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病害虫発生予察情報 第1号(令和2年4月予報)

予報の概要

予報の概要一覧
作物名 病害虫名 対象地域名 発生時期 発生量
作物全般 アブラムシ類 平坦地栽培地帯全域
イネ 縞葉枯病 感受性品種栽培地帯 やや多
ムギ類 赤かび病 栽培地帯全域 早い
うどんこ病 栽培地帯全域
ナシ 赤星病 栽培地帯全域 やや早い
施設果菜類 灰色かび病 施設栽培地帯全域  
コナジラミ類 施設栽培地帯全域  
キュウリ 褐斑病 施設栽培地帯全域  
べと病 施設栽培地帯全域  
うどんこ病 施設栽培地帯全域  
イチゴ アザミウマ類 施設栽培地帯全域  
ハダニ類 施設栽培地帯全域  
ナス ハダニ類 施設栽培地帯全域  
夏秋キャベツ コナガ 高冷地栽培地帯

 (発生時期の空欄は連続発生)

主な病害虫の発生予報

1)イネ

縞葉枯病
発生地域 発生時期 発生量
感受性品種栽培地帯 やや多

1 予報の根拠

  1. 令和2年2月~3月に採取したヒメトビウンカ越冬世代のイネ縞葉枯ウイルス(RSV)保毒虫率の県平均は4.3%で、過去10年の平均値2.9%を上回ったが、平成25年度調査以降4%前後で横ばい傾向となっている(令和2年3月18日発表 発生予察情報)。
  2. RSV保毒虫率が3.9%であった昨年のイネ縞葉枯病の発生は、平年に比べやや多かった。

《発生しやすい条件:保毒虫率が高い場合。幼虫の越冬量が多い場合。発生量が多い場合。》

2 防除上注意すべき事項

  1. イネ苗へのヒメトビウンカの飛び込みを防止するため、イネ科雑草が繁茂した場所やムギ類作付ほ場付近での育苗を避ける。
  2. ヒメトビウンカ(ウンカ類)に効果のある育苗箱施用剤を使用する。なお、県内では殺虫成分フィプロニル(プリンス粒剤など)に対する薬剤抵抗性をもつヒメトビウンカの割合が高くなっているため、使用にあたっては注意する。
  3. イネ縞葉枯病感受性品種(コシヒカリ、ひとめぼれなど)を作付する場合は、防除を徹底する。
  4. 越冬量については、5月4半旬のすくい取り調査結果で発表されるので、この情報に注意する。

2)ムギ類

赤かび病
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域 早い

1 予報の根拠

  1. 今後の気象予報(4月2日発表)によると、天気は数日の周期で変わるが、平年と同様に晴れの日が多い。平均気温は平年並の確立40%、降水量は平年より少ない確率40%、日照時間は、平年より多い確率40%である。
  2. 令和2年産小麦作況ほ調査結果(令和2年3月20日現在 群馬県技術支援課発表)によると、気温が非常に高く経過したため麦の生育は著しく早まっており、出穂期は適期に播種したコムギでは平年より10日、二条オオムギでは平年より15日、一部ほ場では20日程度早まると見込まれる

《発生しやすい条件:出穂期以降の平均気温が18~20度を越え、湿度80%が3日間続く場合。降雨または濃霧頻度が高い場合。
凍霜害や出穂前2週間頃~出穂期頃の高温(25度以上)に見舞われて不稔が発生した場合。繁茂などにより倒伏した場合。》

2 防除上注意すべき事項

  1. ムギ類の生育がかなり早まることが予想されるので防除適期を逃さないように注意する。赤かび病の防除適期は、次のとおりである。コムギ:開花期(出穂期後7~10日頃)。二条オオムギ:穂ぞろい期の約10日後(出穂期後14~16日頃)。六条オオムギ:穂ぞろい期(出穂期後4~6日頃)。
  2. 第1回目の防除を実施後、曇雨天が続き多発が予想される場合には、第1回目の防除から7~10日後に2回目の防除を行う。
  3. 食用麦の赤かび被害粒混入割合基準は0.0%であるので防除の徹底を図り、被害粒が混入しないよう注意する。
  4. 凍霜害を受けた穂では赤かび病の発生が懸念されるので、赤かび病の防除を徹底する。

<コラム> 出穂期は見た目より早い?? -赤かび病の防除時期に注意してください-

  ムギ類の生育が早く、赤かび病の防除時期が早まっています。一部のオオムギでは、ちょうど防除適期にあたることも考えられます。適切な防除をお願いします。

ところで…
防除時期を出穂期後○日でお知らせしていますが、出穂期ってどんな時期でしょう??
「出穂期とは全茎の40~50%出穂した日」(※注)とされています。ここでいう出穂とは、穂先が葉鞘から出た状態(※注)を言います。つまり、止め葉から上に穂先が出てくれば出穂ということになります。

こう考えると、見た目より出穂期は早いことになり、農家の皆さんが「出穂したなあ」と感じる時期は、出穂期から4~6日くらあとの穂ぞろい期にあたることが多いです。

経験的に、「見た目の割合に20%くらい足した割合」が出穂の割合であることが多いです。

(※注(参考:農研機構の小麦調査基準 第1版

うどんこ病
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生は平年並である。
  2. 今後の気象予報(4月2日発表)によると、天気は数日の周期で変わるが、平年と同様に晴れの日が多い。平均気温は平年並の確立40%、降水量は平年より少ない確率40%、日照時間は、平年より多い確率40%である。
  3. 令和2年産小麦作況ほ調査結果(令和2年3月20日現在 群馬県技術支援課発表)によると、小麦の茎数は平年並である。

《発生しやすい条件:気候が温暖・多雨な場合。ムギの生育が旺盛な場合。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 病斑が上位葉に進展した場合、稔実が悪くなり収量減につながるので、適切な防除を行う。
  2. 風通しや日当たりの悪い場所、厚播きや窒素質肥料の多施用、追肥の遅れなどにより軟弱過繁茂したところでは発生が助長されるので注意する。
  3. 凍霜害を受けた場合、無効分げつの有効化や遅発分げつの発生により軟弱な生育となりうどんこ病の発生が懸念される。発生を確認したら直ちに防除する。

3)イチゴ

アザミウマ類
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域  

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量は平年並であるが、発生時期はやや早い。
  2. 今後の気象予報(4月2日発表)によると、天気は数日の周期で変わるが、平年と同様に晴れの日が多い。平均気温は平年並の確立40%、降水量は平年より少ない確率40%、日照時間は、平年より多い確率40%である。

《発生しやすい条件:成育適温25~30度。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 気温の上昇やハウス内換気の増加とともに発生が助長されるため、ほ場をよく観察する。また、発生を認めた場合は早期防除に努める。
  2. 多くの植物に寄生するため、ほ場及び周辺の雑草は除去する。
  3. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。また、主に花の内部へ寄生するため、薬剤散布は丁寧に行う。
  4. 薬剤防除にあたっては、天敵や訪花昆虫(ミツバチ等)への影響を考慮し、薬剤を選定する。

4)夏秋キャベツ

コナガ
発生地域 発生時期 発生量
高冷地栽培地帯

1 予報の根拠

  1. 冬春キャベツでのフェロモントラップによる誘殺数は、平年並である。
  2. キャベツ育苗ほでのフェロモントラップによる誘殺数は、平年並である。
  3. 今後の気象予報(4月2日発表)によると、天気は数日の周期で変わるが、平年と同様に晴れの日が多い。平均気温は平年並の確率40%、降水量は平年より少ない確率40%、日照時間は、平年より多い確率40%である。

2 防除上注意すべき事項

  1. 高温乾燥の天候が続くと多発しやすい傾向があるため注意する。
  2. トンネル被覆を剥がす今の時期は、キャベツの苗へ卵や幼虫が寄生し、コナガを本ぽへ持ち込んでしまうことが懸念される。
  3. コナガの寄生が心配される場合は、育苗ほで防除を行ってから採苗する。
 
その他の病害虫の発生予報
作物名 病害虫名 発生時期 発生量 特記事項
作物全般 アブラムシ類 各種トラップへの飛来数は平年並。
ナシ 赤星病 やや早い 現在までのビャクシン上の冬胞子堆の成熟度は平年よりやや早い。
胞子の飛散時期である4月中下旬の降水量が多くなると感染しやすいので注意する。
施設果菜類 灰色かび病   現在までの発生量は平年並。
発病葉や発病花、発病果は伝染源となるため速やかに取り除き、施設外に持ち出して適切に処分する。
コナジラミ類   現在までの発生量は平年並。
多発後は防除が困難になるので、早期防除を心がける。
キュウリ 褐斑病   現在までの発生量は平年並。
ベと病   現在までの発生量は平年並~やや少ない。
肥料切れや草勢の衰えにより発生が助長されるため、適正な肥培管理を行う。
うどんこ病   現在までの発生量は平年並~やや少ない。
多発してからの薬剤散布は効果が劣るので、発生を認めたら早めに防除する。
イチゴ ハダニ類   現在までの発生量は平年並。
今後、気温の上昇とともに発生が助長される。高密度になると防除が困難となるので、早期発見及び早期防除に努める。
ナス ハダニ類   現在までの発生量は平年並。

(発生時期の空欄は連続発生)

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