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露地ナス栽培技術の向上を目指して ~立毛共進会を実施~
平成29年8月22日発
吾妻農業事務所普及指導課
要約
吾妻東部地域おいてなす立毛共進会が開催されました。JAあがつまなす生産部会における優秀な9ほ場が出品され、順位を競いました。
1 ねらいと背景
吾妻東部地域は標高300~650メートルと高いため平坦地と比べて露地品目の出荷期間が限られますが、初期投資や労働負担が少なく、夏期でも良品質が維持でき、販売単価が安定している夏秋ナスが、長年定年帰農者や複合経営者を中心に栽培されてきました。近年、気象条件の変化等により収量・品質の一部低下や、高齢化などにより生産者が減少していることから、栽培技術の向上や生産者の意欲高揚が課題となっております。
そこで、例年9月上旬に行っていた立毛共進会を早め、出荷最盛期の優秀ほ場を確認することととなり、8月1日に実施しました。
2 取り組み内容
中之条町、高山村、東吾妻町の各地区で選抜された9ほ場を生産部役員、JA担当者、、全農ぐんま、普及指導課職員で巡回審査しました。審査項目は、草勢(生育状況、栽培管理、病害虫)・果実(揃い、形状)・品質(光沢・キズ・色むら、収量性)・ほ場管理(除草等)と細かく分かれており、慎重に採点されました。
定植期の乾燥や強風、強日射による昼温の上昇、夜温の低下に加え、梅雨明け後の曇天が続く中、出品ほ場は皆丁寧な管理をされておりましたが、日々の枝管理や定期防除を適切に行い、土壌診断に基づいた土づくりを行ったほ場が良い順位を確保する結果となりました。
特に、当地域は標高やほ場条件により生育ステージに合わせた枝管理が難しいことから、果実の「量」と「質」を考えて各生産者が枝管理しており、見応えがありました。
3 今後の方向
今回の立毛共進会で優秀な成績を収めたほ場の管理事例を8月末に行われる第4回現地講習会で他の生産者にも紹介し、生産部会全体での技術向上を図ります。
審査の様子
審査結果の発表