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第2部第1章第3節 二酸化炭素の吸収源対策

更新日:2016年10月20日 印刷ページ表示

主な指標と実績

 間伐等森林整備面積(平成26年度)3,636ヘクタール

第1項 森林等の保全・整備

1 森林整備の推進

 我が国は、気候変動枠組条約の京都議定書において、第1約束期間(2008~2012年)に温室効果ガスの6%の削減が義務付けられ、そのうちの3.8%を森林による二酸化炭素吸収で確保することとして、森林吸収源対策として森林整備を進めてきました。
 京都議定書の第2約束期間(2013~2020年)には参加していないものの引き続き国際的な責務を果たすため、温室効果ガスの排出削減努力を継続するとともに、森林による二酸化炭素吸収源確保対策に努めています。県では平成25年9月に「特定間伐等の実施の促進に関する基本方針」を定めたほか、「群馬県地球温暖化対策実行計画(2011~2020年)」に基づき森林による二酸化炭素吸収源対策を推進しています。
 また、県内の人工林はその大部分が木材として利用可能な林齢に達しており、今後これらの森林から生産される木材の有効利用とともに、収穫後の森林の確実な再造林と育成を推進することにより、森林の「若返り」をはかることも重要です。

2 治山事業による森林整備の推進

 県では、森林の持つ公益的機能を維持・増進するため、治山施設の整備と合わせて、機能の低下した保安林において、治山事業による森林整備を行っています。
 平成27年度は、立木の過密化、林内照度の低下により下草が消滅した保安林において、下草植生の回復を通じて表土流出を抑えるための抜き伐りを行いました。また、荒廃した保安林を改良するための苗木の植栽を行い、山地災害を未然に防止するとともに、二酸化炭素吸収源である森林を整備・保全しました。

3 規制管理による森林の保全

 森林吸収源の対象となる森林は、適切な管理・経営が行われている森林に限られます。私たちの暮らしを守るうえで特に重要な役割を果たしている森林を保安林に指定することにより、立木の伐採や土地の形質変更を制限するとともに、必要な管理を行っています。

4 都市緑化の推進

(1)花と緑のぐんまづくり推進事業

 平成20年に開催した「全国都市緑化ぐんまフェア」の成果や花と緑の多様な役割を踏まえ、平成21年度から「花と緑あふれる県民参加の県土づくり」を目指しています。

(2)事業の内容

 県民代表者、県、市関係者等で構成する「花と緑のぐんまづくり検討委員会」で、事業展開及び推進体制が検討され、「花と緑のぐんまづくり推進プラン」が策定されました。
 これに基づき、平成21年4月から「花と緑のぐんまづくり推進事業」がスタートしました。

ア 推進体制
 多様な主体が参画、かつ全県的な事業展開を推進するため、以下のような協議会を設置しました。
 a 全体協議会:県、イベント開催市町、団体、企業等
 b 地域協議会:県内12地域【県地域機関、市町村、自治会等】

イ 事業展開
 花と緑のぐんまづくりを推進するため、以下の事業を展開しています。
 a 花と緑のぐんまづくり~ふるさとキラキラフェスティバル~
 平成27年度は、中之条町の花の駅「美野原」及び中心市街地をメーン会場に4月18日から5月31日まで、沿道飾花や体験教室、コンテスト等を行いました。
 b ぐんま美緑化(みりょくか)PR 作成

  • 群馬の花緑をPR(ホームページ活用等)
  • ふるさとキラキラサポーターズクラブ事業への県民一人一人の参加を目的にサポーターズクラブを設置

c 花と緑の総合行政
 県庁内の花緑関係課と連携し花緑総合施策を実施
d 花と緑のクリーン作戦
 飾花や除草など県管理の公共施設を含む区域において美化活動を行う住民団体を支援
e 花のゆりかごプロジェクト
 農業高校等と協力し、住民参加型花苗育苗供給システムを確立

(3)表彰

 国土交通省で全国の公園緑地等のみどりの愛護団体、地域の緑化・緑の保全活動団体の中で顕著な功績のあった団体に対して、「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰を行っており、平成27年度は、前橋市の「日吉町四丁目ひよよん公園愛護会」の活動が表彰されました。

5 都市内の道路築造に伴う街路樹整備の推進

 街のなかの道路(街路)は、単に人が歩き、車が走る交通施設というだけでなく、人々が集い、語り合うコミュニケーションの場やサイクリング等を楽しめるレクリエーションの場として、生活のあらゆる面で広く親しまれる都市の基本的な施設です。
 このことから、都市内の道路築造(街路整備)の際には、人々の憩いの場やにぎわいを創出するため、街路樹の整備も同時に行っています。これは同時に二酸化炭素の吸収源としての役割を担い、地球の温暖化抑制対策としても効果があります。
 平成27年度には、県内の15路線で街なかの道路整備を行いました。

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