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平成29年度 病害虫情報 第2号 ジャガイモクロバネキノコバエ Pnyxia scabiei(Hopkins)

埼玉県及び本県でのネギネクロバネキノコバエBradisia_sp.の発生に関連し、県内各地でネギの調査を行っていたところ、他種のクロバネキノコバエ科幼虫の寄生があいついで確認されています。ネギネクロバネキノコバエのような激しい食害はありませんが、出荷物への混入には充分に注意してください。

1 情報の内容

  1. 対象病害虫名 : ジャガイモクロバネキノコバエ
  2. 学 名 : Pnyxia scabiei(Hopkins)
  3. 発生植物 : 秋冬ネギ
  4. 発生地域 : 県東部地域、西部地域

2 発生概況

(1)発生確認の経過

 平成28年11月に県西部地域の秋冬ネギにおいて、ジャガイモクロバネキノコバエと形態がよく似た幼虫の寄生が確認されました。
 平成29年1月、県東部地域の秋冬ネギにおいて、地下葉鞘部に寄生するハエ目幼虫を採集し、農林水産省横浜植物防疫所に同定を頼した結果、ジャガイモクロバネキノコバエでした。
 平成29年11月に、県東部地域で栽培され出荷された秋冬ネギから本虫の幼虫が発見される事例がありました。
 平成29年12月に県西部地域の秋冬ネギ(下仁田ネギ)において、盤茎、地下葉鞘部への本種の寄生が確認されました。

(2)国内の発生状況

 我が国では、ジャガイモの害虫として記録さており、平成15年には北海道でユリ、ネギの新害虫として報告されています。平成21年には千葉県でサツマイモの被害が、平成22年には長野県でヒメユリで被害が確認され、いずれも病害虫発生予察特殊報が発表されています。

3 形態および生態

  1. 雌成虫は体長1~2mmで翅はありません。雄成虫は体長1~1.5mmで翅は短く尾端に達しません。体は黒褐色で、あごひげが1節からなるのが特徴です(図1)。老熟幼虫は体長約3.5mmで、頭部が黒色で硬化していますが、腹部は柔らかく半透明で脚がなく、チビクロバネキノコバエやネギネクロバネキノコバエとよく似ていますが、小型です(図1,2)。
  2. 成虫は、雄でもあまり飛翔せず地表面をすばやく歩き回ります。25℃における雌成虫の寿命は4日、雄成虫は5日、卵期間3.1日、幼虫期間4.5日、蛹期間3.2日との報告があります。

4 被害の特徴

 幼虫が地下葉鞘部や盤茎に寄生します(図3)。発生量が多い場合等には出荷する部分への加害が見られますが、ネギネクロバネキノコバエに比べて被害程度は低く、通常、ネギの収量や品質には影響を与えないと考えられます。

5 防除対策

  1. 出荷物に本種が付着したまま流通することのないよう、出荷調製段階で本種の付着をよく確認してください。
  2. 本種の発生が確認されたほ場では、幼虫の付着が確認された株や出荷調製時に発生する残さは、分散防止に努めながらほ場外で適切に処分してください。やむをえず、ほ場内にすき込む場合は石灰窒素による植物残さの腐熟促進等の処理を徹底してください。また、ネギ以外のほ場についても、ほ場衛生に努めてください。
  3. 明渠の設置など水はけの改善に努めてください。
  4. 薬剤防除を行う場合、ベストガード水溶剤、カスケード乳剤、スタークル顆粒水溶剤がネギのクロバネキノコバエ類に登録があります。

※農薬を使用する際には農薬のラベルなどの使用基準を守って使用してください。

図1ジャガイモクロバネキノコバエ成虫とネギネクロバネキノコバエ成虫写真
図1 ジャガイモクロバネキノコバエ成虫とネギネクロバネキノコバエ成虫
図2ジャガイモクロバネキノコバエ幼虫(上)とネギネクロバネキノコバエ幼虫(下)写真
図2 ジャガイモクロバネキノコバエ幼虫(上)とネギネクロバネキノコバエ幼虫(下)
図3ネギ葉鞘部を加害するジャガイモクロバネキノコバエ幼虫写真
図3 ネギ葉鞘部を加害するジャガイモクロバネキノコバエ幼虫

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