本文へ
表示モードの切替
印刷

平成28年度 病害虫発生予察特殊報 第1号 クロバネキノコバエ科の一種(Bradysia sp.)

平成29年3月27日

1 特殊報の内容

  1. 対象病害名:クロバネキノコバエ科の一種
  2. 学名:Bradysia sp.
  3. 発生植物:秋冬ネギ
  4. 発生地域:県東部地域(県内初確認)

2 発生概況

1 発生確認の経過

 平成28年12月、県東部地域の秋冬ネギにおいて、地下葉鞘部を加害するハエ目幼虫が確認されました。農林水産省横浜植物防疫所を通じて農研機構中央農業研究センターに採取した幼虫の遺伝子解析を依頼した結果、埼玉県の一部地域で確認されているクロバネキノコバエ科の一種と一致することが確認されました。また、成虫について横浜植物防疫所で形態観察したところ、同クロバネキノコバエ科の一種の特徴と一致しました。

2 国内の発生状況

 本種はハエ目クロバネキノコバエ科の一種で、平成28年6月に埼玉県から特殊報が発表され、秋冬ネギと春ニンジンで被害が確認されています。

3 形態および生態

  1. 成虫の体長は、雌雄ともに2~3mm程度です(図1)。幼虫は白色を帯びた透明の体で黒色の硬い頭部を持ち、老熟幼虫の体長は4~6mm程度です(図2)。
  2. 水はけの悪い場所で本種の発生が多い事例があります。

4 被害の特徴

  1. 幼虫が地下葉鞘部や盤茎を食害します(図3,4)。寄生頭数が多い場合は地上部が生育不良となりますが、寄生頭数が少ない場合には地上部から被害の有無を判別することは困難です。
  2. 冬期の低温時の被害が多く、群馬県においては夏期の生息場所等は不明です。

5 防除対策

  1. 本種の発生が確認されたほ場では、幼虫による被害が確認された又は生育不良等で抜き取った株の残渣、及び出荷調製時に発生する残渣については、ほ場内外に放置すると次世代の発生源となる可能性があることから、分散防止に努めながらほ場外で適切に処分してください。ほ場内にすき込むときは石灰窒素による植物残渣の腐熟促進等の処理を徹底してください。また、ネギ以外のほ場についても、ほ場衛生の確保に努めてください。
  2. 出荷物に本種が付着したまま流通することのないよう、出荷調製段階で本種の付着や食害痕の有無などをよく確認してください。
  3. 明渠の設置など水はけの改善に努めてください。
  4. 本種の発生ほ場では、可能な限りネギ及びニンジン以外の作物を栽培してください。
  5. 本種の発生が多いほ場については、可能であれば土壌消毒を実施してください。
  6. 薬剤防除を行う場合、ベストガード水溶剤がネギのクロバネキノコバエ類に登録がありま す(表1)。
図1 本種の成虫(左が雄、右が雌)画像
図1 本種の成虫(左が雄、右が雌)
図2 本種の幼虫 画像
図2 本種の幼虫
図3 ネギ葉鞘部を加害する幼虫 画像
図3 ネギ葉鞘部を加害する幼虫
図4 幼虫に加害されたネギ葉鞘部 画像
図4 幼虫に加害されたネギ葉鞘部
表1 ネギのクロバネキノコバエ類に登録がある農薬(平成29年3月22日現在)
薬剤名 希釈倍率 使用時期 本剤の使用回数
ベストガード水溶剤 2000倍 収穫前日まで 3回以内

 ※農薬の使用に際しては、必ず農薬のラベルに記載されている使用方法、注意事項等を確認して適正に使用してください。

農業技術センターへ戻る

発生予察情報一覧へ戻る

PDFファイルをご覧いただくには、Adobe社「Adobe Reader」が必要です(無料)。
下のボタンを押して、Adobe Readerをダウンロードしてください。 Get ADOBE Reader

このページについてのお問い合わせ

農業技術センター 環境部
〒379-2224 伊勢崎市西小保方町493
電話 0270-62-1059
FAX 0270-20-8016
E-mail nogisen@pref.gunma.lg.jp
迷惑メール対策のため、メールアドレスの一部(@pref.gunma.lg.jp)を画像化しております。