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第2部第5章第2節 情報交換・交流の場の構築と自主的取組の促進

更新日:2015年10月8日 印刷ページ表示

第1項 環境情報の提供と共有化

1 環境ホームページ(ECO ぐんま)の運用

 県では、環境に対する理解を深めてもらうことを目的に、平成24年3月から群馬県環境情報サイト「ECOぐんま」を開設し、県内の環境に関する情報を発信しています。サイト内では、環境についてのイベント情報や、家庭でのCO2排出量診断、EV充電マップ等の様々なコンテンツを見ることができます。

(1)掲載コンテンツ

  • 新着情報
  • おすすめ情報…家庭でストップ温暖化、電気自動車の普及、3Rの推進、環境学習・活動のひろば、動く環境教室「エコムーブ号」、森の楽校、県立森林公園
  • 分野別情報…地球温暖化、大気・水・土壌、自然環境、森林保護・緑化、廃棄物・リサイクル対策
  • 行政資料等…条例・規則、計画・プラン、環境白書、環境アセスメント

(2)ホームページアドレス

環境ホームページ(ECO ぐんま)<外部リンク> URL:http://www.ecogunma.jp/

2 試験調査研究の推進、成果の公表

 衛生環境研究所では感染症・食中毒などの衛生・医療及び水・大気などの環境保全に関する調査研究を実施しています。
 環境分野では、従来の自然科学を重視した調査・研究に加え、環境教育分野にも力を入れ、研究を進めています。

3 啓発イベント(ぐんま環境フェスティバル、森と木のまつり、ぐんま山と森の月間・ぐんま山の日)の開催

(1)ぐんま環境フェスティバル

 「ぐんま環境フェスティバル」は循環型社会の実現に向けて、環境問題の現状や取組などを楽しく、分かりやすく「学び」、「考える」ことを目的に、県や関係団体等で構成する「ぐんま環境フェスティバル実行委員会」が主催し、開催しているイベントです。平成26年度には第16回目を迎えました。

【平成26年度の開催状況について】

  • 開催日 平成26年9月27日(土曜日)
  • 場所 高崎市 ヤマダ電機LABI1高崎
  • 来場者数 約5,000人
  • 内容 新エネルギー・自然エネルギーに関する展示、企業・団体等の出展、高校生による環境への取組紹介、自然素材を使った創作体験や各種イベント等

(2)森と木のまつり

 「森と木のまつり」は、森林が有する多面的機能や、県内林業・木材産業、山村の文化・産業などを紹介し、多くの方に山村の魅力や役割などを理解していただくとともに、相互の交流を通じて、木材産業及び山村地域の活性化を図るためのイベントです。
 各森林事務所、環境森林事務所が、他の行政機関や各種団体と協力して実行委員会をつくり、県内各地域で開催しています。

(3)ぐんま山と森の月間・ぐんま山の日

 毎年10月は「ぐんま山と森の月間」です。
 民間団体と行政機関による「ぐんま山と森の月間推進協議会」では、この期間を中心に、登山大会や自然観察会、森林ウォークや林業体験会など、県民参加型のイベントを実施しています。
 平成26年度は、「ぐんま山と森の月間」協賛イベントとして、42のイベントを開催し、合計1万6千人以上の方に参加いただきました。
 また、平成22年に「第34回全国育樹祭」が群馬県で開催されたことを記念して、育樹祭が開催された10月の第一日曜日を「ぐんま山の日」と定め、毎年、記念講演会やフォトコンテストを実施して、県民の皆さまに山や森林への理解と関心を深めていただくための取り組みを行っています。

第2項 県民・民間団体の取組への支援

1 環境アドバイザーの登録、支援、活用

 環境保全活動の地域リーダーとして活躍する人材の育成・支援のため平成4年度から群馬県環境アドバイザー制度を設け、292名(平成26年度末現在)の環境アドバイザーが県に登録し活躍しています。
 

【環境アドバイザーの活動概要】
 環境ボランティアとして、環境美化活動、地球温暖化対策、ごみの減量や自然エネルギー等、様々なテーマで活動しています。
 平成11年度から環境ボランティアに委託している「地域環境学習推進事業」も、主に環境アドバイザーが企画・立案・実施をしています。
 また、環境アドバイザー相互のネットワーク作りのため、平成9年度に「群馬県環境アドバイザー連絡協議会」を設置しました。役員会・幹事会を随時開催し、重点活動内容について協議するとともに、会報「グリーンニュース」の発行、専門部会・委員会(ごみ問題、温暖化・エネルギー、自然環境、広報委員会)の運営、地域ごとに活動する地域部会など「行動する環境アドバイザー」をスローガンに専門性を伸ばしながら、アドバイザー同士のつながりを意識した活動に取り組んでいます。
 さらに平成26年度には、群馬県と共催で二回目となる「みんなのごみ減量フォーラム」を開催し、ごみ問題について考えました。

2 群馬県環境にやさしい買い物スタイル普及促進協議会

 マイバッグ等の利用は、ごみの減量化や省エネ・省資源をはじめ、循環型社会の構築と温暖化防止を配慮したライフスタイルの醸成として大きな役割を担っています。
 県では、低炭素・循環型社会の実現に向けたライフスタイルの普及のため、平成25年度に消費者(環境)団体、事業者、行政(県及び35市町村)の3者で構成される「群馬県環境にやさしい買い物スタイル普及促進協議会」を設置しました。
 この協議会では、消費者(環境)団体を中心に店頭でマイバッグの持参を呼びかける啓発活動を実施し、県民の環境活動を後押ししています。また、環境に配慮した取組を行う事業者を支援するため、協議会の協力店に登録した事業者を県の環境情報サイト「ECOぐんま」に掲載し、情報発信を行っています。

  • 平成26年度実施状況
    • 実施回数 34回
    • 参加者延べ 267人

3 自主的な取組に対する顕彰(群馬県環境賞顕彰)

 県民の環境意識の高まりと環境活動へのより一層の参加を促進するため、環境分野において優れた実践活動、調査研究活動、自然保護等に顕著な功績があった県民や事業者等に対して、「群馬県環境賞(環境特別功績賞・環境功績賞)」を授与しています。

4 花と緑のぐんまづくり推進事業

(1)花と緑のぐんまづくり推進事業

 「全国都市緑化ぐんまフェア」の成果や花と緑の多様な役割を踏まえ、既存事業を再構築し、平成21年度より以下の3つの展開方針により、花と緑あふれる県民参加の県土づくりを目指しています。
ア 花と緑を活かした新しい県民参画型の事業展開
イ 多様な主体の参画する推進体制の構築
ウ 多様な意見を取り入れ事業をブラッシュアップ

(2)事業の内容

 県民代表者、県、市関係者等で構成する「花と緑のぐんまづくり検討委員会」で、事業展開及び推進体制が検討され、「花と緑のぐんまづくり推進プラン」が策定されました。
 これに基づき、平成21年4月より花と緑のぐんまづくり推進事業がスタートしました。

ア 推進体制
 多様な主体が参画、かつ全県的な事業展開を推
進するため、以下のような協議会を設置しました。

  • 全体協議会
    【県、イベント開催市町、団体、企業等】
  • 地域協議会:県内12地域
    【県地域機関、市町村、自治会等】

イ 事業展開
 花と緑のぐんまづくりを推進するため、以下の5事業を展開しました。
 a 全体協議会で実施する事業
 花と緑のぐんまづくり~ふるさとキラキラフェスティバル~

 市町持ち回りの花と緑のイベント
 開催場所:
 平成26年度【沼田市】4月19日~5月18日
 沼田公園、沼田市中心市街地
 主な催事:沿道飾花、体験教室、コンテスト等

 b ぐんま美緑化(みりょくか)PR作成
 群馬の花緑をPR(バスツアー、ホームページ活用等)

 c 花と緑の総合行政
 県庁内の花緑関係課で連携し花緑総合施策を実施(ぐんま花のまちづくりコンクール、街中緑化推進検討部会、花と緑のぐんまづくりシンポジウム)

 d 地域協議会で実施する事業

  • 花と緑のクリーン作戦
    飾花や除草など県管理の公共施設を含む区域において美化活動を行う住民団体を支援
  • 花のある道モデル事業
    道路工事等で生じたポケットパークを再整備し、地域の方々の管理等への協力により再生
  • 花のゆりかごプロジェクト
    農業高校等と協力し、住民参加型花苗育苗供給システムを確立

 e 県民の事業参加と交流のための事業

  • ふるさとキラキラサポーターズクラブ
    事業への県民一人一人の参加を目的にサポーターズクラブを設置※企業等への協力により各種特典あり

5 地域ぐるみでの協働活動への支援(多面的機能支払交付金)

(1)事業の趣旨

 過疎化や混住化が進む農村地域において、農地、農業用水などの十分な管理が困難になり、農業・農村の持つ多面的機能が失われています。このため、農業者や地域住民等による活動組織が、農地、水路等の保全管理、農村環境の保全活動に取り組み、農地周りの水路や農道の補修を行うなど活力ある地域づくりを支援します。

(2)事業内容

 農地、水路周りの草刈りや泥上げなど農地、水路等の基礎的な保全管理を農地維持活動とし、農村環境の保全のための活動や農業用用排水路等の補修・更新など施設の長寿命化のための活動を資源向上活動として、農地面積に応じた活動を支援しました。

(3)実施状況

 平成26年度は、農地維持活動で207活動組織、農地面積12,945ヘクタール、資源向上活動で91活動組織、農地面積6,405ヘクタールを実施しました。

6 河川愛護団体への活動支援

 河川愛護意識の啓発と良好な河川環境の維持・保全、適正な河川利用を推進するため、毎年7月を「河川愛護月間」として、河川美化作業等の様々な活動を全国で実施しています。
 良好な河川環境の維持・保全を行政のみで行うことには限界があり、地域住民の協力が不可欠です。そこで、「自分たちの社会は自分たちで作っていく」という考えのもと、県民参加型公共事業「道普請型ぐんまクリーン大作戦」の一環である「河川・道路クリーン大作戦」を平成11年度から行い、平成21年度からは「花と緑のクリーン大作戦」として河川の除草活動等を行う団体に対して奨励金を交付し、自発的な住民組織による活動を支援
しています。
 なお、こうした社会的奉仕活動に対して、毎年7月7日の「川の日」に「優良河川愛護団体等表彰」を行っており、平成26年度は8団体の表彰を行いました。

第3項 事業者の取組の促進

1 環境影響評価

(1)環境影響評価制度

 環境影響評価制度は、大規模な開発事業等を行う前に、その事業の実施が環境にどのような影響を及ぼすかについて、調査、予測及び評価を行い、環境保全のための措置を検討することにより、環境と開発の調和を図ることを目的とする制度です。
 本県では平成3年に定めた「群馬県環境影響評価要綱」により、国においては昭和59年に閣議決定が行われた「環境影響評価の実施について」により環境影響評価を実施してきました。
 その後、新たな環境問題への対応や制度の充実を図るために見直しを行い、平成11年に「群馬県環境影響評価条例」を施行しています。
 国においては「環境影響評価法」が平成11年6月に施行され、また、戦略的環境アセスメント導入を含めた「環境影響評価法の一部を改正する法律」が平成23年4月に公布されました。
 平成24年4月に改正法の一部が施行、平成25年4月には完全施行されています。

(2)手続の流れ

 法及び条例の対象となった事業は、方法書手続、準備書手続、評価書手続、事後調査手続を実施しながら、環境保全対策を図っていきます。

ア 方法書手続
 環境影響評価の項目並びに調査、予測、評価の手法を選定するための手続です。

イ 準備書手続
 調査、予測及び評価の結果について、環境保全の見地からの意見を求めるための手続です。

ウ 評価書手続
 準備書に対する意見をよく検討し、準備書の内容を見直し、環境影響評価の結果をまとめあげる手続です。

エ 事後調査手続
 事業実施による環境影響を確認し、環境保全対策を検討する手続です。

(3)環境影響評価実施事業

 本県では現在までに、法及び条例による手続が行われています。

2 環境関連産業創出支援

(1)ぐんま新技術・新製品開発補助金

 県では、本県産業の競争力強化と新産業創出を促進するため、県内中小企業者の新技術・新製品開発を支援しています。
 平成26年度の支援実績は、46件、53,075千円でした。補助事業を実施した企業の多くは事業終了後も開発を継続しており、製品化・事業化に結びついています。
 なお、「次世代産業推進型」では、今後成長が期待される4つの産業分野の1つとして、「環境・新エネルギー産業」分野について重点的に支援を行っています。
 今後も引き続き、新技術・新製品開発に対する支援を行い、県内企業の競争力を高めるとともに、環境負荷の低い製品や技術の開発に関する積極的な取組を後押しします。

(2)群馬県次世代産業振興戦略会議

ア 設立趣旨・目的
 少子高齢化やグローバル経済の進展など、企業経営を取り巻く環境は大きく変化しています。
 このような中で、県内企業が今後も高い競争力を維持し成長していくためには、将来の市場性が見込まれる新たな産業分野への参入を促進する取組が必要と考え、平成23年5月に群馬県次世代産業振興戦略会議を設立しました。

イ 事業内容
 戦略会議では、分野別に6つの部会を設け「群馬県次世代産業振興戦略」に基づき、各種事業を実施しています。
 「環境・新エネルギー産業部会」では、今後の再生可能エネルギー市場の拡大を見据え、県内企業の技術と大学や試験研究機関の開発シーズのマッチングを実施するなど、次世代産業分野への参入を支援しています。

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