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ぐんまオリジナル蚕品種について

更新日:2020年6月16日 印刷ページ表示

群馬県では、繭、生糸の高品質化、ブランド化のため、様々なオリジナル蚕品種を育成しています。

世・紀×二・一(平成3年育成)

ぐんま200の写真

  群馬県蚕糸技術センターが13カ年を要し育成した日中四元交雑種の二化性品種です。生糸量の割合はやや少な目ですが、繭糸は細く、長さは約1,500メートルと長い特徴を持っています。この繭から生産される生糸を用いて織られた製品は、染色性に優れ、風合いと気品のあるものになります。

ぐんま×200(平成5年育成)

ぐんま200の繭と生糸の写真

 群馬県蚕糸技術センターが平成5年に育成した日中一代交雑種二化性品種です。
 虫質強健で、繭糸がほぐれやすく、生糸量の多い品種です。繭糸の太さは普通品種と同程度ですが、生繭繰糸に適し、そこから出来た生糸は、節が少なく極めて白いため、和装、洋装と幅広く使われています。

新小石丸(平成8年育成)

新小石丸の繭と生糸の写真

  皇居御養蚕所で飼育している蚕品種「小石丸」と群馬県蚕糸技術センターが育成した中国種「二・一」を交配した日中三元交雑種です。小石丸の繭は小粒で、生糸量の割合が少ないため、交配により繰糸しやすくしました。
  虫質強健で、節が少なく太さにむらのない生糸が生産されるため、高級呉服用として利用されています。

ぐんま黄金(平成10年育成)

ぐんま黄金の繭と生糸の写真

  群馬県蚕糸技術センターが育成した日本種「ぐんま」と、黄繭中国種「支125号」との、日中一代交雑種です。
  生糸量の割合が18%内外、繭糸は細く、ほぐれも良好です。この繭からは光沢があり、特徴ある黄色の生糸が生産されます。

新青白(平成10年育成)

新青白の繭と生糸の写真

  江戸時代文政年間に、現在の群馬県藤岡市周辺で育成されたと言われる「青白」と、群馬県蚕糸技術センターが育成した中国種「200」との日中一代交雑種です。
  この繭からは、光沢があり、特徴ある薄緑色の生糸が生産されます。

蚕太(平成12年育成)

蚕太の繭と生糸の写真

  この品種は一般品種に比べて小振りで、生糸量はやや少なめですが、繭糸が4デニール以上と太い特徴を持ち、ニット製品の素材として注目されています。

上州絹星(平成18年育成)

上州絹星の繭と生糸の写真

  日本純粋種「又昔」と群馬県蚕糸技術センターが育成した中国種「二」を交配した品種です。
  この繭からは、強度・伸度に優れた生糸が生産され、織物は摩擦に強く、染色性も優れています。

ぐんま細(平成24年育成)

ぐんま細繭と生糸

  群馬県蚕糸技術センターが育成した日中一代交雑種で、繭糸の繊度が2,2デニール内外とオリジナル蚕品種の中で最も細く、染色性にも優れ高級呉服やストールなどの薄物への利用が期待されます。繭はやや小ぶりですが、白色度に優れ、繭糸が細くて長く、生糸の割合が高いのが特徴です。

なつこ(平成30年育成)

なつこ繭と生糸

  群馬県蚕糸技術センターが7年かけて育成した日中一代交雑種です。これまでのぐんまオリジナル蚕品種とは異なり中質に特徴を持たせた品種で、夏の暑さに強く猛暑日が続く初秋蚕期の飼育において、現行品種よりも多収となり、繭糸のほぐれも良好です。

日中一代交雑種

  2つの品種間または系統間の交配を一代交雑種といいます。日中一代交雑種とは、日本種と中国種を交配させたものです。

日中三元交雑種

  A、B、Cの三原種を(A×B)×Cに交配を行うことを三元交雑種といいます。新小石丸は「小石丸」という日本種と「二」と「一」という中国種の交雑原種を交配させたものです。

日中四元交雑種

  A、B、C、Dの四原種を(A×B)×(C×D)のように交配を行うことを四元雑種といいます。世・紀×二・一は「世」と「紀」という日本種の交雑原種と「二」と「一」いう中国種の交雑原種を交配させたものです。

二化性品種

  1年間に1度世代を繰り返すものを1化性、2回繰り返すものを2化性、それ以上のものを多化性と言います。