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平成30年8月教育委員会会議定例会の会議録

1 期日

平成30年8月21日(火)

2 場所

県庁24階 教育委員会会議室

3 出席者

笠原寛教育長、小池啓一教育長職務代理者、藤原重紀委員、平田郁美委員、青木章子委員、武居朋子委員

4 事務局出席者

北爪清教育次長、山口政夫教育次長(指導担当)、野村晃男総合教育センター所長、飯塚裕之総務課長、岩瀬春男管理課長、津久井裕美福利課長、上原永次学校人事課長、鈴木佳子義務教育課長、村山義久高校教育課長、上原篤彦特別支援教育課長、船引忠雄生涯学習課長、古澤勝幸文化財保護課長、小林信二健康体育課長、阿部誠総務課次長、根岸政彦総務課補佐(行政係長)、宇津木牧子総務課副主幹

5 開会

午後1時00分、笠原教育長、教育委員会会議の開会を宣す。

傍聴人は6名、取材者は1名であることを報告。

6 会議録署名人の指名

笠原教育長が、今回の会議の会議録署名人に藤原委員を指名。

7 議案審議の一部を非公開で行うことについて

議案審議に先立ち、笠原教育長から、第21号議案及び第22号議案は議会に提出する案件であることから、審議は非公開で行いたい旨の発議があり、全員賛成で議決した。

8 教育委員会の行事日程

教育委員会の主要行事日程及び次回定例会議の日程について、総務課長が説明。

9 教育長事務報告

(笠原教育長)

 一点目は、県防災ヘリの墜落事故についてである。8月10日に、県防災ヘリ「はるな」が中之条町の山中に墜落し、9名の乗員が亡くなるという大変痛ましい事故が発生した。お亡くなりになられた方々に深く哀悼の意を表すとともに、御遺族の皆様に心からお悔やみ申し上げる。亡くなられた隊員の方々は30代から40代が中心で、働き盛りであり、職場でも、また、家庭でも中心となって活躍されていたことと思う。隊員の遺族の中には県立高校の生徒も複数いると聞いている。学校とはすでに連絡を取り合っているところだが、生徒の精神面のケアにも配慮して対応を進めていきたいと考えている。防災ヘリの関係は以上である。
 二点目に、夏休み期間中における高校生の活躍を報告する。
 まず、8月1日から三重県で開催された全国高等学校総合体育大会についてである。総合開会式に私が出席してきた。大会は8月20日までの日程で行われ、熱戦が繰り広げられた。本県の高校生の成績に関しては、まず個人種目ではボクシング男子バンタム級で伊勢崎工業高校の吉田選手が優勝を飾った。また水泳の女子200メートル背泳ぎで農大二高の関口選手が準優勝、男子100メートル背泳ぎで高崎高校の三浦選手が第3位であった。そして陸上では、男子3段跳びで前橋育英高校の外所選手、レスリング女子74kg級で市立太田高校の小林選手、ウエイトリフティング男子69kg級クリーン&ジャークで藤岡工業高校の細野選手、同じく男子105kg超級クリーン&ジャークで利根実業高校の藤ノ木選手がそれぞれ3位という素晴らしい成績を収めた。団体種目では、前橋育英高校の女子のサッカーで第3位、前橋高校の登山男子で第3位、さらには弓道男子で市立前橋高校が第3位であった。それぞれの活躍により、本県の高校生ここにありということを示していただいた。
 続いて、全国高等学校総合文化祭について報告する。今年は長野県において、8月7日から11日までの日程で開催された。総合開会式には私が出席した。開会式の後、各部門のうち、高崎商科大附属高校のバトントワリング、桐生女子高校の管弦楽、前橋女子・渋川女子校合同チームによるマンドリンなど、本県から参加した高校生の演技・演奏を視察・激励してきた。本県の高校生の実績だが、19ある部門のうち、自然科学部門(物理部門)で藤岡中央高校のチームF.C.Lab(エフシーラボ)が最優秀賞という素晴らしい成績を収めた。また、写真部門で前橋工業高校の平間さんが優秀賞、新聞部門で高崎高校が優良校賞、協賛部門のうち工業部門の横Gコンテストで館林工業高校の根岸さんが第3位となった。運動部、文化部、それぞれで、本県の生徒が全国を舞台に活躍していることについて報告した。
 三点目は、教育委員が出席した各種行事について報告する。
 7月21日に、第5回高校生介護技術コンテストが開催され、青木委員に出席いただいた。
 7月23日、24日には、全国都道府県教育委員会連合会の総会が札幌市で開催され、平田委員と私が出席してきた。1日目の総会では、連合会の予算等の認定の他、文部科学省から「幼児教育の充実」及び「第3期教育振興基本計画・教育の情報化の推進等」について行政説明があった。2日目の分科会では「学校における働き方改革について」を共通テーマに協議したところである。また、選択テーマでは、平田委員には「小学校における英語教科化について」、私が「教員の資質能力の育成について」の分科会に出席し、各都道府県の教育長・教育委員と意見交換したところである。
 7月28日は、県中学校総合体育大会の開会式がALSOKぐんまアリーナで行われた。藤原委員、青木委員と私が出席してきた。例年、開会式は敷島球場を会場に行っているが、本年は猛暑による熱中症対策のため、屋内競技場であるALSOKぐんまアリーナに会場を変更して開催された。
 各地区で開催されているいじめ防止フォーラムでは、8月3日の高崎地区に藤原委員、8月9日の桐生・みどり地区に平田委員に出席いただいた。
 8月15日には、群馬県戦没者追悼式があり、私が出席してきた。
 8月20日には、第1回地区別教育行政懇談会を県太田合同庁舎で開催した。全委員と私が出席し、東部地区における外国籍児童生徒の現状と課題について、小・中学校の学校長や市町村教育委員会の指導主事の皆様と意見交換したところである。御参加いただいた方々には、お忙しい中、御出席いただいたことに改めて感謝申し上げる。
 出席いただいた行事について、各委員から一言ずつ感想等をいただきたい。

(小池委員)

 地区別教育行政懇談会について報告する。県の東部地域は、皆さんも御承知のとおり外国籍児童生徒が大変多い地域である。地域で起きている様々な問題について、学校の校長先生や市町村の指導主事の方々から話を聞く機会を設けさせてもらった。懇談会に参加いただいたのは、桐生市、太田市、館林市、邑楽郡大泉町である。その中でも特に外国籍児童生徒が多いのは、太田市と大泉町かと思う。他に伊勢崎市も非常に多いが、今回は地区外ということで出席していない。特に印象に残ったのは、人口比では外国籍児童生徒の占める割合が一番多い大泉町の学校の取組である。我々のように日本人ばかりの中で生活してきた者から見ると、外国籍の児童生徒が多くいることが、なんとなく問題を抱えているような印象を持ってしまう。しかし、決して悪いことばかりではないはずである。大泉町では、20年近く前から外国人が多く住みはじめたことから、小学校・中学校でも、他の地域にはない工夫した教育に取り組んできた。グローバル化が進んできた今の時代、多様な国籍の人、多様な特徴を持った人が一緒に暮らすことが当たり前になってきた。これまで群馬県でも一部の地域の取組であったものが、これから先は他の地区でも取り組むことになる。その時、大泉町の取組は先進事例として、他の地域にとって大変参考になると思う。
 これからの時代、多文化共生や個人を尊重するという考えは絶対に欠かせないものになる。他人を大事にする以前に、自分自身の立ち位置をはっきりさせた上で、個人対個人の付き合いが求められる。これは学校だけでなく地域社会全体がそうなっていく。出席いただいた大泉中学校の校長先生は大変積極的な方で、いろいろな良い話を聞くことができた。
 群馬県は、多文化共生は知事部局で所管している。多文化共生を考える上で、学校のことは教育委員会、その他は知事部局となってしまっており、乖離している部分があると思う。この問題に積極的に取り組むには、県の部署を越え、横のつながりをもって対応していただきたい。地域社会の協力を得ることができれば、学校ももっと工夫した取組ができるのではないか。知事にも是非この問題に関心をもっていただき、積極的に対応していただけることを期待したい。

(藤原委員)

 最初に、中学校総合体育大会について報告する。今回、猛暑の影響を受けて会場がALSOKぐんまアリーナに変更された。子どもたちの健康を第一に考えてのことと思う。結果的に当日は雨で、気温も低かったが、挨拶中も生徒は着座で話を聞くなど、子どもたちの安全管理は徹底していたと感じた。
 素晴らしかったと思うところが二点ある。一点目は生徒の選手宣誓である。3年生の男子であったが、宣誓の中に「魂を込めて最後まで戦い抜く」という言葉があった。日本一になりたいという気持ちを「魂」と言い換えたことに強い意志を感じた。二点目は先輩からのメッセージである。中学2年生の時に大会に出場したという女性からは、緊張して本来の実力が発揮できなかった経験から「失敗を恐れずに、また、この場に立たせてくれた先生や周囲の協力に感謝を忘れないでほしい」という話をしてくれた。どちらの言葉も、この場にいた生徒の胸に響いたことと思う。この2人を選んだ先生方にも感謝申し上げたい。
 次に、いじめ防止フォーラムの高崎地区について報告する。これまでにも話があったように、平成25年に始めたフォーラムも今年で6回目。過去のフォーラムに参加したが、今回のフォーラムは、過去5年間の反省を振り返り、大幅な見直しを行ったことで、とても良いフォーラムであった。改革に取り組んだ義務教育課長、高校教育課長、特別支援教育課長には感謝申し上げたい。これまでと変わった点だが、今年のいじめ防止ポスターはテーマが「僕が傘になる」であったが、フォーラムのテーマを同じ「僕が傘になる」とすることで、一貫した取組になっていた。これまでのフォーラムは各地区の独自性に任せる部分があった。それにより良い面があったと思うが、歪められていた部分もあり、県教育委員会が狙ったとおりの内容になっていなかった地区もあったと思う。今回は一貫したテーマに基づいて行ったことで、この点が改善されたのではないかと思う。また、これまでフォーラム終了後、各学校にどのようにフィードバックされるのか不明確であったが、今回は、学級活動やホームルームで振り返るためのプログラムと、先生が授業で活用するための展開事例が用意してあった。このフォーラムがこの場だけで終わるものではなく、結果を学校に持ち帰って、学校全体で考えを深めることができる仕組みになっていた。フォーラムを通じたいじめ防止が、真に実効性のあるものになってきたと感じたところである。
 次に地区別教育行政懇談会について報告する。懇談会は大別すると、小学校長を中心としたグループと、中学校長を中心としたグループの2つのグループに分かれて行われた。私は小学校長らと懇談する第1グループに参加した。懇談会では、多様化する多言語に対応する学習支援がなされているか、学校によって格差が生じていないかなどの他、外国人保護者へのフォローや貧困家庭への支援の状況などについて話を聞いた。各学校長また市町村教委の指導主事の皆様からは、本当の生の声を聞くことができた。また今回、懇談会を開いて良かったと思うのは、各校・各市町が他地区の取組を直接聞くことができた点だと思う。各校では問題が山積していることと思うが、他地区の取組を参考にすることで解決できるものもあると思う。また、先ほど小池委員から発言があったように、学校だけで悩むのではなく、他の行政機関を巻き込むことで解決に導く方策も見いだせたと思う。懇談会をきっかけに、外国籍児童生徒の問題が少しでも良い方向に向けばよいと思う。

(平田委員)

 全国都道府県教育委員会連合会第1回総会に小池教育長職務代理者の代理として出席してきた。分科会は「小学校における英語教科化」に参加した。意見交換会に先立って研修会が行われ、上智大学の吉田研作教授から説明を受けた。吉田教授は全国の英語教育の第一人者であり、新しい学習指導要領の英語教育プログラムの作成に責任ある立場で携わったと聞いている。吉田教授の説明では、新学習指導要領の教育の3本柱として、『知識・技能の習得』『思考力・判断力・表現力等の育成』に加えて、『学びに向かう力・人間性の涵養』が掲げられているが、日本の教育では『学びに向かう力』が非常に弱く、英語教育においても状況は同じであるとのことだった。特に英語教育では、日本人特有の欧米へのコンプレックスが加わり、更に自分の意見を発信しない傾向がある。それを受けて、新学習指導要領では、中学・高校では教師が英語を使って授業することを原則とすることに加え、生徒が英語を話す機会を増やすことを意識して作ったそうである。英語の5技能(読む、聞く、書く、話す(やりとり)、話す(発表))を一つ一つで教えるのではなく、技能を統合して扱うことがとても大事だと説明があった。例えば、聞いたことを自分の言葉に置き換えて説明したり、読んだ内容を友達で話し合ったりすることである。現場では、教師、学級担任、専科教員、ALTが頑張ってくれていると思うが、いわゆるCLIL(クリル)と呼ばれる教科横断型の授業で、理科や体育の授業を英語で行うなども有効とのことであった。この説明を踏まえて行われた分科会では、多くの県から英語は勉強しても使う機会がないことが一番の問題であると発言があった。家庭で子供が英語を使っても保護者である親はそれに応答できない。小学校での英語教育は難しいという意見が多々あった。群馬県を鑑みると、群馬県には外国人の児童生徒が多く在籍している。多くは母語が英語ではないかもしれないが、多文化の環境の中で、英語を学ぶ意欲は、子どもも教師も高いのではないかと思う。他の都道府県の話を聞きながら、群馬県の方が上手くいっている点も多々あると感じたところである。
 いじめ防止フォーラムについて、桐生・みどり地区に出席してきた。内容は藤原委員から報告のあったとおりである。桐生高校の生徒が中心となり頑張ってまとめてくれていた。NPO法人ゲートキーパーの代表から、友達の気持ちが弱っている時にどう接するかというテーマの講演があった。子どもたちもしっかり聞いてくれていたが、奥に座っていた先生や保護者など、大人がとても熱心に聞き、質問していたことが印象的であった。いじめは子どもたちだけで解決できる問題ではない。講演を行ったNPOをPTAが講師として招くなどして、いろいろな学校で講習会が開かれるとよいと思う。

(青木委員)

 第5回群馬県高校生介護技術コンテストについて報告する。
 今回は、県立伊勢崎興陽高校を会場に開催された。コンテストは、ベッドメイキング部門、介護技術ペア部門に、今年から介護技術個人部門を追加された。個人部門の追加は、一人でも多くの生徒にチャレンジしてもらいたいという考えからだと聞いている。ペアでは個々のレベルに差がありすぎることもあり、個人部門を増やすことで技術の向上につなげたい考えもあるようである。コンテストには9校50名が参加した。出場者は外部との接触を禁止され、制限時間5分の中で、与えられた課題に挑戦する。それを3名の審査員、見学の生徒、先生、来賓といった多くの人の前で実践するため、非常に緊迫した空気の中でコンテストが行われた。生徒の緊張感がよく伝わってきた。審査の評価表を見せていただいたが、それぞれの部門に9~17の審査項目があり、更に細かい審査基準が定められていた。大切な命を預かるだけに、厳しいチェックがあるのだなと感じた。コンテストの結果は、ベッドメイキング部門の最優秀校に伊勢崎興陽高校、優秀校に吾妻中央高校と新田暁高校、介護技術ペア部門は最優秀校に伊勢崎興陽高校、優秀校に吾妻中央高校、介護技術個人部門では最優秀校に伊勢崎高校、優秀校に吾妻中央高校がそれぞれ受賞した。今年も個々のレベルが高く、審査は難航したと聞いている。個人的な感想だが、競技中に配線トラブルからベッドが動かなくなってしまうハプニングがあった。しかし、そこに居合わせた各校の生徒達が協力して運ぶなどしたおかげで、スムーズに進行することができた。とっさの場面でも強い協力体制が見られたことに、福祉の和を感じた。また、コンテストには特別支援学校の生徒も参加していたが、他校にはない深い思いやりを感じ、とても感動した。最優秀校、優秀校となった伊勢崎興陽と吾妻中央の各校は、この後、神奈川県で行われる関東地区介護技術コンテストに出席する予定である。県を代表して参加する2校には優秀な成績を収められるよう頑張っていただくとともに、更なる発展を期待したい。なお、来年度の関東地区大会は群馬県で開催されるとのことである。
 次に、中学校総合体育大会の開会式について報告したい。今回、猛暑のため会場が室内となり、入場行進は行われなかった。これは保護者の立場からの意見になるが、総体の入場行進に参加することに憧れている生徒もいる。またこういう活動は後に良い思い出にもなる。健康面での配慮はとてもありがたいが、大会にはそういう面もあることを忘れないでいただきたい。
 地区別教育行政懇談会で、聞きそびれてしまったことがある。日本語がまったくしゃべれない児童は日本に来てどれくらいで話せるようになるのか。日本語が話せるようになったとして、普通クラスの授業についていけるのか、挫折してしまうのではないか。参加したグループではこの話にならなかったので聞いておけばよかったと反省した。支援や対策なども気になるところである。日本語学級のことを、普通クラスの児童生徒の保護者は意外と知らない。現状では知る方法がないので、外国人の子が何人くらいいるようだ程度の知識だと思う。せっかく同じ学校にいるのだから、情報共有し、お互いのことを知ることができれば、保護者同士でもっと助け合えるのではないかと感じた。

(武居委員)

 地区別教育行政懇談会について報告する。東部地域における外国籍児童生徒の現状について意見交換を行ったところだが、課題は様々あると感じた。突然、海外から転入してくるケースや、生活習慣の指導、文化の違いから起こるトラブル、多様化する言語と指導者の不足などである。東部地区では、長年にわたり外国籍児童生徒の指導にあたっているということに感銘を受けながら話を聞いた。児童生徒の半数近くが外国籍という学校もあり、多国籍が当たり前になる時代が来ているのだなと感じた。日本での就労を見越した教育を行い、高校進学の実績でも成果を上げてきていると話があった。学校教育において言葉の壁が非常に大きい。日本語を話せるようになるのにどのくらいかかるのかという話もあったが、日本語指導の充実が非常に大きな課題であると思う。現状では日本語指導の職員の子供を思う気持ちや熱意に支えられている部分も大きい。校長先生の話から学んだのは、教職員と児童生徒の人権意識がしっかりしている学校は、多文化共生の土壌ができ上がっている。学校の姿勢が子どもたちの発展的な未来に影響している。日本国籍であっても外国籍であっても、子供の教育を受ける権利を保障すること、これから未来を作っていく子どもたちを、国籍を問わず大切に育てていくこと、そういう姿勢や考え方、多文化共生の意義を、学校だけでなく地域と共有していくことが大切である。教育委員会だけでなく、他の部所や、地域、NPO法人等と連携していくことができれば、現状の課題を解決していくための方策が見付かるのではないかと思った。

(笠原教育長)

 私からも何点か報告したい。
 最初に、全国都道府県教育委員会連合会第1回総会についてである。先に報告したとおり、分科会では「学校における働き方改革について」と「教員の資質能力の育成について」をテーマに各県の教育長と意見交換をした。働き方改革については、教員の勤務時間の把握、部活動の活動指針、この辺りが大きなテーマとなった。本県では、昨年度から「教員の多忙化解消に向けた協議会」を設置し、学校長、運動部活動の代表、PTA、市町村教育委員会などの皆様にも議論に御参加いただいた。勤務時間の把握についても、この4月から県内全ての小中高特支学校で進めているところである。他県では、勤務時間の把握や、部活動の指針の策定について、まだ取組がはじまっていないところもあるとのことであった。昨年度から早めに取組を始め、関係の方々とも議論ができた本県は、比較的スムーズに動き出せたと改めて感じたところである。部活動の関係については、高校が足並みをそろえて取り組むことが難しい、高校によって、部活動の存在意義や、生徒の意識が異なる点があり、一律に考えていくことは難しいと、多くの教育長から発言があった。最終的に教員の働き方という意味では、土日の休みに加え、夏休みなどの長期休業中の対応を含めて検討する必要がある。例えば、土日の部活動がある場合、その日を勤務日として、その分の平日を休日扱いにするなどである。今の週休二日制の枠組みでない、変則的な勤務時間の制度が有効ではないかと意見があった。同時に給与や給特法の時間外の規制の関係もあり、導入は難しいとする意見もあり、様々な議論が交わされたところである。
 教員の資質能力の育成についてであるが、昨年度、群馬県も育成指標を設け、大学や教育委員会、総合教育センター、学校現場などでトータルに取り組んでいただいているところである。これも県により事情が異なっていた。特に採用の関係では、政令市を有する県で、志願者が政令市に集中してしまう問題があった。例えば、新潟県では、政令市である新潟市に志願者が集中し倍率が高くなるが、新潟市以外を対象にした県教委の募集では小学校教員で1.2倍ほどまで下がってしまう。そうなると、一次試験が、選ぶというより、問題なければ合格させるものになってしまい、教員の資質を踏まえた選考が難しくなるという危機感を持っていた。政令市を有する多くの県が同じ問題を抱えていた。ただし、千葉県は東部地域が都心に近いためか、事情が異なるようであった。群馬県に政令市はないが、教員を志願する学生が前橋市、高崎市といった都市部だけの勤務を希望するようになると、地域によっては教員の確保が難しくなる。他県の情報も収集しながら、採用試験の在り方を検討していきたい。
 もう一点、県議会の文教警察常任委員会の県外調査が7月24日から26日まで3日間で行われた。私はこのうち7月25日の北海道教育大学附属函館中学校の視察に同行した。教育大学附属ということもあり、ICT教育が先進的な学校であった。授業では児童全員がタブレットを使用し、グーグルと連携したプログラムを使っていた。公務システムも同じ端末を使用しているとのことだったが、外部ネットワークとの接続はできないようになっており、個人情報の管理も徹底されていた。先進的な事例を見せていただいたが、公立の小・中学校の全てで導入するのは難しいと思う。ICTを活用した教育が求められる中で、群馬県でどのような取組をしていくべきか考えさせられたところである。
 報告は以上である。

 それでは引き続き、所属長から関係の報告をお願いする。

(1)県立学校における既存ブロック塀等の安全点検等状況調査について(PDF:42KB)

 管理課長、県立学校における既存ブロック塀等の安全点検等状況調査の結果について、資料1により報告。

(笠原教育長)

 委員から何か質問があるか。

(藤原委員)

 管理課ではないかもしれないが、関連して通学路の安全確保について質問したい。調査等の結果、危険なブロック塀を避けて通学路を変更したところはあるか。民間工場のブロック塀など、県や市町村では手が出せないところもあると思うがいかがか。

(健康体育課長)

 市町村教育委員会には目視の調査結果を受けて、必要であれば通学路の変更も検討してほしい、また、危険な箇所があれば建築基準法を所管する部署に繋いで対応してほしいと依頼している。ただし、件数の報告までは求めていない。

(笠原教育長)

 管理課長から補足はあるか。

(管理課長)

 大阪の事故も通学路のブロック塀が倒れたもので、それが学校のブロック塀であった。対応は2通り考えられる。一つは改修・撤去などハード面の対応。もう一つが、委員がおっしゃるように通学路を変更することである。しかしこれは可能でないこともあるため、2つを組み合わせて対応している。ブロック塀の調査を市町村教育委員会に依頼する際に会議を開催したが、その場で、ブロック塀の調査の方法に加え、通学路の安全対策についても伝えている。
 健康体育課長から報告のあったとおり、まず一番に通学路の変更を検討してもらっている。民間のブロック塀や廃工場などは、費用もかかり、すぐの対応が難しいと思われることから、市町村教育委員会には、まず通学路のどこに危険があるか把握し、結果を建築部局に伝達する手続きを取るよう依頼している。これにより建築基準法に基づいて持ち主に行政指導することができる。

(藤原委員)

 安全対策が進んでいると聞き安心した。

(2)平成30年度全国学力・学習状況調査結果について(PDF:151KB)

 義務教育課長、文部科学省が実施した平成30年度全国学力・学習状況調査の結果について、資料2により報告。

(笠原教育長)

 委員から何か質問があるか。

(小池委員)

 小学校の算数の結果が思わしくない。これまでも算数や理科に特配の先生を置くなどの対策を行っていると聞いているが、結果として成績に反映されていない。成績分布を見ると、小学校の算数と国語に相関関係があることは明白である。算数の問題ができないのは、算数ではなく、国語力に問題がある可能性が高いのではないか。問題をきちんと読み取れないことが、正答に結びつかない要因ではないかと思う。調査結果の数量的なところは公表しづらいと思うが、内部できちんと分析し、対応策についてよく検討していただきたい。

(義務教育課長)

 読解力について、いろいろなところで問題になっている。算数についても御指摘のとおりかもしれない。意見を参考に検討を進めたい。

(3)公立幼稚園の廃止について(伊勢崎市)(PDF:10KB)

 義務教育課長、公立幼稚園の廃止について、資料3により報告。

(4)県内の小学校・中学校における組み立て体操の実施状況調査の結果について(PDF:524KB)

 健康体育課長、県内の小学校・中学校における組み立て体操の実施状況調査の結果について、資料4により報告。

(笠原教育長)

 委員から何か質問があるか。

(小池委員)

 小学校では減少が止まったようである。練習中の事故ということであるが、身体のでき上がっていない小学生が組み体操に取り組むことが適切か、安全面も踏まえてよく点検してほしい。数字を減らすことは前提として必要だと思う。また発生率は少ないが骨折などの事故が起きている。発達段階に応じた取り組み方があると思う。

(健康体育課長)

 怪我をした状況は、倒立で自分の身体を支えられずに転倒したもの、二人組で行う体操の際に一方が支えきれずに転倒したものなどである。子どもたちの発達や技能の状況に応じて、演技内容を構成することを検討する必要があると感じている。

(藤原委員)

 組み立て体操は怪我が多い事から、特に危険なタワーなどの演技が減少しているものと思う。一方で、組み立て体操は、子どもたちが協力、共同、達成感などを味わえるものであり、また、保護者も演技を見て感銘を受けることができた。必ずしもマイナスの面ばかりではなかったと思う。怪我が増えて取組が減ることは当然と思うが、これに変わる演目はあるのか。

(健康体育課長)

 怪我の危険性が低いもので、形や姿勢をそろえることで美しさをだすなどしている。また、以前の組み立て体操は笛で合図をだすだけだったが、ダンスなどの表現運動と組み合わせ、演技の一部としてピラミッドを作るなど、工夫して取り組んでいる学校が増えている。

(藤原委員)

 仲間との共同や達成感なども子どもたちに体験してほしい。工夫を凝らして取り組んでいただきたい。

(5)第3回群馬県立藤岡中央高等学校におけるハンマー投げ事故検証委員会の開催について(PDF:22KB)

 健康体育課長、第3回群馬県立藤岡中央高等学校におけるハンマー投げ事故検証委員会の開催結果について、資料5により報告。

(笠原教育長)

 それでは教育長事務報告について以上とする。

10 議案審議

第20号議案 群馬県指定文化財の指定について

文化財保護課長、原案について説明

異議なく原案のとおり決定

11 議案審議(非公開)

 ここで、笠原教育長から、これからの審議は議会に提出する案件であるため非公開で行う旨の発言があり、傍聴人及び取材者は退室した。

第21号議案 教育委員会の点検・評価について

総務課長、原案について説明

異議なく原案のとおり決定

第22号議案 平成30年度県立藤岡特別支援学校高等部新築建築工事請負契約締結について

管理課長、原案について説明

異議なく原案のとおり決定

12 教育委員会記者会見資料について

教育委員会記者会見資料について、総務課長が説明。

13 閉会

午後2時57分、笠原教育長、教育委員会会議の閉会を宣す。

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