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平成30年度 病害虫発生予察特殊報 第1号 ブルーベリー根腐疫病

国内において、ブルーベリー根腐疫病(仮称)の発生が初めて確認されました。

* 特殊報とは新しい病害虫を発見したり、あるいは、例年と異なる発生消長が確認されるなど、特異な現象が認められたときに発表する情報です。

1 特殊報の内容

  1. 対象病害名 : ブルーベリー根腐疫病(仮称)
  2. 病原菌名 : Phytophthora cinnamomi Rands
  3. 発生作物 : ブルーベリー
  4. 発生地域 : 県内

2 発生概況

1発生確認の経過

平成27年に県内ほ場の生育不良を示す鉢植えのブルーベリーの根から Phytophthora 属菌が分離されました。秋田県立大学に分離菌の同定を依頼した結果、形態的特徴と遺伝子診断から P. cinnamomi Rands と同定されました。分離菌を用いて接種試験を行ったところ原病徴が再現され、根から接種菌が再分離されました。本菌によるブルーベリーへの病害は国内で初めて確認されたため、ブルーベリー根腐疫病(仮称)とすることを提案しました。

2海外の発生状況

 P. cinnamomi Randsは、裸子植物から被子植物まで様々な宿主に寄生できる病原体であり、海外ではコニファー類やユーカリ等の重要病害です。本菌によるブルーベリーへの病害は1963年のアメリカのニュージャージー州で初めて報告され、その後アメリカの他の州やイタリア、オーストラリア、ニュージーランドでも確認されています。主にハイブッシュ系の品種の病害であり、ラビットアイ系の品種は感受性が低いと海外では報告されています。

3 病徴および被害

はじめに葉が黄化または赤褐変し、新梢の伸長や根張りが不良となり(図1)、さらに病徴が進行すると枯死します。梅雨時期や秋雨時期になると立枯れ症状が急速に進展します。

4 病原菌と発生生態

  1. 本菌は卵菌類の一種です。
  2. 本菌は被害残さをともなう土中で越冬し、適温になると遊走子のう(図2)から遊走子を放出して感染します。
  3. 本菌の生育適温は25℃前後で、土壌水分が多い条件で発生しやすいです。
  4. 本菌は水や土の移動により伝染します。

5 防除対策

  1. 現時点では、本病に対する登録薬剤はありません。
  2. 本菌は土壌水分が多いと感染しやすくなるため、多かん水を避けるとともに、降雨等で冠水しないよう注意してください。
  3. 感染した苗のほ場への持ち込みに注意してください。
図1葉の黄化症状の写真
図1葉の黄化症状
図2遊走子のう(秋田県立大学より写真提供)の写真
図2 遊走子のう(秋田県立大学より写真提供)

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