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第4 がん対策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

1 関係者等の有機的連携・協力の更なる推進

   基本法第4条では、「国との連携を図りつつ、自主的かつ主体的に、その地域の特性に応じた施策を策定し、及び実施する」ことが地方公共団体の責務とされました。

   都道府県がん対策推進計画は、各都道府県で策定されるものですが、がん医療の提供体制には地域間格差が存在することが指摘されています。本県内においても、二次医療圏間に格差が生じているか検証し、県民がどこに住んでいても、がんの標準的な専門医療を受けられる体制を整え、がん医療の均てん化を図っていくことが、この計画の大きな目的です。

   そのためには、専門的な医療を提供するがん診療連携拠点病院等が、地域の医療機関と相互に連携し、地域連携クリティカルパスによって切れ目のない医療提供体制を構築すること、あるいは、医療機関相互が連携していく体制の整備が必要になります。

   また、群馬県や全国のがんの罹患状況や治療成績等の状況を把握するためには、地域がん登録が必須です。地域がん登録によって、がん罹患率、5年生存率等のデータが明らかとなり、疫学的研究が大きく前進します。がんの検診や治療体制の問題点を把握し改善するためにも必須のデータとなります。そのためには、医療機関等の関係者の協力が不可欠です。

   さらに、がん患者及びその家族等により構成されるがん患者団体等が行う活動を支援するとともに、連携・協力し、がん医療の提供体制を適宜把握していくことが必要です。

   以上のように地域事情を加味しながら、それぞれの関係者等が相互に協力し、有機的に連携しながら、本県のがん対策を推進していくことが必要とされています。

 

1 がん検診をめぐる課題

○ がん検診に係る市町村への財政支援について

  平成10年度から、がん検診、がん関係健康教育に係る経費が一般財源化され、がん検診や健康教育に市町村が努力すればするほど、市町村の財政負担が増加する状況となっています。

   計画に示されているがん検診受診率50%を実現した際の市町村の財政負担は現在の数倍になることも想定されます。逼迫した財政運営をしている市町村の中には、受診率向上による費用負担に耐えられなくなる可能性もあります。

   がん検診実施主体である市町村にインセンティブを与え、財政負担の障害を取り除くには、県ががん検診費用に係る一定の財政支援を検討することが必要です。

 

○ 前立腺がん検診の継続について

   世界の状況を見ると、前立腺がん検診の実施に賛成する専門機関から保留とする専門機関まであり、最終的な結論は出されていませんが、PSA(前立腺特異抗原検査)による前立腺がん検診が広く普及している米国では、前立腺がん死亡率は低下し続けています。さらに欧米で信頼性の高い大規模な研究が数年以内にまとまる予定です。

   本県では、平成4年から全国に先駆けてPSA検査を用いた前立腺がん検診を導入し、その有効性について、群馬大学医学部泌尿器科学教室が、検診発見がんの10年間の相対生存率が、検診以外の場で発見された主に有症状の前立腺がんの相対生存率と比べ明らかに高いことを既に国際誌に公表しています。

   また、前立腺がんの治療に関しても、群馬大学医学部附属病院に最先端の医療設備が十分に整っているだけでなく、更に高い治療効果が期待される重粒子線治療施設が設置される予定です。こうした本県の医療環境全体を考え、PSA検査を用いた前立腺がん検診は当面継続することとします。

 

2 がん患者等を含めた県民の努力

   基本法第6条においては、「国民は、喫煙、食生活、運動その他の生活習慣が健康に及ぼす影響等がんに関する正しい知識を持ち、がんの予防に必要な注意を払うよう努めるとともに、必要に応じ、がん検診を受けるよう努めなければならない」とされており、がん患者を含めた県民は、その恩恵を享受するだけでなく、主体的かつ積極的に活動する必要があります。

   また、企業等には、県民のがん予防行動を推進するための積極的な支援・協力が望まれます。

   このため、県民は、喫煙、食生活及び運動等の生活習慣とがんとの関係についての知識を得ることに努めるとともに、がん検診を受診するように努める必要があります。

   また、がん患者を含めた県民等には、少なくとも以下の努力が望まれます。

  ア がん患者及びその家族は、がん医療が医療従事者とのより良い人間関係を基盤として成り立っていることを踏まえ、相互に信頼関係を構築することができるように努めること。

  イ がん患者及びその家族は、医療従事者と協力して治療を進め、治療内容について、医療従事者と共有できるようにすること。なお、そのためには、がん医療に関する相談支援及び情報提供を行うための体制が整備されていること。

  ウ がん患者及び患者団体等は、がん対策において担うべき役割として、医療政策決定の場に参加し、行政機関や医療従事者と協力しつつ、がん医療を変えるとの責任や自覚を持って活動していくこと。

     また、患者団体は必要に応じて議論を重ね、より良い医療体制を実現するために連携して行動すること。なお、そのためには、行政機関をはじめ社会全体で患者団体の支援を行っていく必要があります。

  エ がん患者を含めた県民は、がんに関する治験及び臨床研究の意義を理解し、積極的に参加すること。

 

3 目標の達成状況の把握及び効果に関する評価

   基本法第11条第4項においては、「都道府県は、当該都道府県におけるがん医療に関する状況の変化を勘案し、及び当該都道府県におけるがん対策の効果に関する評価を踏まえ、少なくとも5年ごとに、都道府県がん対策推進計画に検討を加え、必要があると認めるときには、これを変更しなければならない」とされています。

   がん対策を実効あるものとして総合的に展開していくためには、その進捗管理を行うことが極めて重要です。このため、県は、目標の達成状況を把握するとともに、県民の意見等を踏まえつつ、がん対策の効果を検証し、施策の見直しを図ることとします。

   今後は、計画に定める取組を進めていくこととしますが、がんをめぐる状況変化を的確に捉えた上で、目標の達成状況の把握と効果に関する評価を行い、必要があるときは、計画期間が終了する前であっても、これを変更することとします。

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