1 日時
平成29年6月14日(水曜日)13時30分から16時00分
2 場所
群馬県立高崎工業高等学校
3 出席委員
9名(梅澤委員(会長)、田村委員、松村委員、茂木委員、鈴木委員(副会長)、古賀委員、太田委員、堀口委員、根岸委員)
※欠席委員3名(遠藤委員、宝田委員、朝岡委員)
4 次第
- 開会
- 群馬県産業教育審議会長挨拶
- 群馬県教育委員会教育長挨拶
- 委員及び幹事自己紹介
- 学校概要説明(群馬県立高崎工業高等学校長)
- 活動発表
「音声認識技術を用いたロボット製作」
- 授業・施設・設備等視察
授業「工業化学実習」、「電気実習」、「工業技術基礎」、「建築実習」、「土木実習」、「定時制生徒の主な展示作品」
- 審議
「産業界と教育界が連携した産業教育の在り方について」
- 閉会
5 議事概要
会長
- 「産業界と教育界が連携した産業教育の在り方について」ということで、視察の感想も含め協議をお願いする。
委員
- 大量に安いものを作ればよいという、競争社会を考え直さなければならない時代に来ていると考える。100円のものを100個作るより、1000円のものを10個作るといった様な、知恵と技を発揮する中身の濃いものつくりが大切である。
- 生徒が一生懸命、楽しそうに取り組んでいる様子が見られた。
- 知恵、技を発揮するのには、アナログ技術が大切であり、体でぶつかり、手を動かすことが、大切だと感じる。
- 新しい知恵や技を見出すような環境を作っていただきたい。
委員
- 本校では、6つの科で生徒が自分の興味や関心等に応じて学習しており、産業界に入って活躍するためにはどうすればよいかについて、自ら進んで学習できる環境が整っている。
- ものづくりを学習するには、学校だけではなく、外部や地域のリソースを活用する必要がある。
- キャリア教育を学校で実施するだけでなく、現実に即した学習ができる環境が整っており、生徒が楽しそうにしている様子を頼もしいと感じた。
委員
- 少人数の生徒に対して指導者が1人おり、実習しながらすぐにフィードバックすることで、生徒の学びが深まっていた。
- 現場では、働いたことを検証する機会が不足しているように感じる。書くことで学びを振り返る場面を設定することが大切であり、書くという習慣が身に付けば良いと考える。
- 現場で働いている人を見る機会、専門に特化した知識を広げる機会、工業見学等をとおして世界を広げる機会を活用し、広い視野の中で物事を見て、これから先のことを考えさせている。
委員
- 生徒が楽しそうに学んでいたことが印象的であった。
- 今日の取組にあった、手や体を使う作業が多いことは重要だと考える。
- 本校には、建築科や土木科がある。最近は建設業で人手不足であり、働く人を確保するという観点で、生徒数の増加等を検討してもらいたい。
- 平成29年3月卒業者の内定率は99.2%と高く、恵まれた環境にある。県内の大手企業等に入って活躍する生徒を輩出している本校は素晴らしいと思う。
- 学習する上では、本人の学ぶ意志やがんばろうという気持ちが大切であり、文武両道で今後も発展することを期待している。
委員
- 生徒発表では、音声認識や画像を取り入れており、進歩していると感じた。社会に対応していくためには、新しい技術を学ぶ必要がある。
- ロボットが様々な場面で活用されているが、学校では基礎を学んでもらいたい。
- 卒業生の3分の2が就職であり、県内有名企業に多くの生徒が就職している。地元産業への貢献のため、県内に就職できるようにお願いしたい。
- 太田東高校のみらい学では、社会人と生徒が仕事について話し合っている。キャリア教育の充実や、社会について理解する機会を設けてもらいたい。
委員
- 様々な設備や機械があり、設備投資の必要性と大きな予算が投入されていることを感じた。
- 大学に進学する生徒もいるが、学校で学んだことを生かして社会で活躍をしてもらいたい。
- 私もロボットに興味を持っており、生徒発表の動画や、高校生でもロボットを作成できることを素晴らしく感じた。
委員
- 本日の音声認識技術に関する生徒の発表により、教えなければならない、テクニカルな部分が、今後益々高度化していくであろうことが感じられた。
- 教育の基本となる部分は、「体で覚えたことは忘れない」ということである。どの教員も自信を持って指導しており、これが技術の継承につながっていると感じた。
- 「ものをつくる姿勢」を教える、熱心な教育活動を見ることができた。この姿勢は重要であると感じた。技術的なことは分からないが、生徒の手を見たら爪がしっかり切られており、この手が経験を積み、油まみれになって一人前になっていくことが想像できた。10年後、20年後が楽しみである。
委員
- 当社は、昨年10月に70周年を迎えたが、高崎工業高校の生徒には、数え切れないくらい入社し、仕事をしてもらっている。
- 今、厳しいものづくりの中で生き残るポイントは、ジャパンクオリティー(日本品質)であり、これを支えるものが、プロセス(過程の透明性)と5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)である。高崎工業高校では、限られたカリキュラムの中で、これらをしっかりと教育していることを実感した。
- ものづくりであるが、大手に独自技術を提供することで対等となるための開発力や、ニッチ市場への参入のためのプロセスの透明性が重要となってくる。
- 現在、3次元CAD等では様々な分析ができるが、創造力を膨らませて、その裏にあるものを見る力が必要であると感じている。ひいてはその製品が引き起こす、例えば安全等の問題に思いを巡らすことや、思いやり等が益々必要となってくる。創造力は、若い頃の教育が重要であり、だるまロボットの発表は、正にこれに当たる。
- 定時制生徒のインターンシップを積極的に受け入れたい。
校長
- 見ていただいた授業は、工業高校の基本的な場面であるが、情報技術科については、その基本を積み上げ取得した技術等を集大成する「課題研究」であった。
- 県下に工業科を置く学校が12校あり、そのうち7校が工業高校であるが、この中でも高崎工業高校の教育内容はオーソドックスであり、インターンシップや外部講師等の関係は、多くの高校で実施している。
- 社会の変化に応じた教育の実現に責任を感じると同時に、楽しみでもあり、大きな可能性を感じている。
課長
- 昔とは違う形で、現在の社会のニーズに合わせた教育が行われており、増加しつつある女子生徒も、夢や将来のビジョンを持って一生懸命に取り組んでいた。
- 専門教育の持つ、生徒を成長させる力、指導する力を改めて感じるとともに、ものづくりや実験・実習を通じて生徒を成長させていくシステムを、外部の力も更に導入しながら磨きをかけていただけたら、より素晴らしい未来があると感じた。
会長
- 本日は、工業高校の視察であった。本校では3分の2の生徒が高校卒業後に就職するため、高校が最終学歴となるが、それに見合うような立派な先生方とその指導によって、たくましく羽ばたいていく様子を見せていただいた。
- やはり、産業教育に色々な形でお金をかけ支援することは、意味があると感じた。
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