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病害虫発生予察情報 第6号(令和3年9月予報)

予報の概要

予報の概要一覧
作物名 病害虫名 対象地域名 発生時期 発生量
作物全般 アブラムシ類 栽培地帯全域  
イネ いもち病(穂いもち) 普通期栽培地帯   やや多
紋枯病 普通期栽培地帯  
もみ枯細菌病 普通期栽培地帯  
稲こうじ病 普通期栽培地帯  
斑点米カメムシ類 普通期栽培地帯  
ツマグロヨコバイ 普通期栽培地帯  
セジロウンカ 普通期栽培地帯  
ヒメトビウンカ 普通期栽培地帯   やや少
ダイズ 吸実性カメムシ類 栽培地帯全域  
果樹全般 カメムシ類
(チャバネアオカメムシ)
栽培地帯全域   やや少
ハダニ類 栽培地帯全域  
リンゴ 斑点落葉病 栽培地帯全域  
炭疽病 栽培地帯全域  
スモモヒメシンクイ 栽培地帯全域  
キンモンホソガ 栽培地帯全域  
ナシ 黒星病 栽培地帯全域  
ナシヒメシンクイ 栽培地帯全域  
ダイズ・野菜類・花き類 ハスモンヨトウ 平坦地域  
オオタバコガ 栽培地帯全域  
キャベツ 黒腐病 山間高冷地帯  
菌核病 山間高冷地帯  
コナガ 高冷地栽培地帯  
タマナギンウワバ 高冷地栽培地帯  
夏秋ナス ハダニ類 栽培地帯全域  
アザミウマ類 栽培地帯全域  
ネギ 軟腐病 栽培地帯全域  
シロイチモジヨトウ 栽培地帯全域  
ネギアザミウマ 栽培地帯全域  
レタス 軟腐病 山間高冷地帯  

※ 発生時期の空欄は連続発生の意味

主な病害虫の発生予報と防除対策

1.イネ

いもち病(穂いもち)
発生地域 発生時期 発生量
普通期栽培地帯   やや多

1 予報の根拠

  1. 現在までの葉いもちの発生量は平年並~やや多い。
  2. 向こう1か月の気象予報(9月2日発表)によると、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込みである。向こう1か月の平均気温は高い確率40%、降水量は平年並の確率40%である。週別の気温は、1週目は平年並または低い確率ともに40%である。また、直近では曇雨天が続く予報である。

《発生しやすい条件:気温が25度前後で、葉いもちの発生が多く、特に上位葉に病斑が進展している場合。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 穂いもちの防除適期は穂ばらみ期~出穂期であるが、出穂期以降、不順な天候が継続する場合には穂揃期の防除を徹底する。
  2. 窒素肥料を多用したところでは注意する。
  3. 例年では葉いもちが多く発生している所では注意が必要であるが、本年においては、葉いもちが少発生であっても穂いもちが発生している事例があるので注意する。
斑点米カメムシ類
発生地域 発生時期 発生量
普通期栽培地帯  

1 予報の根拠

  1. 8月4半旬の斑点米カメムシ類定点すくいとり調査の結果、主要斑点米カメムシであるホソハリカメムシは水田内では平年並であったが、畦畔又は休耕地(以下「畦畔等」)では平年よりやや多かった。同じく主要斑点米カメムシであるクモヘリカメムシは水田内、畦畔等ともに平年並であった(令和3年9月1日発表 発生予察情報)。
  2. アカヒゲホソミドリカスミカメは水田内では平年並、畦畔等では平年より多かった(令和3年9月1日発表 発生予察情報)。
  3. 向こう1か月の気象予報(9月2日発表)によると、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込みである。向こう1か月の平均気温は、高い確率40%、降水量は、平年並の確率40%である。

《発生しやすい条件:高温、少雨の場合。栽培地帯の中でも出穂が早いほ場。》

2 防除上注意すべき事項

  1. カメムシ類を寄せ付けないために、水稲の出穂期の前後各3週間程度はイネ科一年生雑草を継続して出穂させない畦畔管理を行う。
  2. 防除適期は穂揃期~出穂後10日である。その後も斑点米カメムシ類の生息が認められた場合は、7~10日間隔で追加防除を行う。
  3. 周辺より出穂が早い水田は、被害が集中する場合があるので注意する。
  4. 薬剤散布を実施する場合は、広域的に一斉に行うと効果が高い。
  5. 穂が出ているイネ科雑草が見られる畦畔等では、雑草量が少なくても斑点米カメムシ類の生息量が多いこともあるので、収穫期にかけて除草は控える。

2.リンゴ

斑点落葉病
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域  

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量は平年並だが、一部の地域では平年よりやや多い。
  2. 向こう1か月の気象予報(9月2日発表)によると、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込みである。向こう1か月の平均気温は、高い確率40%、降水量は、平年並の確率40%である。

《発生しやすい条件:高温多湿条件で発生しやすい。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 耐性菌の発生を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。
  2. 短期間の気象条件で急増することがあるので、発生の観察をよく行う。

3.キャベツ

コナガ
発生地域 発生時期 発生量
高冷地栽培地帯  

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量は平年並~やや少で、嬬恋村でのフェロモントラップによる誘殺数(JA嬬恋村からの情報提供)は一部でやや多いが平年並である。
  2. 向こう1か月の気象予報(9月2日発表)によると、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込みである。向こう1か月の平均気温は、高い確率40%、降水量は、平年並の確率40%である。

《発生しやすい条件:少雨条件で発生が助長される。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 生育初期の防除を徹底し、初期密度を下げることにより、生育期中盤以降の被害拡大を防止するとともに、生育期終盤に発生する次世代の密度低減を図る。
  2. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。本県ではジアミド系殺虫剤抵抗性を持った個体が確認されているため、薬剤の選択には注意をする。
  3. アブラナ科雑草にも寄生するので、ほ場周辺の雑草を除去する。
  4. 収穫残さは増殖源になるので、すみやかに片付ける。

4.ネギ

軟腐病
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域  

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量は平年並である。
  2. 向こう1か月の気象予報(9月2日発表)によると、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込みである。向こう1か月の平均気温は、高い確率40%、降水量は、平年並の確率40%である。

《発生しやすい条件:本病原細菌の発育適温は28~34度、初夏から初秋にかけ、特に盛夏に土壌湿度が高いと発病しやすい。長雨、台風等による集中豪雨、平年より気温が高い初秋の長雨などで、特に数日間畑が湛水や浸水すると激発する。強風や土寄せ時に生じる傷からも感染し発病する。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 雨水がたまりやすいほ場は、排水溝を掘りほ場の排水に努める。
  2. 栽培管理作業では、葉等に傷をつけないようにし、特に降雨前後には注意する。
  3. 発病後の防除効果は低いので、予防的な防除を重点に行う。発病が予想される場合には、土寄せ前に地際部を中心に適用薬剤を散布する。強風や長雨後には薬剤散布を行う。
  4. 耐性菌の発生を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。
  5. 被害残さは感染源となるため、発病株は早期に丁寧に抜き取り、ほ場の外に持ち出し適切に処分する。
  6. 窒素肥料を多用すると生育が軟弱になり発病を助長するため、適正な施肥を行う。
  7. 週別の気温は、3~4週目は高い確率50%と予想されており、発病しやすい気象が予報されているので注意が必要である。

5.レタス

軟腐病
発生地域 発生時期 発生量
山間高冷地帯  

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量は平年並である。
  2. 向こう1か月の気象予報(9月2日発表)によると、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込みである。向こう1か月の平均気温は、高い確率40%、降水量は、平年並の確率40%である。

《発生しやすい条件:本病原細菌の生育適温は30度前後、高温多湿条件で発生しやすい。主に風雨等による葉のこすれ、害虫による食害痕等の傷口から病原細菌が侵入・感染する。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 雨水がたまりやすいほ場は排水溝を掘り、ほ場の排水に努める。
  2. 発病後の防除効果は低いので、予防的な防除を重点に行う。
  3. 降雨によってはね上がった土の飛沫が作物の傷口に付着することで感染が助長されるため、特に強雨や長雨後は適用薬剤による防除を行う。
  4. 被害残さは感染源となるため、被害株は速やかに抜き取り、ほ場の外に持ち出し適切に処分する。
  5. 耐性菌の発生を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。
  6. 週別の気温は、3~4週目は高い確率50%と予想されており、発病しやすい気象が予報されているので注意が必要である。

その他の病害虫の発生予報

その他の病害虫の予報一覧
作物名 病害虫名 発生時期 発生量 特記事項
作物全般 アブラムシ類   各種トラップ調査による有翅アブラムシ飛来数は、一部で平年よりやや多い。
イネ 紋枯病   現在までの発生量は平年並。
高温多湿な場合、生育が旺盛な場合に発生しやすいので注意する。
稲こうじ病   現在までの発生量は平年並。
出穂期にかけて低温、降雨があったため、前年多発したほ場や窒素肥料を多用したほ場では注意する。
もみ枯細菌病   現在までの発生量は平年並。
出穂期頃の高温、多雨で発生しやすいので注意する。
ツマグロヨコバイ   現在までの発生量は平年並~やや少ない。
8月の予察灯による誘殺数は平年より少ない。8月4半旬のすくい取り調査の結果は平年並~やや少ないが、一部多い地点がある。
これから発生のピークを迎えるので引き続き注意する。
セジロウンカ   現在までの発生量は平年並。
8月の予察灯による誘殺数は平年より少ない。8月4半旬のすくい取り調査の結果は平年並であるが、一部多い地点がある。
これから発生のピークを迎える地点もあるので引き続き注意する。
ヒメトビウンカ   やや少 現在までの発生量はやや少ない。
8月の予察灯による誘殺数は平年より少ない。8月4半旬のすくい取り調査の結果は平年より少ない。
イネ縞葉枯病感受性品種栽培ほ場では、イネ縞葉枯ウイルス保毒虫率を低減するため収穫後は速やかに耕起し、ひこばえを処理する。
ダイズ 吸実性カメムシ類   現在までの発生量は平年並。
果樹全般 カメムシ類(チャバネアオカメムシ)   やや少 フェロモントラップおよび予察灯調査による誘殺数は平年よりやや少ない。
ハダニ類   現在までの発生量は平年並。
リンゴ 炭疽病   現在までの発生量は平年並。
スモモヒメシンクイ   現在までの発生量は平年並。
キンモンホソガ   現在までの発生量は平年並。
フェロモントラップ調査による誘殺数は平年並。
ナシ 黒星病   現在までの発生量は平年並。
ナシヒメシンクイ   現在までの発生量は平年並。フェロモントラップによる誘殺数は一部で平年よりやや多い。被害果は放置せず、土中深くに埋めるなどの方法により果実中の幼虫を駆除する。
ダイズ・野菜類・花き類 ハスモンヨトウ   現在までの発生量は平年並。
フェロモントラップによる誘殺数は一部で平年よりやや多い。
オオタバコガ   現在までの発生量は一部の地域で多い。幼虫は茎葉・蕾・花・幼果に食入する。組織内に入り込まれてからでは防除が困難になるため、注意する。
キャベツ 黒腐病   現在までの発生量は平年並。
やや低温で降雨が多いと発生が助長されるため、注意する。
菌核病   現在までの発生量は平年並。
発生適温は15~20度、多湿条件で発生が助長されるため、注意する。
タマナギンウワバ   現在までの発生量は平年並。
ほ場をよく観察し、若齢幼虫のうちに防除を行う。
夏秋ナス ハダニ類   現在までの発生量は平年並。
高温乾燥条件で発生が助長されるため、注意する。
アザミウマ類   現在までの発生量は平年並。
ネギ ネギアザミウマ   現在までの発生量は平年並。
シロイチモジヨトウ   現在までの発生量は平年並。
中老齢幼虫では薬剤感受性は低下し、葉の内部に潜り込むと効果が低下するので、若齢期に防除行う。

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