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「(仮称)原宿・吉沢地区産業団地開発事業に係る環境影響評価方法書」に対する意見について

更新日:2014年10月9日 印刷ページ表示

1 大気環境について

  1. 低周波音について、既存産業団地等で苦情が出た例がないとして環境影響評価項目に選定していないが、騒音、振動と低周波音は互いに関連する現象である。供用後に低周波音が発生する可能性もあるため、環境影響要素の抽出に加えること。また、現在、工事中、供用後の状況について、影響の有無をモニタリングすること。
    さらに、従来の暗渠用水路を開渠用水路として緑道を配置し、空間的な余裕を残すなど、騒音、振動、低周波音を考慮に入れた団地の配置等を検討すること。
  2. 臭気指数規制では、事業場から事業活動に伴って排出される全ての臭気が対象となるため、各種法令で規制を受ける物質の管理だけでは不十分である。各種法令および悪臭防止法の規制遵守と併せて、悪臭軽減対策を検討すること。
    また、供用後のモニタリングの実施を検討すること。

2 水環境について

  1. 排水の放流想定河川である矢場川と休泊川は、いずれも水質汚濁が進んでいる河川であるため、操業開始した企業の排水により、これ以上の水質汚濁が進むことのないよう十分配慮すること。
  2. 団地造成により、周辺地域への浸水を助長することのないよう、調整池や調整池までの排水施設を計画すること。
    また、下流への排水量については、放流先の水路管理者と調整を図った計画とすること。

3 地盤環境について

  1. 計画地はかつて足尾鉱山の被害を受けた場所であり、供用後の進出企業とのトラブルを避けるためにも、雨水浸出水等による下流域への影響も含め、土壌の現状把握、予測、評価を確実に行うこと。
  2. 安良岡町51に設置してある水準基票(55-01)は、群馬県の固定点であるため、評価対象として不適当と考えられる。周辺を含めた評価若しくは55-01を除いた最寄りの地点での評価を検討すること。

4 生物環境について

  1. 計画地が田畑であるため、動植物に与える影響が少ないという前提の調査方法と感じられる。田畑も身近な自然であるという視点に立って、調査を行うこと。
  2. 注目すべき種が確認された場合は、貴重な試料となる可能性があるため、写真による記録を残すこと。
  3. 水生生物に関して引用された文献には、分類上や分布上からみて疑問のある種なども記載されているので、注意すること。ヌマエビのように県内での分布記録がない種が発見された場合、採取・保存して確認すること。

5 人と自然とのふれあいについて

  1. 計画地には、中世に開削された休泊堀の遺構や反丸遺跡及び吉祥寺遺跡の一部が確認されている。特に休泊堀は東毛地域の歴史上貴重な遺構であるため、現状把握を確実に行うこと。
  2. 計画地内に緑地が少ないため、外周に遮蔽緑地、計画地内に緑地帯の配置や進出企業との緑化協定等を検討すること。

6 その他

 特に、大気質、鳥類、景観の調査、予測及び評価にあたっては、栃木県足利市内の状況についても配慮すること。

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