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病害虫発生予察情報 第2号(令和2年5月予報)

予報の概要

予報の概要一覧
作物名 病害虫名 対象地域名 発生時期 発生量
作物全般 アブラムシ類 栽培地帯全域  
イネ 縞葉枯病 感受性品種栽培地帯 やや多
イネミズゾウムシ 早期・早植栽培地帯
ムギ類 赤かび病 栽培地帯全域 早い
うどんこ病 栽培地帯全域  
ナシ 赤星病 栽培地帯全域  
ナシヒメシンクイ 栽培地帯全域  
果樹類全般 チャバネアオカメムシ 栽培地帯全域 やや早い やや多
夏秋キャベツ コナガ 高冷地栽培地帯  

トマト
キュウリ
ナス

灰色かび病 施設栽培地帯全域  
トマト
キュウリ
コナジラミ類 施設栽培地帯全域  
キュウリ べと病 施設栽培地帯全域  
褐斑病 施設栽培地帯全域  
うどんこ病 施設栽培地帯全域  
アザミウマ類 施設栽培地帯全域  
ナス ハダニ類 施設栽培地帯全域  
アザミウマ類 施設栽培地帯全域  

※ 発生時期の空欄は、連続発生

主な病害虫の発生予報

1)イネ

縞葉枯病
発生地域 発生時期 発生量
感受性品種栽培地帯 やや多

1 予報の根拠

  1. 令和2年2月~3月に採取したヒメトビウンカ越冬世代幼虫のイネ縞葉枯ウイルス(RSV)保毒虫率の県平均は4.3%で、過去10年の平均値2.9%を上回ったが、平成25年度調査以降4%前後で横ばい傾向となっている(令和2年3月18日発表 発生予察情報)。
  2. RSV保毒虫率が3.9%であった昨年のイネ縞葉枯病の発生は、平年に比べやや多かった。

 《発生しやすい条件:ヒメトビウンカのRSV保毒虫率が高い場合。ヒメトビウンカ幼虫の越冬量が多い場合。ヒメトビウンカの発生量が多い場合。》

2 防除上注意すべき事項

  1. イネ苗へのヒメトビウンカの飛び込みを防止するため、イネ科雑草が繁茂した場所やムギ類作付ほ場付近での育苗を避ける。
  2. ヒメトビウンカ(ウンカ類)に効果のある育苗箱施用剤を使用する。なお、県内では殺虫成分フィプロニル(プリンス粒剤など)に対する薬剤抵抗性をもつヒメトビウンカの割合が高くなっているため、使用にあたっては注意する。
  3. イネ縞枯病感受性品種(コシヒカリ、ひとめぼれなど)を作付する場合は、防除を徹底する。
  4. 今後発表される5月4半旬のすくい取り調査によるヒメトビウンカ越冬量や、予察灯へのヒメトビウンカの誘殺数に注意する。

2)ムギ類

赤かび病
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域 早い

1 予報の根拠

  1. 現在まで発生は認められていない。県内オオムギ15地点166ほ場の調査を行った結果、発生は認められなかった(コムギは今後調査を実施)。
  2. コムギ、オオムギとも出穂が早い。 令和2年産小麦の作況と麦類の当面の技術対策(令和2年4月20日現在 群馬県技術支援課発表)によれば、出穂はコムギで4~7日、オオムギで7~10日程度早まっている。オオムギの一部では出穂前の低温により不稔が懸念される。
  3. 農業技術センター麦類生育基本調査における二条オオムギ(*注1)の出穂期(3月28日:平年比18日早い)から5月10日までの日平均気温の平均は13.8度(平年比0.5度低い)で、降水量は平年の191%、日照時間は平年の118%であった(*注3)。
  4. 農業技術センター麦類生育基本調査におけるコムギ(*注2)の出穂期(4月18日:平年比7日早い)から5月10日までの日平均気温の平均は15.8度(平年並)で、降水量は平年の42%、日照時間は平年の128%であった(*注3)。
  5. この期間の子のう胞子飛散好適条件日(*注4)は、4月27日、5月4、5、6、9、10日の6日間であった。この内前日または当日の降水量が1ミリメートル以下の日が5日間であった(*注3)。
  6. この期間の感染・発病危険日(*注5)は見られなかった(*注3)。
  7. 今後の気象予報(5月7日発表)によると、天気は数日の周期で変わり、向こう1か月の平均気温は高い確率60%、降水量、日照時間は平年並の確率40%である。

 《発生しやすい条件:出穂期以降の平均気温が18度~20度を越え、湿度80%が3日間続く場合。降雨または濃霧頻度が高い(日照時間が少ない)場合。凍霜害等により不稔が発生した場合。繁茂などにより倒伏した場合。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 第1回目の防除を実施後、曇雨天が続き多発生が予想される場合には、第1回目の防除から7~10日後に2回目の防除を行う。
  2. 食用麦の赤かび被害粒混入割合基準は0.0%(1万粒に4粒以下)であるので防除の徹底を図り、赤かび病が発生した場合には刈り分ける等を行い、被害粒が混入しないよう注意する。
    (*注1) 品種は「サチホゴールデン」。
    (*注2) 品種は「さとのそら」。
    (*注3) 前橋地方気象台数値。
    (*注4) 降雨当日または翌日で最高気温が15度以上かつ最低気温が10度以上の日
    (*注5) 降雨当日または翌日で日平均気温が18度以上、日平均相対湿度が80%以上の日
うどんこ病
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域  

※発生時期の空欄は、連続発生

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量は平年並であるが、コムギの一部で発生がやや早く、発生量がやや多い。
  2. 令和2年産小麦の作況と麦類の当面の技術対策(令和2年4月20日現在 群馬県技術支援課発表)によれば、4月20日のコムギの暫定穂数は平年の84%であった。
  3. 今後の気象予報(5月7日発表)によると、天気は数日の周期で変わり、向こう1か月の平均気温は高い確率60%、降水量、日照時間は平年並の確率40%である。

 《発生しやすい条件:気候が温暖・多雨な場合。ムギの生育が旺盛な場合。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 病斑が上位葉に進展した場合、稔実が悪くなり収量減につながるので、発生を認めたら適 切な防除を行う。
  2. 風通しや日当たりの悪い場所、厚播きや窒素質肥料の多施用、追肥の遅れなどにより軟弱過繁茂したところでは発生が助長されるので注意する。
  3. 5月4~6日の降雨により、コムギにおいて発生量の増加、上位葉への進展が見られる例があるので注意する。 

3)果樹類全般

チャバネアオカメムシ
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域 やや早い やや多

1 予報の根拠

  1. 1月に実施した越冬量調査では、越冬量は平年よりやや多かった。
  2. 県内7地点に設置したフェロモントラップについて、5月1半旬の誘殺数は6地点が平年より多く、特に高崎市中里見町および高浜町、渋川市渋川御蔭は平年を大きく上回った。
  3. 今後の気象予報(5月7日発表)によると、天気は数日の周期で変わり、向こう1か月の平均気温は高い確率60%、降水量、日照時間は平年並の確率40%である。

 《発生しやすい条件:越冬量が多い年は、5~6月に平坦地で越冬世代の飛来が多くなる。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 収穫期を直前に控えたウメ・オウトウなどでは特に注意する。ナシやリンゴでは、落花後から収穫期まで被害を受けるが、6月下旬頃までは散発的であり、本格的に被害を受けるのは7月以降である。
  2. 果樹カメムシ類の飛来状況は園によって差があるので、園内をこまめに見回り早期発見に努め、飛来を認めたら早急に防除を行う。特に、夜間の最低気温が18℃を超えると飛来する可能性が高いので特に注意する。
  3. カメムシ類は夜行性であるため、活動の鈍い早朝に薬剤散布を行うと効果的である。
図1 フェロモントラップへの誘殺数(高崎市高浜町)グラフ画像
図1 フェロモントラップへの誘殺数(高崎市高浜町)

4)夏秋キャベツ

コナガ
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域

1 予報の根拠

  1. 冬春キャベツでのフェロモントラップによる誘殺数は、平年並である。
  2. キャベツ育苗ほでのフェロモントラップによる誘殺数は、平年並~やや少ない。
  3. 今後の気象予報(5月7日発表)によると、天気は数日の周期で変わり、向こう1か月の平均気温は高い確率60%。降水量、日照時間は平年並の確率40%である。
《発生しやすい条件:少雨条件で発生が助長される。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 育苗ほでコナガの寄生が心配される場合には、防除を行ってから採苗する。
  2. 生育初期の防除を徹底し、初期密度を下げることにより、生育期中盤の被害拡大を防止するとともに、生育期終盤に発生する次世代の密度低減を図る。
  3. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。本県ではジアミド系殺虫剤抵抗性を持った個体が確認をされているため、薬剤の選択には注意をする。
  4. アブラナ科雑草にも寄生するので、ほ場周辺の雑草を除去する。
  5. 収穫残渣は増殖源になるので、速やかに片付ける。

その他の病害虫の発生予報

その他の病害虫の発生予報一覧
作物名 病害虫名 発生時期 発生量 特記事項
作物全般 アブラムシ類   4月の各種トラップへの飛来数は平年より少なかったが、下旬から増加傾向にある。平坦地では発生のピークが平年より遅い5月になる可能性があるので注意する。
イネ イネミズゾウムシ 昨年の発生量は平年並であった。
ナシ 赤星病   農業技術センター(伊勢崎市西小保方町)のビャクシンにおける冬胞子堆の成熟は平年よりやや早く、胞子の飛散が完了する時期も平年よりやや早い見込み。
ナシヒメシンクイ   フェロモントラップによる越冬世代の誘殺数は平年並。

トマト

キュウリ
ナス

灰色かび病   現在までの発生量は、トマトで一部やや多いが、キュウリ、ナスでは平年並。
トマト
キュウリ
コナジラミ類   現在までの発生量は平年並。
タバココナジラミは、トマト黄化葉巻ウイルス(TYLCV)、ウリ類退緑黄化ウイルス(CCYV)を伝搬するため、施設内に黄色粘着板を設置するなど、早期発見に努める。
キュウリ べと病   現在までの発生量は平年並。
肥料切れや草勢の衰えにより発生が助長されるため、適切な肥培管理を行う。また、多湿管理下で発生量が増加するため、適切な湿度管理を行う。
褐斑病   現在までの発生量は平年並。
促成栽培の後期は施設内が高温条件となり、多湿管理下で急激に発生量が増加するため、適切な湿度管理を行う。
うどんこ病   現在までの発生量は平年並。
アザミウマ類   現在までの発生量は平年並。
ナス ハダニ類   現在までの発生量は平年並。
今後、気温の上昇とともに発生が助長されるため、早期発見及び早期防除に努める。
アザミウマ類   現在までの発生量は平年並。
今後、気温の上昇とともに発生が助長されるため、早期発見及び早期防除に努める。

※ 発生時期の空欄は、連続発生

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〒379-2224 伊勢崎市西小保方町493
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FAX 0270-20-8016
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