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平成23年11月定例県議会 知事提案説明

更新日:2011年11月30日 印刷ページ表示

 11月定例県議会の開会に当たり、提案説明に先立ち一言申し上げます。

 平成23年も師走間近となりましたが、この一年を振り返ってみると、誠に多事多難な一年でありました。

 長い不況からようやく脱する兆しが見え始めた矢先の3月11日に東日本大震災が発生し、地震や津波、原子力発電所の事故により、多くの方が被災され、群馬県内にも、今なお2千人余りの方々が避難をされております。

 一日も早い復興を願うとともに、本県としても引き続き出来る限りの協力をして参りたいと考えております。

 本県においても、様々な面で大きな影響を受けたため、県民の健康、農業や観光をはじめとする産業対策などに、全力を挙げて取り組んで来たところであります。

 その中で、明るいニュースとしては、北関東自動車道が全線開通したこと、「群馬DC」を県民をあげた取り組みにより成功させることが出来たことが挙げられます。来年こそは明るい年にしたい、そういう決意を持って取り
組んで参る所存であります。

 さて、私は、去る11月6日から11日にかけて、3年ぶりに中国を訪問して参りました。あらためて中国は非常に近く、どの都市も活気に満ちあふれ、国の勢いというものを強く感じるとともに、県内企業の方々が頑張っている姿も目の当たりにしたところであります。

 最初に訪問した遼寧省瀋陽市では、省の副書記にお会いし、かつて本県を訪問していただいた縁もあり、今後の交流について意見交換をいたしました。遼寧省は、「中国一の温泉地」を目指しているとのことであり、本県も、自然湧出量が日本一である草津温泉など、「全国有数の温泉県」であることから、温泉を中心とした観光面での交流を進めていくことで意見が一致いたしました。

 次いで訪れた上海では、上海県人会の方々を「海外ぐんまサポーターズ」に委嘱し、海外在住・在勤者ならではの人脈や経験を活かし、本県や企業等が海外展開を行う際に役立つ現地情報を、提供していただく体制を構築して参りました。

 さらに、香港では「ビジットぐんまキャンペーンin香港」を開催し、本県の旅館やホテル関係者等にも参加をいただき、現地の旅行社やメディアに対し、今後の誘客促進を図って来たところであります。

 本県では、現在、国際戦略を策定中であります。今回の訪問の成果も踏まえ、しっかりとした戦略を策定し、築いた人脈を十分に活かして、観光誘客や農畜産物等の販路拡大、企業のビジネス展開の支援などの取り組みを進め、中国を中心とする東アジアの国々の勢いを、本県経済の活性化につなげていきたいと考えております。

 八ッ場ダムについては、11月21日に開催された「関係地方公共団体からなる検討の場」の幹事会において、国土交通省関東地方整備局から、「事業を継続することが妥当である」との対応方針案が示されました。これは、極めて妥当な判断であると高く評価するものであります。

 前田国土交通大臣におかれては、検証結果を最大限尊重し、一刻も早く対応方針を決定し、ダム本体の工事に速やかに着手するとともに、ダム湖を前提として進められている生活再建事業を早期に完成させるよう、強く求めるものであります。

 それでは、本日提出いたしました議案の大要について、御説明申し上げます。

 今回の提出議案は、予算関係8件、事件議案15件の合計23件であります。

予算関係

 はじめに、予算関係であります。

 一般会計補正予算額は、2億7,104万円の増額で、現計予算額と合算すると、6,855億2,260万円となります。

 まず、ザスパ草津のホームスタジアムである「正田醤油スタジアム群馬」について、Jリーグの新基準に適合するよう、座席の増設や照明の改修を行うこととしております。

 また、新潟福島豪雨や台風12号等により、被害を受けた道路等の復旧を図るため、災害復旧費の増額を計上しております。

 さらに、人事委員会勧告に基づき、職員給与を勧告どおりに引き下げることに伴い、所要の減額補正を行っております。
 債務負担行為の補正については、県有施設の指定管理者の指定に関するものや、中小企業向けの工事の発注時期を平準化する「ゼロ県債」の設定など、来年度以降に期間が及ぶ契約を締結しようとするものであります。

 このほか、特別会計と企業会計の予算について、職員の給与改定など、所要の補正を行うこととしております。

事件議案

 次に事件議案のうち、主なものについて申し上げます。

 第135号及び第143号議案は、人事委員会の勧告に基づき、職員の給与を改定しようとするものであります。

 第140号議案は、台風や地震などの自然災害により被害を受けた農業者に対する助成について、対象となる災害の基準の緩和など、制度改正を実施しようとするものであります。

 第145号議案は、群馬県社会福祉総合センターなど15の県有施設について、指定管理者を指定しようとするものであります。

 以上、提出議案の大要について御説明申し上げました。何とぞ、慎重御審議の上、御議決くださいますようお願い申し上げます。

 なお、第135号及び第143号議案は、職員の給与改定を行おうとするものでありますが、給与の支給基準日の関係から、早急に御議決くださいますよう、お願い申し上げます。