本文へ
表示モードの切替
印刷

家畜保健衛生所業務について

1 家畜疾病対策

(1)主要伝染性疾病の発生状況と検査実施状況

ア 牛関係

(ア)牛伝達性海綿状脳症(BSE)

 牛海綿状脳症対策特別措置法に基づき、平成27年4月1日から、48ヶ月齢以上の死亡牛の全頭検査を実施している。
平成28年度は、270頭の検査を実施し、全て陰性であった。

死亡牛BSE検査頭数(頭)
区分 管内 県内 全国
平成26年度 348 2,801 96,319
平成27年度 255 1,741 65,262
平成28年度 270 1,581 66,686
(イ)ヨーネ病

 平成28年度は、家畜伝染病予防法第5条の規定による発生予防のための検査を1,928頭について実施した。また、同法第51条の規定による、まん延防止のための検査を763頭について実施し、2頭の患畜を摘発した。

(ウ)ブルセラ病及び結核病

 平成28年度は、家畜伝染病予防法第5条の規定による検査を19農場、1,001頭について実施し、全頭陰性であった。

イ 豚関係

(ア)豚コレラ

 我が国は平成19年4月1日以降清浄国となっていることから、県豚コレラ防疫対策要領に基づき清浄性の維持・確認のための検査を実施している。平成28年度は、8農場、145頭の肥育豚と繁殖候補豚及び33頭のイノシシについて抗体検査を実施し、すべて陰性であった。

(イ)オーエスキー病

 管内は清浄地域であるが、清浄性確認のため、県オーエスキー病防疫対策要領に基づき飼養豚、市場出荷豚及び導入豚等の抗体検査を10農場、1,305頭について実施し、すべて陰性であった。

ウ 鶏関係

(ア)高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)

 平成28年度は、国内9道県12農場で発生があったが、管内の100羽以上を飼養する養鶏農家22農場に対して、以下の防疫対策及び検査を実施した。

 (a)報告徴求

 家畜伝染病予防法第52条の規定により、鶏飼養農家から異常鶏や産卵率低下等の報告を毎週求め、取りまとめた成績を報告した。

 (b)定点モニタリング検査

 採卵鶏飼養農家3農場を調査農場に定め、毎月10羽/戸の抗体及びウイルス分離検査を1年間継続して実施した。

 (c)強化モニタリング検査

 採卵鶏飼養農家4農場について、飼養鶏10羽の抗体検査を実施した。

(イ)ニューカッスル病

 平成28年度は、国内での発生はなかった。

エ 馬関係

(ア)馬伝染性貧血

 平成28年度は、家畜伝染病予防法第5条の規定による検査を10頭について実施し、全頭陰性であった。

オ みつばち関係

(ア)腐蛆病

 平成28年度は、家畜伝染病予防法第5条の規定による検査を37戸、312群について実施し、全蜂群陰性であった。

カ 主要監視伝染病発生状況(平成28年度)

主要監視伝染病発生状況一覧
伝染病名 種類 戸数 頭羽数 発生地 備考
ヨーネ病 嬬恋村 肉用牛
牛ウイルス性下痢・粘膜病 20 長野原町 乳用牛及び肉用牛
鶏痘 中之条町 採卵鶏

キ 家畜伝染病予防法第5条に基づく、管内町村別家畜伝染病検査実施状況

管内町村別家畜伝染病検査実施状況一覧
項目 みつばち
ブルセラ病 結核病 ヨーネ病 伝染性貧血 腐蛆病
中之条町 499 499 671 80
長野原町 265 20
嬬恋村 497 497 735 48
草津町
高山村 108 66
東吾妻町 149 98
合計 1,001 1,001 1,928 10 312

 ※牛、馬は頭数、みつばちは蜂群数

(2)届出伝染病の発生予察検査状況

 家畜伝染病予防法第5条の規定により、ヌカカなどの吸血昆虫により媒介され、牛に異常産を起こす牛流行熱、イバラキ病、アカバネ病、アイノウイルス感染症及びチュウザン病の5疾病について、流行状況の解析・発生予察を行い、ワクチン接種などの防疫対策に役立てるため、2戸6頭の抗体検査を定期的に実施した。
 平成28年度は、調査期間中(6月~11月)に有意な抗体の上昇は認められず、これら届出伝染病の流行はなかったものと推察された。

(3)病性鑑定状況

 家畜伝染病等の発生のおそれがある場合、解剖・病理・微生物・生化学検査により病性鑑定を実施し、各症例について迅速かつ的確に診断した。また、その結果を用いて適切な疾病対策指導を実施した。

最近3年間における病性鑑定実施状況の推移
区分 平成26年度 平成27年度 平成28年度
件数 26 43 126
頭数 73 126 1,043
件数
頭数
件数
頭数 43
件数 13
頭数 20 91 60
その他 件数
頭数 14
合計 件数 39 58 136
頭数 150 223 1,108

(4)家畜自衛防疫事業

 家畜伝染病による損耗防止の徹底を期するためには、家畜伝染病予防法第62条2の規定による予防のための自主的措置として、家畜飼養者自らが日常の衛生管理の徹底、的確な予防接種及び検査等を実施することが重要である。そこで、管内の自衛防疫組織に対し、円滑な運営・推進のための指導・助言を行った。

管内の家畜自衛防疫組織(平成29年3月31日現在)

  • あがつま家畜自衛防疫協議会(事務局:JAあがつま)
  • 嬬恋村家畜自衛防疫協議会(事務局:JA嬬恋村)

2 家畜衛生技術指導

(1)家畜衛生対策事業

ア 監視・危機管理体制整備対策(家畜伝染病防疫対応強化)

 家畜伝染病予防法第12条に基づく飼養衛生管理基準の普及及び指導を行った。

(2)乳質改善指導

ア 乳質改善指導巡回

 管内で生産される生乳の乳質向上を図るため、JAあがつまで毎月実施しているバルク乳検査の結果を基に、酪農家46戸を対象に、乳質改善指導(説明会、巡回、広報誌発行、追跡検査等)をJAあがつまと連携して実施した。

イ 家畜保健衛生課での乳房炎検査件数

 管内酪農家から依頼された乳房炎検査を、1件1検体(平成27年度2件2検体)実施した。

(3)放牧衛生指導

ア 放牧予定牛の検査及びワクチンの接種

 公共牧場(浅間家畜育成牧場等)への放牧予定牛を対象に、次の検査等を実施した。

 (ア)ヨーネ病、牛白血病及び牛ウイルス性下痢・粘膜病の抗体検査
 (イ)五種混合不活化ワクチンの接種 (※注)

(※注)牛伝染性鼻気管炎、牛ウイルス性下痢・粘膜病(1型・2型)、牛パラインフルエンザ、牛RSウイルス感染症

イ たかやま高原牧場放牧牛の衛生検査

 放牧牛の血液検査、ピロプラズマ病検査を実施し、健康状態の把握に努めた。

平成28年度検査実績
区分 5月17日 7月27日 11月24日 延べ頭数
検査頭数(頭) 74 52 70 194
ピロプラズマ陽性率(%) 36.5 57.7 20.0 37.1

ウ 管内牧場及び県外への放牧預託状況

 管内町村別の管内牧場及び県外への放牧預託状況は以下の通りである。

放牧預託状況(頭)
牧場名 中之条町 長野原町 嬬恋村 高山村 東吾妻町 管外 合計
浅間家畜育成牧場 23 24
たかやま高原牧場 76 76
干俣牧場 36 36
県外 90 57 16 64 86 313

3 家畜改良増殖の推進

(1)種畜検査

 家畜改良増殖法に基づく国の定期種畜検査及び県の臨時種畜検査について、事前に受検農家への指導及び衛生検査を実施した。

平成28年度定期種畜検査受検頭数
種類 戸数 頭数 町村名 備考
長野原町 ホルスタイン種1頭
長野原町 アラブ種1頭
26 東吾妻町 デュロック種26頭

 ※平成28年度は臨時種畜検査未実施

(2)家畜人工授精師・家畜受精卵移植師への指導

 管内の家畜人工授精師・家畜受精卵移植師に対して免許申請・交付事務を行うとともに、家畜人工授精業務について指導を行った。

免許交付数
種類 交付数 備考
家畜人工授精師 交付4
家畜受精卵移植師  

4 県境防疫会議への出席

 県境防疫会議は、昭和50年代から管轄地域が隣接する長野県の佐久家畜保健衛生所及び群馬県西部家畜保健衛生所とともに開催してきたが、平成21年度から長野県伊那家畜保健衛生所、山梨県西部家畜保健衛生所が加わり、家畜防疫情報の交換及び伝染病発生時における対応等の協議を行っている。

(1)開催日

 平成28年11月25日

(2)開催場所

 佐久家畜保健衛生所

(3)出席者

 佐久家保(4名)、伊那家保(3名)、山梨県西部家保(4名)、群馬県西部家保(3名)、吾妻家保(3名)計17名

(4)検討事項

(ア)各所の概要について
(イ)地域独自の取り組み及び病性鑑定の特記事項等について
(ウ)牛白血病について
(エ)意見交換(総合討論)

5 畜産環境保全指導の実施

(1)苦情相談

 群馬県公害苦情相談員設置要綱に基づき、関係機関との連携により下記の苦情相談に対応し、畜産農家への指導を実施した。

苦情相談内容
指導年月日 畜種 苦情相談 指導事項
平成28年4月14日 酪農 道路等への堆肥流出 流出堆肥の除去、清掃及び流出防止指導
平成28年4月28日 不明 河川への汚水流出  
平成28年5月20日 酪農 ふん尿散布による悪臭 畑へのすき込み
平成28年9月13日 酪農 ふん尿散布による悪臭 散布後の速やかな耕耘
平成28年9月23日 肉牛 ふん尿散布による悪臭 散布後の速やかな耕耘
平成28年9月26日 野積み 野積みの解消指導、運び出すのが不可能であれば、
シートをかぶせるよう指導
平成28年2月20日 不明 河川への汚水流出 流出防止
平成29年3月29日 肉牛 道路等への堆肥流出 堆肥流出防止を指導
平成29年3月30日 不明 道路等への堆肥流出  

(2)畜産環境指導

ア 重点指導農家の個別指導(注意票等交付者)

 家畜排せつ物適正管理推進マニュアルに基づき、注意票を交付した農家を対象に状況改善に向けた指導を実施した。
 (ア)対象者:酪農2戸(改善中2戸)
 (イ)指導回数:9回

イ 畜産排水処理対策指導(平成26~28年:3か年実施)

 平成25年に排水の暫定基準が改正されたことに伴い、平成26年度から28年度にかけて、畜産排水処理施設を有する6農場(いずれも養豚)を対象に、簡易水質検査を行い、処理施設等の管理状況について指導・助言を実施した。

ウ 啓発活動の実施

 「吾妻家保だより」に情報を掲載:4回

  • 堆肥等の流出防止、排水基準の改正について(4月、8月、12月、3月)

6 動物薬事

(1)立入検査による監視結果

 管内の動物用医薬品販売業許可8店舗中、特例店舗販売業4店舗に立入りし、医薬品医療機器等法等に基づく適正販売の監視及び指導を実施した。1店舗において動物用医薬品と他の薬品を区別して陳列していなかった事例、1店舗において指定品目から削除した医薬品を継続して販売していた事例が認められたことから、違反事項を指摘、指導し、速やかに改善させた。

(2)動物用医薬品販売業許可店舗一覧

 平成29年3月31日現在の管内における動物用医薬品販売業許可店舗は以下の通りである。

動物用医薬品販売業許可店舗一覧
項目 許可店舗数 平成28年度
新規許可件数
平成28年度
廃止件数
専業 兼業
一般販売業
特例販売業

7 飼料の安全確保対策

(1)飼料安全使用巡回調査

 飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律に基づき、立入検査を行った。

  • 調査戸数:1戸
  • 調査結果:違反事項はなかった。

(2)放射性物質対策指導

 畜産物の安全性を確保するため、牧草の放射性物質検査や放射性物質の吸収抑制対策として土壌分析による施肥指導を実施した。また、放射性物質の残留が懸念される牛を廃用出荷する際に、出荷時期等の指導を実施した。

ア 放射性物質検査

  • 永年生牧草: 41検体(立毛:32検体、製品:9検体) ※放牧地、除染地分含む

イ 廃用牛の出荷に係わる指導

  • 対象牛:過去に汚染牧草を給与した牛、1年以内に放牧していた牛
  • 指導頭数:18頭

ウ 啓発活動

 「吾妻家保だより」等に情報を掲載:2回

8 獣医事

(1)飼育動物診療施設への立入検査による監視結果

 管内の飼育動物診療施設3ヵ所について、医薬品医療機器等法及び獣医療法等に基づく監視及び指導を実施した。各施設ともに指摘事項はなかった。

(2)飼育動物診療施設一覧

 平成29年3月31日現在の管内における飼育動物診療施設は以下の通りである。

飼育動物診療施設一覧
所在地 飼育動物診療施設数 平成28年度新規開設件数 平成28年度廃止件数
中之条町
長野原町
嬬恋村
草津町
東吾妻町
合計 15

9 家畜共進会・研修会・推進会議の実施

(1)家畜共進会

ア 平成28年度吾妻郡牛共進会

(ア)主催:吾妻郡牛共進会(事務局:家畜保健衛生課)
(イ)開催日時、会場:平成28年10月5日、東吾妻町共進会場
(ウ)出品頭数:乳牛の部23頭、繁殖和牛の部36頭
(エ)名誉賞:

  • 乳牛の部:長野原町 (有)萩原牧場 様(知事賞)
  • 繁殖和牛の部:嬬恋村 高島 大明 様(知事賞) (※注1)

 (※注1) 「高」は「はしごだか」だが、機種依存文字のため「高」と表記

(2)研修会等

ア 吾妻地域特定家畜伝染病現地対策本部班別研修会(総務情報班)

 平成28年9月28日、吾妻地域特定家畜伝染病現地対策本部の総務情報班及び町村担当者を参集して、管内で特定家畜伝染病が発生した際における、総務情報班の役割、業務内容等について机上演習を行った。

イ 吾妻地域特定家畜伝染病現地対策本部班別研修会(焼埋却班)

 平成28年10月7日、吾妻地域特定家畜伝染病現地対策本部の焼埋却班及び吾妻建設業協会等を参集して、管内で特定家畜伝染病が発生した際における、焼埋却班の役割、業務内容等について机上演習を行った。

ウ 吾妻地域特定家畜伝染病(口蹄疫・高病原性鳥インフルエンザ)防疫演習

 平成28年11月18日、吾妻地域特定家畜伝染病現地対策本部構成員(各所属担当者)、町村担当者、農村整備建設業協会吾妻支部、JA、農業共済等を参集して、特定家畜伝染病発生時の対応について机上演習を行った後、参集者全員による感染症対策防護服の着脱実地訓練を行った。

(3)家畜保健衛生業務推進会議

(ア)開催日時:平成28年5月18日
(イ)会場:吾妻家畜保健衛生所会議室
(ウ)参加者:管内町村、農協畜産担当者及び管内獣医師等
(エ)議題
  • 平成28年度家畜伝染病予防事業実施計画について
  • 監視伝染病の発生状況について
  • 公共牧場利用状況について
  • 畜産環境対策について
  • 畜産物の安全性確保について
  • 動物薬事、獣医事について

(参考)主要監視伝染病発生状況(年次別、単位:頭、羽、蜂群数)

主要監視伝染病発生状況一覧
疾病名 平成23年次 平成24年次 平成25年次 平成26年次 平成27年次 平成28年次
口蹄疫(牛)
炭疽(牛)
結核病(牛)
ブルセラ病(牛)
ヨーネ病(牛)
41 10
615 405 573 783 691 624
伝達性海綿状脳症(牛)
伝達性海綿状脳症(羊)
流行性脳炎(豚)
15 17

豚コレラ

高病原性鳥インフルエンザ
70 18 13 41
ニューカッスル病
家きんサルモネラ感染症
腐蛆病 11
12 11
175 127 230 168 130 90
アカバネ病(牛)
326
悪性カタル熱(牛)
チュウザン病(牛)
牛ウイルス性下痢・粘膜病 16
10 22 17 22
228 189 228 259 310 406
牛伝染性鼻気管炎
174 288 1,006 105 129 648
牛白血病
24 30 38 43 41 51
1,765 2,090 2,310 2,415 2,869 3,125

アイノウイルス感染症

イバラキ症
牛流行熱
15 22
破傷風(牛)
100 81 88 74 83 76
気腫疽(牛)
サルモネラ症(牛)
68 127 57 32 114 156
ネオスポラ症
17 16 13
牛バエ幼虫症
オーエスキー病
伝染性胃腸炎
70 469 63
豚繁殖・呼吸障害症候群
11 10
74 87 157 39 131 82

豚流行性下痢

19
111,367 4,557 3,327
72,950 1,197,489 270,807 131,148
萎縮性鼻炎
豚丹毒
131 87 19 53 67 43
2,089 2,775 4,531 3,727 3,380 2,376
豚赤痢
195 168 307 144 141 89
サルモネラ症(豚)
75 151 39 32 44 90
469 599 301 430 301 348
レプトスピラ症(牛)
トキソプラズマ病(豚)
79 62 36 51 54 85
マレック病
25 51 94 88 112 189
376 379 1,181 2,616 2,954 1,011
伝染性気管支炎
10 14
9,716 538 48 1,058 4,717 3,029
伝染性喉頭気管炎
10 22 15 21
鶏白血病
10
17 112 64 34

サルモネラ症(鶏)

鶏痘
36 63 114 39 48 45
アカリンダニ
18 24 42 38

 ※注 上段:管内、中段:県内、下段:全国の発生

吾妻農業事務所トップページへ戻る

このページについてのお問い合わせ

吾妻農業事務所家畜保健衛生課
〒377-0424 吾妻郡中之条町大字中之条町50
電話 0279-75-2240
FAX 0279-75-6391
E-mail aganou@pref.gunma.lg.jp
迷惑メール対策のため、メールアドレスの一部(@pref.gunma.lg.jp)を画像化しております。