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令和2年度精度管理結果

1.目的

 本精度管理は、水道事業者及び登録検査機関における水質検査の正確さや検査結果の信頼性を確保することを目的に、複数の検査機関が同一の共通試料を測定し、その結果を基に、個人差、品質管理、誤差要因などの解析を行うために「群馬県水道水質管理計画」に基づいて実施するものである。
 令和2年度は、「塩素酸」を対象項目とした。

2.参加機関

 参加機関は、水道事業者4機関、水道用水供給事業者3機関、水道法第20条に基づく登録検査機関16機関の計23機関であった。

令和2年度精度管理参加機関一覧
参加者分類 機関名
水道事業者 前橋市水道局
桐生市水道局
富岡市公営企業
群馬東部水道企業団
水道用水供給事業者 群馬県企業局水質検査センター
群馬県企業局県央第一水道事務所
群馬県企業局県央第二水道事務所
登録検査機関 一般社団法人群馬県薬剤師会
株式会社江東微生物研究所
平成理研株式会社
株式会社群馬分析センター
株式会社環境技研
一般社団法人上田薬剤師会
一般財団法人新潟県環境衛生研究所
一般社団法人新潟県環境衛生中央研究所
内藤環境管理株式会社
環境未来株式会社
オーヤラックスクリーンサービス株式会社
株式会社那須環境技術センター
株式会社総研
株式会社新環境分析センター
株式会社保健科学東日本
株式会社総合環境分析北関東支社

3.実施方法

3-1.分析方法

 群馬県衛生環境研究所の協力を得て、令和2年11月16日に試料配付を実施した。
 配付試料の調製及び容器への分注は関東化学株式会社が行った。
 塩素酸イオン標準液(ClO3- 1000mg/L、化学分析用(JCSS)、Cat.No.08169-96)を使用し、溶液中濃度が塩素酸8mg/Lとなるように超純水に混合したものを配付試料とした。関東化学株式会社が実施した確認試験の結果から、配付試料中の対象項目の濃度は8.00mg/Lである。
 配付試料を100倍希釈した溶液を測定試料とし、測定試料について分析を行うこととした。したがって、測定試料中の対象項目の濃度(設定濃度)は塩素酸0.08mg/Lである。分析は、通常の業務において対象項目の分析を担当する者が通常の業務と同様の分析方法で5回の併行試験を実施することとした。

3-2.評価方法

 本調査では、対象項目が「塩素酸」(無機物)であるため、中央値からのずれが±10 %の範囲以内であること、zスコアが、|z| < 3の範囲以内であること、室内変動係数が10%以内であることを判断基準とした。具体的な評価としては、まずSmirunov-Grubbs検定により外れ値の有無を確認した後に、中央値からのずれ、zスコア、室内変動係数の3つから総合的に判断し、精度管理に問題があるかを考察することとした。
 分析担当者の経験年数や延べ分析検体数等により測定結果に有意差があるかはT検定により確認した。

4.測定結果について

 各23機関からの報告値を見ると、1機関の測定結果が他の機関の測定結果から大きく外れていた(中央値からのずれ:-38.4%、zスコア:-4.23)。Smirnov-Grubbs検定を実施したところ検定統計量T = 4.339となり、t = 2.963(n = 23、α = 0.01)を超過したため外れ値として棄却することとした。さらに残りの22機関について同様に検定を行うと、別の1機関についても検定統計値がt値を超過していることが分かった(T=3.427、t=2.939)。以降に示す解析結果はこれら2機関の測定結果を棄却した後のものである。
 21機関の測定結果から算出した平均値と中央値は共に0.082 mg/Lであり、標準偏差は0.0020 mg/Lであった。設定濃度(0.08 mg/L)と比較すると平均値と中央値は1.02 %高い値であった。中央値からのずれやzスコア、室内変動係数については、全21機関が判断基準とした範囲内であった。

mg/L(ミリグラム毎リットル)

5.分析

5-1.分析経験

 分析担当者の経験年数は1年未満から10年以上まで幅広く、最も多かったのは1年以上2.5年未満であった。延べ分析検体数も100-500検体から10000検体以上まで幅広く、最も多かったのは1000検体以上5000検体未満であった。経験年数および延べ分析検体数については、T検定による有意差は見られなかった。

5-2.測定方法

 測定方法については、全ての機関でイオンクロマトグラフを用いて測定しており、定量法は23機関中22機関が絶対検量線法、1機関が標準添加法であった。液体クロマトグラフー質量分析法により測定している機関はなかった。

6.まとめ

 Smirunov-Grubbs検定により測定結果のずれが大きいと判断した機関は2機関であった。両機関の測定結果は統計解析に与える影響が大きいため、棄却することとした。他の21機関についてはzスコアや中央値からのずれ、室内変動係数において、判断基準とした範囲からの逸脱はみられなかった。
 両機関の測定結果が大きく外れた原因は、カラムの劣化や検量線の濃度設定であることが判明した。定期的なメンテナンスや検量線設定について再検討し、正しい分析結果が得られる体制を整備する必要がある。

令和2年度群馬県水道水質管理計画に基づく精度管理(PDF:805KB)

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