状況を改善する必要があるだろう。ただし、これまで2回行っていた選抜を一本化するに当たっては、一本化するメリットや、一本化しても複数の選抜方式があることなどをしっかりと説明しなければならない。これまでは、各高校の前期選抜のA選抜、B選抜、後期選抜と、内容や時期が異なる選抜方式を選択する難しさがあった。一本化して、特色方式と一般方式のような分かりやすい仕組みにすれば、すっきりし、中学生にも分かりやすいし、中学校としても指導がしやすくなるのではないか。

委員
 一本化についてはメリットも多く、賛成である。これまでも議論されてきているが、一本化を軌道に乗せるには、中学段階で子どもたちが自分の力を十分に高めることのできる教育を行うこと、高校はそれぞれの学校の特色を明確に打ち出していくことの2つを同時に進めることが必要であると感じる。

委員
 現行の前期選抜・後期選抜もいろいろな議論を重ねて作ってきた制度であるが、現在は課題が浮き彫りとなっている。入試制度もその時代に応じて課題を解決しながら変化させることが必要であり、時代の流れの中では一本化が適切であるということだろう。

委員
 一本化には賛成だ。中学校の先生も、指導しやすくなるのではないか。

委員
 一本化することがはっきりすれば、それに向けて意識を高めていけるだろう。

委員
 現行制度の検討をしていた当時と比べると、社会の様々な点が変化してきている。例えば、神奈川県や埼玉県は関東の中で、年明けの比較的早い時期に公立高校の選抜を行っているが、これは私立高校の入試が大きく影響しているのだと思う。現行制度に関しても、制度を始めた頃と比べると、前期選抜と後期選抜の定員の割合などはかなり変化している。
 原則論かもしれないが、入試時期については、中学校の3学期の学習期間をしっかりと確保することが必要だろう。また、不合格だった生徒の精神的負担の話があったが、私立入試でも公立の前期選抜でも、落ちたことによるショックはあるし、また、出願区分をA選抜とするかB選抜とするかなどの悩みもある。現行制度のメリットを引き継ぐ形で一本化し、現行の入試制度の中で悩んだり苦しんだりしている生徒の負担を軽減することが重要だろう。
 検査日程については、45分や50分の試験で、それも1点、2点の違いで一生を決めるわけなので、本当は、もっと問題数を多くして、試験時間も長くとって中学生の学力をしっかり評価する必要があると思う。しかし、作問の形式や試験時間を大きく変えることが難しいのも理解できる

委員
 一本化が適切であるという方向はよいと思う。前期選抜において、総定員内にありながら、多くの生徒が不合格になっている状況を改善する必要はあるだろう。また、不合格になった生徒のフォローや、2回目の試験に向けた指導を行う中学校の先生方の負担も軽減できるだろう。
 学力検査を1日で行うか、2日で行うかということだが、1日の方がよいという意見もあるだろう。大学入試センター試験は2日間で行われているが、1日目の終了後にその日の試験の自己採点をして、結果が良くない場合に、2日目の試験に影響してしまうというのは、よく聞かれる話である。資料によると、35もの都道府県が1日で学力検査をしているので、学力試験を1日で終わりにして、2日目は気持ちを切り替えて面接というのがよいのではないか。

委員長
これまでワーキンググループ会議での議論を受けて、協議いただいたが、一本化が適当であるという意見が多かった。本委員会として受検機会を一本化するという方向でよいか。
(各委員より、「よい」の発言)

それでは次に、「(3)選抜制度に関するその他の検討」の説明を、事務局からお願いしたい。

不登校経験等のある生徒、外国人生徒、障害等のある生徒の受入れ、志願理由書について

委員長
 事務局の説明について、御質問があるか。「多様化する生徒の受入れ」について御意見を頂きたい。「不登校等生徒への定員枠設定」と「外国人生徒への定員枠設定」について、メリット、課題を踏まえてどうか。

委員
 様々な生徒の受皿づくりとして必要であると思う。多様な選抜や学校の特色化にもつながるだろう。また、定員引下げ校のリニューアルの手法としても活用できるのではないか。

委員
 説明のあった方向で進めるのでよい。今後、不登校は増えていく可能性が高いので、そうした生徒にとっても一助となるのではないか。不登校枠のある学校が増えれば、受入れが進むだろう。

委員
 原因のはっきりしない不登校が増加している。不登校は、わずかなきっかけで全ての児童・生徒にとって可能性のあることであり、不登校が一生の不利につながるようなことがあってはならず、広く多様な生徒を受け入れる体制が必要だろう。

委員
 説明のあった方向性には賛成である。かつては私立高校も不登校等の生徒を受け入れていたことがあるが、財政的な困難さも多くあった。公立高校が多様な生徒の受入れを推進することはありがたく思う。不登校の生徒を抱える家族の苦しみを緩和する効果もあるだろう。

委員
 公立高校の役割として、多様な生徒の受入れを行うことは必要であると思う。中学校時代に不登校であっても、高校に進む道があることを示せれば、不登校の中学生にとっての希望につながるだろう。また、外国人の生徒に関しては、例えばコロナの影響などで転居した場合、転学の手続きの方法が分からず、そのまま学校に在籍しない状況となってしまう事例があると聞いた。外国人が公立学校に在籍するために必要な、手続きの方法なども工夫する必要があるのかもしれない。

委員
 不登校の生徒数は増加しており、不登校でも高校にチャレンジできることは、励みになると思うので、不登校枠を設定する試みはよいと思う。また、外国人生徒の受入れも積極的に対応してほしい。

委員長
「障害等のある生徒への合理的配慮」について、何か御意見はあるか。

委員
 現状でも、視覚障害のある生徒に対する配慮などは行っており、一層推進するのがよいだろう。

委員
 合理的配慮に関する申請の様式の変更について、迅速に対応していただいたのは有り難かった。一層推進していただきたい。

委員
 一層の推進をお願いしたい。

委員
 同じく一層の推進をお願いしたい。

委員
 推進していただきたい。ただ、不登校や外国人生徒への対応についても同じだが、ただ受け入れるだけでなく、入学後のサポート体制を含めて検討してほしい。

委員
 入学後のケアが大切である。障害があっても、充実した高校生活が送れるよう検討してほしい。

委員長
 「志願理由書」の意義や工夫について、何か御意見はあるか。

委員
 面接の資料として志願理由書は必要であり残してほしい。ただ、負担軽減のための形式の変更については検討が必要だろう。

委員
 志願理由書の必要性は理解できるが、指導する中学側の負担が大きいのも事実であるため、内容やボリュームの精選をお願いしたい。

委員
 単に作文指導にならないように注意する必要がある。志願理由を文字化することにより、生徒の進路意識が明確になるというメリットもある。ボリュームを減らす検討は必要だろう。

委員
 志願理由をまとめ、文章で表すという作業は重要であると感じる。

委員
 生徒が志願理由を明確化する作業として、志願理由書は必要であると思う。

委員
 面接で使用するということならば必要な資料であると思う。志願理由書があった方が、より具体的な質問ができ有意義な面接となるだろう。志願理由書の作成に関する指導は、中学校の先生にもしっかりと行ってほしい。

委員長
本日の協議の最後に、御意見があるか。

委員
 不登校枠の設置に関しては、不登校等の生徒が入学した後、どのような指導や支援を行うか、どう進級や卒業に導くかということが本質的な課題ではないか。不登校の生徒は、全体として受け入れることが必要であると思う。
 学校に行きたくない理由があるなら、無理に行かなくてもよいという考え方もあり、不登校に対する捉え方も過去とは変わってきている。また、少子化で兄弟姉妹間でもまれることも減るなど、家庭内でのコミュニケーションの機会も減っている。そうした状況を考えると、不登校生徒が今後減少するということは考えにくい。結局のところ、高校教育全体の中でどのように不登校の生徒を受け入れていくかということが大切であり、不登校枠の設定が不登校生徒に対する配慮として最良の方法かよく検討する必要があるだろう。
 外国人生徒の受入れは、試験科目の軽減や試験時間の延長等を加味しながら実施していければよいと思う。
 障害者の受入れについては、合格の範囲内にあるにもかかわらず、入学後の対応が困難であるという理由で不合格とするようなことが無いよう、対応を進める必要がある。

委員
 現在行われている高校教育改革は、全ての子どもが充実した教育を受けられるようにすることが目的の一つであり、その中の一つとして入試制度検討があるのだと思う。一つの制度を変更するという事実だけでなく、変更にはどんな意味があるのかメッセージとして発信することが重要である。
 志願理由書については、進路を自分で考えるためのきっかけとしては重要なものであると思う。生徒が白紙で持ってきた志願理由書に、先生がこう書きなさいと指導するのでは意味がなくなってしまうが、生徒自身がよく調べ考えて書いたものを、方向付け、後押ししてあげられるような指導をすることが必要だろう。近年は、就職活動のエントリーシートが書けない大学生も散見される。自分の進路について、認識、納得するための過程として志願理由書のようなものがあるのが大切である。発達段階に応じた内容やボリュームが検討されるとよいと思う。

委員長
 貴重な御意見を頂いたが、後日でも結構なので、何かまた意見があれば、事務局までお寄せいただきたい。議事進行に御協力いただき感謝申し上げる。

(-以上-)

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